東野圭吾『白夜行』
集英社文庫 2002年5月 ISBN:4-08-747439-9

最初に…800ページ以上あるかなりの小説です。正直言って長いです(^_^;) しかし…非常におもしろい!!私は3日で読みました。
800ページ以上ある文庫なので通勤・通学中の読書には向かないですね〜。でも、腰を据えて読むならば非常におもしろい小説だと思います。

作品の形式としては宮部みゆき氏の『理由』と同様セクションごとに視点が変わり、桐原亮司と西本雪穂の話がほぼ交互に語られます。しかし…流れは非常にスムーズだと思います。

さて、作品の感想ですが…ちょっとポ○ノな要素が強すぎるんじゃないかなぁ?というのが正直な感想です。こんなにポ○ノチックじゃなくてもおもしろい小説だと思うのにな…。作品の根底にある虐待というテーマもちょっとマイブームが去っているので目新しさは感じませんでした。

なんか全然ほめてないじゃないか〜って感じですが(汗

それでも「おもしろい」と感じたのはやはり東野氏の経歴が可能にしているコンピュータを使った一昔前の犯罪行為のリアルさ、そして先に述べた桐原亮司と西本雪穂の二人が同時に文中に出てくるのは最後だけにもかかわらず作品中で終始お互いが見え隠れし交錯しているところにあるのだと思います。最後が切ない…そんな終わりかたって…このひとかわいそすぎる…と思うのではないでしょうか。

さて…ここで私が一つ考えてしまったことなのですが…
この主人公である二人の男女は果たしてどういう関係だったのだろう…ということです。幼い日に出会い惹かれあい関係を続けていたのか?もしくは愛情などは全く関係なくGive&Takeの関係だけにあったのか…
私は勝手な思いこみで前者なんじゃないかな…と思ってしまったのですが…読み終わって2日たってみるとそんなことはなかったのかな…なんて思ってしまったりもします。
もし前者だったら…なんて切ない話だろう…(涙

また主人公、桐原亮司が作品中で自分の人生を「白夜のなかを歩き続けているようなもの」と語っています。作品中に描かれる彼の人生こそがこの作品のテーマであることを暗示しているわけですが…やっぱり切ない気がします。

2002年12月4日

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