
投稿者: ilkuji_99 (スナック・バー巡礼)
日本にはスナック・バーが多い。カラオケより規模は小さいけど
カウンターを間に入れてママやホステスと話しながら酒も飲み
カラオケもできる。初級航海士のとき、よく愛用したりした。
同僚士官といっしょに上陸をして偶然に寄ったスナック・バー。
その友は何らかの理由で飲めなくて私だけ酒を飲んで、その友は
ジュースだけ飲むからママや姉ちゃんがなんで酒を飲まないかと聞く。
直説的にいうのも恥ずかしいのでただ「星バナナ」が痛くて「駄目だ」と
答えたところ、「それが何か」としつこく質問する。
仕方なく「星」って「空の星」のことで、バナナはそのままバナナと
言ったら、はじめて「あ、シンボルですね」という。やっと分かったように
女二人で腹を取って笑った後、私のシンボルはいくら大きいかと
「見せて」といわれた。パンツを着替えて来たらと後悔したけどもう遅い。
そのままでは見せられない状況だった。
スナック・バーは店により内部構造も違うし雰囲気、来るお客さんの
階層もばらばらなのでその夜はその町のスナック・バーを全部渉猟する
ことにした。しかし、その友は酒も飲めないのにあちこちの店に
同行するのが辛そうで二度めの店を出たらば先に帰るという。
これからひとりで行くしかない。
入ってみて雰囲気が別によくないし、女のいない店にはビール一杯二杯
飲んで退場するのを繰り返し6回目の店で当時には今のような
CDカラオケが出版する前なのでカウンターに座り歌詞本を読みながら
マイクを取り、テイプの音楽伴奏に合わせ唄を歌うが、その店には
私の好きな歌手、八代亜紀の唄がなかった。そしたらママがどこかに
電話したら10分ほど経ってギターをかけた青年二人が入って来て
私の前でヅエットで八代亜紀の「故郷へ」という唄を歌ってくれた。
いわば生音楽だった。唄代を払った後、7次回に出かけた。
朝1時頃、あるスナック・バーに入ったら女性だけ7、8名がスタンドに
座り飲んでいた。ある程度酔った状態でキツネの顔をしている女の側に
腰を下ろし話しをしていたが、そのままカウンターに伏せて寝てしまった。
夢うつつに起きたら皆帰ってしまってママと隣りに座ってた先の女が歌ってた。
彼女の肩に腕をかけたら振り切るので再びかけたら、目の前に火がぴかりとした。
見事に打たれたのだ。
そしたらママが閉めるから出るように言った。座ったまま酒を注文したら
女二人が私の腕を一つづつ取って外へ押し出す。外に追い出され路上に座った。
夜明け5時くらいなったらしい。精神を収拾していたらタクシが来るので
拾って船へ帰って来た。多分ひとりで徹夜して酒場を巡礼したのもそのときが
最初で最後だったろう。
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