30分割図(トリムシャーンシャ)

 

ここではSarajit Poddar氏のTrimsamsa*と、Ptサンジャイ・ラス氏のTrimsamsa D-30 Chart**の両方を掲載しています。

*http://varahamihira.blogspot.jp/2004/07/divisional-chart-i-trimsamsa.html

**http://srath.com/jyotia/varga/trimsamsa-d-30-chart

 

Sarajit Poddar氏の記事>

 

トリムシャーンシャは起こりうるあらゆる悪い事を表しています。分割図において重要な象徴となるのは分割図の基本となる概念です。各分割図ではまず12とその倍数が基本になります。12×2+6=30ですから、30分割図は6室に関わる高分割図という事になります。6室即ち、病気、召使い、敵、裁判など、外的状況により直面する困難な出来事です。各分割図はそれぞれの内在する意識のレベルによって次のように効果を発揮します。

 

身体的5感:基本(D1〜D12)

顕在意識:第1調波、12+XD13〜D24)

潜在意識(3次意識):第2調波、12×2+XD25〜D36)

超意識(4次意識):第3調波、12×3+XD37〜D48)

超超意識(5次意識):第4調波、12×4+XD49〜D60)

超物理的意識:第4調波以上、D60以上の調波

 

トリムシャーンシャは第2調波に分類され、潜在意識下の効果を遺憾なく発揮します。私たちの潜在意識に埋め込まれた自分に敵対する存在や、内部に隠された困難を表し、それらが私たちに作用します。

30分割は潜在意識に関わり、敵のハウスである6室を扱います。それ故、私たちはまず、自分の最も苦手とする「6つの弱さの根源」を理解しなければなりません。この弱さの根源は、正体不明な恐怖として物質的存在に見え隠れし、そこに私たちを縛り付けます。そして私たちが自由に高く舞い上がる事を妨げているのです。

私たちは、これら自分の内部に潜んでいる敵を直視し、克服する事によってのみ自由になれるのです。私たちはまだ精神的に大変未熟で、この潜在意識下に潜む敵を分析し、明らかにする事は、本人にとって残酷な事かもしれません。しかし、この物質的な弱さからくる恐怖を打ち破る事によってのみ、人間である事の限界を超える事が出来るのです。

男性の30分割図は象徴的で比較的判りやすいと思われます。物質社会において女性はモラルを守る事を強いられ、それが潜在意識下に埋め込まれているため、女性の30分割図は、その人のモラルを見いだすために、多く使われています。

もっとも30分割には多くのヴァリエーションがあります。今回はパラーシャラの30分割図を扱います。パラーシャラの30分割図は遺伝的な弱さ、「6つの弱さ」から発生する病気を調べるために使われます。「6つの弱さ」は主に、病気を表す6室の生来的カラカである土星によって象徴されます。6つの弱さの根源はパンチャ・タットヴァ(基本の5元素)の1つへの剋傷として現れ、罹患する病気を表します。人間とその世界は5元素によって成り立ち、制御されています。30分割図は、まさにこの5元素の考えによって成り立っています。30分割図は人の性質を表し、その性質が発揮される時期を宣告しているのです。

 

「6つの弱さ」とは、インド占星術で扱う9惑星のうちの6つの惑星によって表されます。ルミナリーである太陽と月は、弱さを一掃する光であるため除外されます。ルミナリーズ以外で、木星が除外されます。木星はホロスコープの神性を表し、弱さにはならないからです。弱さを克服するには、木星の祝福が必要です。木星は5元素のエーテル(アカシャ・タットヴァ)を支配し、神の意識を代表しているからです。これら除外される3惑星はサットヴァな惑星です。サットヴァとは、神から預かる最も純粋な性質であるため、どんな弱さにもなり得ません。6つの弱さを支配する惑星は以下のようになります。

1)火星:怒り(krodha

2)水星:嫉妬(matsarya

3)金星:欲望(kama

4)土星:毒(mada

5)ラーフ:貪欲(lobha

6)ケートゥ:幻想(moha

 

 

(30分割の算出方法)

パラーシャラのBPHSの6章にトリムシャーンシャの算出方法が載っています。

 

『奇数星座のトリムシャーンシャの支配星は、火星、土星、木星、水星、金星です。それぞれの惑星は5度、5度、8度、7度、5度ずつ各奇数星座を支配します。トリムシャーンシャにおいてそれぞれが支配する神々は順に、アグニ、ヴァーユ、インドラ、クーベル、ヴァルナです。偶数星座では惑星の支配する順番が逆になります。』

 

奇数星座の惑星が支配する星座は全て奇数星座です。0〜5度は牡羊座、5〜10度は水瓶座、10〜18度は射手座、18〜25度は双子座、25〜30度は天秤座になります。

例えば惑星が獅子座の3度10分に在住しているとすれば、奇数星座の4番目の度数域**ですから、火星の支配する奇数星座、即ちトリムシャーンシャでは牡羊座になります。

偶数星座では惑星の支配する順番が逆になり、惑星の支配する星座も偶数星座になります。0〜5度は牡牛座、5〜12度は乙女座、12〜20度は魚座、20〜25度は山羊座、25〜30度は蠍座です。

**)0度00分〜0度59分を1番目、1度00分〜1度59分を2番目・・・としているようです。

 

 

(30分割の解釈方法)

1.元素同士の敵対による困難

火と水、地と風は対立する元素で、同時に存在する事は困難です。これらの対立する元素が関連しあっている場合、問題が生じます。

ラーシチャートの惑星が火の星座に在住し、30分割図で水の星座に在住している場合、多くの問題が生じるでしょう。

マハーダシャーの惑星とアンタルダシャーの惑星の元素が対立している場合、多くの深刻な問題が生じるでしょう。例えば、土星・金星期、水星・火星期などです。

矛盾する表示が同時にある場合、30分割図では悪い方の結果になりやすいでしょう。

 

2.惑星と5元素

BPHSでは火星から土星までの5つの惑星がそれぞれ各元素を支配しています。パラーシャラの30分割では太陽、月、ノードは支配を持っていません。これら支配を持たない太陽、月、ノードは誕生から死までの生命のサイクル(目的)を表しています。他の5惑星は創造と破壊の過程を表しています。

アグニ(火):火星

プリスヴィ(地):水星

ジャーラ(水):金星

ヴァーユ(風):土星

アカシャ(エーテル):木星

 

3.5元素に対応する神々

元素には、それぞれ導く神がいます。その元素に関わる弱さを克服するためにはその神を崇拝しなければなりません。

アグニ(火):スーリヤ

プリスヴィ(地):ガネーシャ

ジャーラ(水):デヴィ

ヴァーユ(風):ヴィシュヌ

アカシャ(エーテル):ナラヤナ

 

4.12星座の4区分(4つのトリコーナ)

12星座は3星座ずつの4つに区分できます。これらの4つの分類は4つの元素と結びついています。これらの4つの区分は人間の存在としての終着点である、ダルマ、アルタ、カーマ、モクシャとも結びついています。

火の星座:牡羊座、獅子座、射手座

火のハウス:1室、5室、9室(ダルマ)

地の星座:牡牛座、乙女座、山羊座

地のハウス:2室、6室、10室(アルタ)

風の星座:双子座、天秤座、水瓶座

風のハウス:3室、7室、11室(カーマ)

水の星座:蟹座、蠍座、魚座

水のハウス:4室、8室、12室(モクシャ)

 

エーテルは全ての元素を結びつけ、インスピレーションや超意識を導きます。エーテルは、それぞれの元素がそれぞれ役割を果たす事のできる階層を構成します。

 

5.30分割図での特殊なハウス

4室:治療のハウス

12室:病院、治療する場所

 

6.6室と8室

6室は敵を表し、8室は負債を表します。30分割図は人生で獲得した「6つの弱さ」を表す分割図です。8室は過去生のカルマとして今生に持ち越した先天的な弱さです。

 

7.プラシュナマルガ

プラシュナマルガによると、病気には2種類の発症の仕方があります。NIja(遺伝的弱さから起こる病気)とAgantuk(外部から侵入する病気)です。

ニージャはある特定の身体の部位が先天的に弱いため(問題があるため)に起こります。肝臓が弱ければ糖尿病、肺が弱ければ喘息、心臓が弱ければ高血圧などです。

アガンツクによる病気は病原性疾患、バクテリアやウイルスなどによる病気です。

これらニージャとアガンツクは、それぞれ更に2つに分類されます。

ニージャは身体(8室)または精神(5室と8室)に影響する病気に分類されます。

アガンツクはドリシュタ(原因が明らかな病気:6室)とアドリシュタ(原因不明の病気:バダカハウス、バダケッシュ)です。

30分割図では身体の弱さと心の弱さ、過去生から持ち越された魂の弱さを扱う事ができます。

30分割図から分析された弱さの根源を認識する事で、人はあらゆる弱さから解放されます。これが最も優れた弱さに対するレメディなのです。自分の弱さに意識的に向き合うようにしましょう。

 

8.30分割のラグナ、8室、10室

分割図を含む全てのホロスコープのラグナはその人自身の事を表しています。30分割図のラグナはその人の弱さを表します。30分割図のラグナはアヴィシュヌ(反ヴィシュヌ)として定義されています。マハリシによって制御されるホロスコープの強さを表すドレッカナのラグナとは反対の意味があります。

困難と関連する弱さの根源は、寿命を支配するラグナ、8室、10室に現れます。これらのハウスの支配星の強さは寿命に関係します。これらのハウスに凶星またはラーシの6室支配星(カイェーシャ)からの剋傷があれば、その惑星に関わる問題が生じます。これらのハウスの象徴する事項は以下のようになります。

(ラグナ)

30分割図のラグナに在住する惑星は肉体的弱さに直接関わる今生において獲得した(する)弱さです。もし「6つの弱さ」に関わる惑星がラグナに在住していれば、遺伝する弱さではなく、今生において獲得し発達する弱さです。30分割図のラグナそのものには、知性や学習といった意味があります。30分割図のラグナにラグナロードが在住していれば、それはその人にとって大変強くなる、または大変弱くなる「元素」です。30分割図のラグナの支配星は病気の性質を表します。

(10室)

凶星が10室を剋傷していれば、精神的に弱い事を表します。精神が出くわす様々なプレッシャーに砕かれてしまった弱さです。

(8室)

8室は負債(借り)を表します。8室は過去生に結びつくカルマ(負債)を表しているのです。8室が傷ついていれば、過去生から持ち越した弱さがあるという事です。

 

30分割を月から見たハウスは、自分の弱さ(6つの弱さ)によって引き起こされる経験を表す、大変深刻な表示です。

 

 

(弱さの発現する時期)

弱さの発現しやすい時期は、惑星の受け持つ生来的年齢域に相当します。

火星:2〜5歳

水星:5〜12歳

金星:13〜32歳

木星:33〜50歳

土星:50歳〜

これらの惑星への剋傷は、その年齢域での経験に対応します。30分割図で、これらの惑星が特に傷ついているかを調べる必要があります。

 

 

(レメディ)

レメディは30分割図のラグナの支配星によって次のように推奨されます。

土星:プラナヤーナ(呼吸法)

木星:瞑想

火星:ランプを灯す

金星:プージャ(崇拝)またはダーン(チャリティ)

水星:マントラ・ジャパ(マントラを唱え続ける)

 

5元素に関わる神々(スーリヤ、ガネーシャ、デヴィ、シヴァ、ナラヤナ)を毎日崇拝していれば人生は平穏で、悪い事から守られると、マントラ・マホダーディ(Mahodadhi)に述べられています。30分割図は、パンチョパチャーラ(Panchopachara)・プージャ**を行う事によって克服されます。

問題のある5元素は下記で象徴される物を神々に供える事によって、なだめられます。

アグニ(ディーパ):明かりを灯す

プリスヴィ(ガンダー):香り

ヴァーユ(ドーパ):線香

ジャーラ(ナイヴァイージャ):食物

アカシャ(プシュパ/マントラ):花、マントラ

**)参考:http://ja.scribd.com/doc/20735106/Panchopachara-Puja#scribd

 

Ptサンジャイ・ラス氏による最も良いレメディ)

惑星に対する最も良い処方は、問題のある惑星の、30分割図で在住する星座の支配星に関わる神を崇拝する事です。

例えば太陽に問題がある場合、30分割図で太陽が在住する星座の支配星の5元素を支配する神を崇拝するのです。太陽が30分割図で土星(ヴァーユ)が支配する星座に在住していればシヴァを崇拝して下さい。悪を鎮め、凶意は取り除かれるでしょう。以下が30分割図の支配星に対する神々になります。

火星(アグニ):スーリヤ

水星(プリスヴィ):ガネーシャ

金星(ジャーラ):デヴィ

土星(ヴァーユ):シヴァ

木星(アカシャ):ナラヤナ

 

 

以上はポッダー氏の記事です。

以下はサンジャイ氏の記事です。

 

 

Pt Sanjay Rath氏の記事>

 

30分割図には2種類の算出方法がありますが、ここではパラーシャラの技法を使用します。

 

30分割図は星座の1度ごとを30に分割したものです。他の分割図と違い、太陽と月は支配を持ちません。ラーフとケートゥもまた30分割図では支配を持っていません。火星、水星、木星、金星、土星が30分割図で支配を持ち、それぞれ存在に関わる5元素を表します。

(5元素)

5元素

惑星

ティティ

曜日

Prithvi:地/個体

水星

バードラ:2、7、12

水曜日

Jala:水/液体

金星

リクタ:4、9、14

月・金曜日

Agni:火/エネルギー

火星

ナンダ:1、6、11

火・日曜日

Vayu:風/空気、ガス

土星

プールナ:5、10、15

土曜日

Akash:エーテル/真空

木星

ジャヤ:3、8、13

木曜日

 

(30分割)

度数

奇数星座

度数

偶数星座

牡羊

アグニ

牡牛

ヴァルナ

10

水瓶

ヴァーユ

12

乙女

クーベラ

18

射手

インドラ

20

インドラ

25

双子

クーベラ

25

山羊

ヴァーユ

30

天秤

ヴァルナ

30

アグニ

 

 

30分割の分析法

1.他の分割図と同じ様に分析します。スピリチュアリズムにはパーパ・プルシャという人間の自我を反映した影の自己があります。私たちの多くの過去生と今生で経験する人生のあらゆるネガティブな側面が表されています。私たちの影にかくれた部分を表す故に、光を表す太陽と月は30分割では、その支配する星座はあてられていません。

2.私たちが罰せられるべき、或いは、それのために正しい学習の必要な、私たちの悪い行為が30分割に表されています。病院を意味する12室は、5室(マントラ)から8室目(病気)のハウスです。即ち12室は病気を治療し、悪いカルマから脱却するハウスなのです。8室の未来(5室)が12室なのです。

3.土星が12室に在住すると病気の回復が遅くなります。木星がかなり強くない限り、マントラを行う前にガネーシャ神を崇拝しないなどの誤りが起き、マントラの効果が発揮できなくなります。8室(ROGA:病気、RINA:負債)と6室(SHAD RIPU:6種類の弱さ)に焦点を合わせ、分析します。

4.8室から9室目(ダルマ)は4室です。4室の象徴する幸福と笑いは、病気や負債から克服するための最も良い薬です。純粋で穢れの無い心が幸福と笑いをもたらします。金星(欲望の満足)は幸福を表し、水星は笑いを与えます。月は4室の生来的支配星ですから、健康をコントロールし、病気からの脱却を表します。各惑星はこのように分析して下さい。

5.6室のアルーダ・パダは病気に侵されやすい身体の部位を表します。

6.金星はムリチュナンヤ・マントラを支配しますから、30分割での金星の強さは病気からの回復力を表します。太陽はアートマ(魂)、月はマーナ(心)を表します。太陽が剋傷されていれば苦難、貧困、悲哀などに帰結します。月が剋傷されていると、病気や死の原因になります。火星は太陽の高揚する星座を支配しますから、火星の強さは、病気や不幸、あらゆる悪に対する身体的な強さに関わります。金星は月の高揚する星座を支配しますから、金星の強さは、病気や不幸、あらゆる悪に対する精神的な強さに関わります。

 

サンプル(画像が表示されなかったため、文章より起こしましたが不十分です)

AS

Ju

 

 

 

 

AS

Ve,Ma

 

 

Mo

 

 

D

 

 

D30

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Me

Ju

Sa

Ra, Ke

 

 

(サンプルの分析)

まず寿命に関わる10室と8室の支配星を調べます。ラグナロードは9室支配星の火星と星座交換し、病気からの回復が早い事を表しています。ラグナロードに土星がコンジャンクトしていますが、これは健康にとっては大きなハンディキャップです。土星がラグナロード(ブラフマー)、10室支配星(ヴィシュヌ)、8室支配星(ルドラ)とコンジャンクトするのは、その惑星の受け持つ寿命を縮めます。木星はラグナロードで且つ10室支配星です。ラグナロードは同時に10室をも支配しますから確実なハンディキャップとなります。8室支配星の金星が高揚しているのは、大きな祝福となります。金星のダシャーでは高揚の恩恵として、あらゆる困難が解決し病気は治癒するでしょう。

 

ラーフとケートゥは8室でその支配星は高揚しています。ラーフ、ケートゥの時期に病気を発症し、金星の時期に回復する事を表しています。土星・ラーフ・ケートゥ期に左手の肘が異様に腫れてきました。合併症は土星で表されています。この腫れは外科手術により取り除かれましたが、その後危険な状態になりました。

バダケッシュとはバダカハウスの支配星で、障害や困難を表します。サンプルでは乙女座がバダカで水星がバダケッシュとなります。乙女座に惑星は在住していませんが、水星は月からみた時のバダカハウスである射手座に在住しています。木星・水星期に犬に噛まれました。

30分割図のラグナはラーシチャートと同じ魚座です。これは、この人の健康状態が悪くなるのは主に子供の頃で、年齢とともに改善されていく事を表しています。これはラーシチャートで10室支配星がラグナに在住している事でも立証されます。30=2×12+6で、D30はD6の詳細を表す分割図なのです。