素堂消息 元禄13年( 庚辰)1700(59歳)

〔〔芭蕉翁七回忌〕

◇素堂、『続別座敷集』入集。子珊編。

◇素堂、『暁山集』発句一入集。方山編。

◇素堂上京。

◇素堂、『続古今誹諧手鑑』発句一入集。

◇素堂、『六玉川』入集。伊丹百丸編。素堂序。

◇素堂、『はだか麦集』入集。曾米編。

芭蕉庵三回忌

芭蕉庵七回忌

 

◇素堂、「芭蕉翁七回忌」『冬かつら』入集。

芭蕉翁七回忌  (翌年刊行の杉風撰『冬かつら』に出る)

素堂、十月十二日、芭蕉庵の於ける翁七回忌

ことしかみな月中の二日、芭蕉の翁七回忌とて、

翁の住捨ける庵にむつまじりかの法莚に臨み、追悼吟七を手向く。

ぎりしたひ入て堂あれども人は昔にあらずといへるふるごとの、

先思ひ出られて涙下りぬ。

空蝉のもぬけしあとの宿ながらも、猶人がらのなつかしくて、

人々句をつらね、筆を染て、志をあらはされけり。

予も又、ふるき世の友とて、七唱をそなへさりぬ。

其一

くだら野や無なるところの手向草

其二 

像にむかひて

 紙ぎぬの侘しをまゝの佛かな

其三  

像に声あれくち葉の中の帰り花

翁の生涯、風月をともなひ旅泊を家とせし

宗祇法師にさも似たりとて、

身まかりしころもさらぬ時雨のやどり哉

とふるめきて悼申侍りしが、今猶いひやまず。

其四  

時雨の身いゞ髭なき宗祇かな

其五  

菊遅し此供養にと梅はやき

見に残せる葛の葉の繪墨いまだかはかぬごとし。

其六  

生てあるおもて見せけり葛のしも

其七  

七草よ根さへかれめや冬ごもり

 

◇素堂、『続別座敷集』入集。子珊編。

◇素堂、『暁山集』発句一入集。方山編。

ふんぎって都の秋を下りけり      素堂

寒くとも三か月みよと落葉哉         素堂、

◇素堂上京。

◇素堂、『続古今誹諧手鑑』発句一入集。

◇素堂、『六玉川』入集。伊丹百丸編。素堂序。

笑種編                             

萩の露磔にうつてしれとかや   

御手洗や半ば流るゝ年わすれ       素堂           

その玉川のあさゝふかさも        素堂

◇素堂、『はだか麦集』入集。曾米編。

芭蕉庵三回忌

歎とて瓢ぞ残る垣の霜                素堂