
投稿者: ilkuji_99 その事件後、数年経ってから今度はオーストラリアの東南部にある島、タスマニアで銃器乱射事件が発生した。亦精神病歴のある20代の青年が景色のいいある海辺にヨーロッパから来た観光客たちがバスから降りるのを見て「今日はジャップがあまりいないね」といっては機関銃を持ってきて楽しそうに笑いながら乱射したそうだ。遠くから観光に来ては不意に黄泉のお客となった数十名の観光客。オーストラリアでも自然景観の美しいことで有名なタスマニアで、それも外国人たちが犠牲したことで世論は急迫に回り始めた。与・野党を問わず銃器所持禁止法案が一瀉千里へ通過した契機となったのが他ならないこの事件である。農場を所有しているひとたちの反発もあったが怒涛のような世論には衆寡敵しなかった。田舎の農場主たちは野生動物が羊群れを襲撃するのを防ぐために狩用の猟銃を持っていたが、この法案でどんな銃器所持も不法となってしまった。
シドニーが首都のニューサウスウェイルズ州には18年前、州総選挙で銃器所持論争で政権が替わったことがある。当時の執権党は労働党だったが頻発する銃器事故を防ぐために禁止法案を制定するとの選挙公約を掲げた反面、都市の資本主と農村の農場主たちの利益を代弁する自由・国民党連合が禁止法案を反対するケンペインを広げ保守的な州民たちの支持をもらって連合党が執権することになり禁止法案を制定しようとした労働党は票を失い政府を移譲した。当時労働党出身の州首相の名前が
Unsworthだったが銃器論争で首相職を野党に渡してやったことで
Gunsworthという別名が名づけられた。
今も銃器乱射事件が頻発するアメリカ。もう小学校1年生たちさえも銃を乱射するところまで来ても政府は禁止法案が作れられない。軍需産業が国家の主要収入源の状態で銃器製造業者たちのロビーに勝てないのも現実問題である。それに比べ工産品を主に輸入に依存する豪州で簡単に禁止法案が通過されたのは当然かもしれない。法案発効時、警察は新聞に大々的に広告を出し銃器と釣り竿を交換してやると銃器返納を誘導した。趣味を猟銃狩から魚釣りへ変えるように誘う意味だろうか。今度はジェックナイフを所持するだけでも不法になる法案さえ通過した。やはり治安面ではアメリカよりオーストらtリアに暮らしていて幸いかもしれない。ただし自殺したいとき銃器自殺という方法がひとつ減ったのは少し不便かも・・・
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