宮部みゆき レベル7
新潮社(新潮文庫)1993年 ISBN:4-10-136912-7
一言で言うと面白い!!
なんてつまらない感想でしょう…(笑)
自分の名前さえも思い出せない一組の男女が血の付いたタオル、拳銃、大量の札束の入ったスーツケースのおいてある部屋の中で目を覚ます。この二人と隣人の三枝が織りなすストーリーと電話での相談員と相談者である二人の女性が織りなすもう一つのストーリー。二つの視点から一つの物語が作られているところがなんとも宮部氏らしいなぁ…などと譲姫は勝手に思ってしまいました。
ストーリーやミステリーとしては前者の三好明恵、緒方祐司、そして三枝のストーリーのが殺人事件の謎解きの要素が多分に含まれているので面白いかな?でも本当に私が共感したのは真行寺悦子と悦子の家族、そして貝原みさおのストーリーのほうかな?なんて思います。
悦子はストーリー中でみさおのことを探すことを通じて「友達」の枠についていろいろと模索していきます。友達ってなんだろう?って難しい問いですよね…。
私も大学に入り数年し今更ではありますが「友達ってなんだろう?」なんて思ってしまっていたので悦子の気持ちもみさおの気持ちもよくわかるなぁ…なんて思いました。
「友達」の線引き(?)みたいな所ですごくとまどってしまったことありませんか?譲姫は大学生なのですがサークルとか入っていないので大学に行って最初にできた友達って演習のお友達でした。(だ〜りんもその演習で知り合った同級生なのですが)でもその子たちとも2年、3年と進級するごとに(正確には進級じゃないのですが…)あんま授業とかでも合わなくなったりして、譲姫の場合はだ〜りんともあまりあえないので大学ではだ〜りんと一緒に過ごす時間がとても多いことも手伝ってしまっていたのかなぁ?とりあえず今「友達」って言える友達はいないような気がするなぁ…って思います。きっとみんな友達の「ベース」が異なってしまってるんでしょうね…。譲姫の友達のベースって演習なり3年になってから始めたゼミだったりするのです。でもほかの人たちってどこに友達のベースをおいてるのかなぁ?って感じです。それでも男の子は1年生の演習を未だにベースにしてるのかなぁ?たぶん女の子たちは誰一人として友達のベースを入学してすぐにあった演習にはおいてないんじゃないかなぁ?って思うのです。みんなサークルなりほかの授業で知り合った気の合う仲間(?)や高校時代からの友達、そしてその友達…って友達の輪を広げてってるんだろうなぁ…でも譲姫は高校から一人で今私のいる大学に進学してきてしまったので高校からの友達もいないのです。
そんなとき演習の時の友達ともちろん合ったときには挨拶くらいはするけどそれ以上の仲にはならないんですよね。ひいてしまうというか…何話していいかわからないと言うか…。
よく考えると譲姫って孤独な存在ですよね〜(笑)でもサークルとかの付き合いやら女の子同士の雑談やら買い物やらにつき合わされない分こうやって好きなだけ本を読んでいられるのですが(^_^;)
こんな譲姫なのでこの小説の悦子さんとみさおちゃんの気持ちよくわかるなぁ…なんて思いました。きっとこの小説の真の主人公ってこの二人なんじゃないかな?
なんて思いました。
2002年10月23日