おれは絵や。 そう、額に入ってる絵や。 題名は「うたたねをする少女」 少女って書いてはあるけど、おれは男やねん。 書いた奴が間違えたんや。 おれが飾られているのは、高校生のよしお(光一)の部屋や。 実は、おれあいつのこと結構前から好きやねん。 いつからか、俺はあいつと喋ってみたくなった。 どうしても喋ってみたくなった 本当はしゃべれんねんから、話をしてみたかった けど、なかなか話かける機会がなくて、ずっと過してたんやけど、 ある日おれは、ついにあいつに話掛けてみることにした。 「なぁ、・・・・なぁ!」 「っは?!・・・おえ?!」 案の定驚いている。 「なんやお前!」 「おれか?おれは絵や」 「えぇ?!」 「せやから絵ぇやって」 「えぇ?!」 「いや、せやからおれは絵ぇやって!」 「なんで絵がしゃべんねん!!」 「そんなん知らんがな、しゃべれるもんはしゃべれんねん」 「しかもお前男やん!少女ちゃうんか?」 「そんなん勝手に書いた奴が題名付けたんやからしゃあないやん」 「・・・・これは夢か?」 「夢ちゃうよ、なんやったらお前のやってたことも言ったろか?」 「俺のやってたことってなんやねん」 「水曜日の・・・・ベットの下にある・・・」 「?!・・・なんで知っとんねん!」 「やからぁ、見ててんて」 「・・・・・・・」 「信じろや」 「・・・・・・」 どうも腑に落ちない様子やったけども、どうやらおれのことは信じたらしい。 それから毎日楽しかった。 結構しゃべるようになったりして。 それやのにあいつ、部屋にオンナ連れてきたんやで?! 人の気持ちも知らんとイチャつこうったってそうはいかへんねん! おれは思いっきり邪魔したった。 でも、途中で猫のふりしたったりしたんやで? 自分で言うのもなんやけど、健気やねぇおれも・・・。 けど、結局ななこちゃんとか言うオンナは怒って帰ってった。 ふん、いい気味じゃ。 そのあとおれあいつにセーターとか編んでやったりして、頑張ったのに、 おれが話掛けても無視すんねん。 「なぁ、なぁにやってんのぉ〜!なぁにやってんのぉ〜!!・・・な゛ぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」 「あぁ!もううっさい!」 うっさいとは失礼な!よくよく聞いてみたら、こないだのななこちゃんとやらに 謝るためにらぶレターを書くとか言いやがるから、おれが教えてやると言って、あんま好きにならんような内容にしてやった。 ちゅうか、おれの乙女心を知れ!っちゅうねん!! こんだけガンバッてんねんからさ・・・・・。 おれがイジワルなこと言うのかて、愛情の裏返しやないか! ほんま鈍感やなぁ・・・。 でもまぁ、もうちょっと頑張ってみっかな・・・。 ***end***