俺達は不器用で、うまく言葉にできない。 でも、それが一番自然な姿で、 バランスを保ててる。 「俺ら熟年夫婦みたいやなぁ、それ」 そう言って笑う剛。 確かに、夫婦になるとあんまり【愛してる】とか口にはせえへんもんな。 でも、それでも分かり合えてるから・・・。 だからええんやと思う。 口に出さんでも伝わってる気持ちってあるし、 あんまり言ってばっかやと、その気持ちが逃げてまうような気がして・・・。 俺はほんま不器用やから、 よう言えへんねん。 甘えることもうまくでけへん。 愛してるとか、ずっと一緒にいようとか、 そんなコトバをいつも口にするような、子供のままじゃ居られへんけど、 今は口にせんでも分かる。 10代の頃は、もっとコトバが欲しかった。 俺は不器用やから、光一にそういうこともうまく伝えられへんで、 身体よう壊してた。 甘え方も知らなくて、まだ子供だった僕等・・・。 でもその分、素直やったかもしれへん。 「ずっと俺がお前のこと守る」なんて、 めっちゃくさいこと言うたりして・・・。 それがうれしくて、「俺も」なんて言ったりした。 今じゃそんなん言えへんなぁ。 ドラマの台詞のように、傍に居てなんて言えなくて、 ドラマの台詞のように、抱き締めたいなんていえない。 でもそれが嫌なわけじゃない。 例えば同じ部屋にいたとしても、 常にべたべたしとるわけとちゃう。 お互いに好きなことして、近くにいたいときはくっついてる。 それに、愛してるからと言っても、相手がうざったいときもあるわけで、 そういうときはお互いに察してほっといてやる。 ムシの居所が悪いときは人間誰にでもあることやから、 それにいちいち腹を立ててたらやってられへんし。 お互いさまやしな。 愛の形は、昔の方が不恰好やった。 けど、僕等は大人になるにつれて、どんどん不器用になっていって、 うまくコトバに出来なくなる。 大人になって、いいことも、嫌なことも色々知って、 相手に気ぃ使ったり、逆に使ってもらったり・・・。 でも、そんな不器用な僕等の作り出す愛の形は、きっと新しい形だと思う。 キレイな形にならなくても、それは2人で作ってるものだから、 人から見れば不恰好でも、僕等にはキレイな形。 そんな形を作ってく、僕等の愛のカタマリを、もっともっと、大きくしていこう。 これからもずっと・・・・・。 ***End***