宮部みゆき『理由』(第120回 直木賞受賞作品)
朝日新聞社(朝日文庫)2002年9月 ISBN:4-02-264295-5
通勤(?)通学時間だけ読んでいたので時間がかかってしまいました。
宮部みゆきさんの直木賞受賞作品です。
9月の新刊で朝日新聞社から文庫版が出ました。
宮部さんファンの譲姫は珍しくブック○フにお世話にならず自分のバイト先で新本を買いました(^_^;)
殺人事件を様々な人の目を等してレビューする形で書かれた作品です。
最後の最後まで事件の真相が書かれずに物語が進んでいくのですごい先を読みたい…って思いました(^_^;)
この作品を読んで感じたのは「家族」ってなんだろう…って事ですね。やっぱ。
譲姫くらいの年だとこの中の登場人物の中で一番都市の近いのは八代祐司君なんですよね…。だからすごく彼の気持ちがわかる反面怖いなぁ…って思ってしまいます。
私たちは果たして家族ってものを捨てられるんでしょうか?大学のとある授業で「人間は本能を忘れた動物だ」って先生が言ってたのをふと思い出しました。きっと本能のままに生きることができたら親を捨てたり子を捨てたりそう言う事って肯定されるべき事なんですよね…。犬とか猫とか見ててもわかるように。
でも人間ってそうじゃなくてたとえ子供が大きくなって自分と同じくらいもしくはそれ以上(それ以下)の知能があって優劣をつけがたいような存在になってしまっても一緒に暮らさなくちゃいけないし一緒に暮らすことを望んでしまう存在なんだと思います。譲姫は大学を出たらだ〜りんと一緒に住もう…って思うけどでも譲姫は今だ〜りんのことが好きだからじゃなくてこれからもずっと一緒にいたいと思ってそう言うふうに言うんです。
でも冷静に考えると譲姫とだ〜りんが一緒に住むことで両方の親が何かしらの形で関わってくると思います。もちろん干渉することだけじゃなく。
一緒に住んでいるのが決して家族って訳じゃないけどやっぱ他人から見たら一緒に住んでるのって家族に見えるんですよね。自分も長く長く一緒に住んでいるとたとえ戸籍上家族でなくても家族だと見なすんだと思います。
情が深い人ほど遭難じゃないかなぁ?血がつながっていても頼られることにちょっと重みを感じてしまう私たちの年ごろの若者、そしてそれを殺してしまった八木祐司君。
これから先の社会やっぱり本当に殺してしまう人いると思います。
介護を苦にして親を殺し自分も自殺してしまう40代、50代の人たちがいるように…。
家族ってなんだろう?そんなことを考えた小説でした。