君を抱き締める。 薄い闇が現実を遮りながら 僕はただ君だけを抱き締めて、 丸く円を描く月を見上げそっと願いをかける。 ずっとこのままでいられるようにと・・・ 【月夜ノ物語】 ベッドの中で眠る君を眺める。 一緒に寝た筈なのに俺は目が覚めてしまって、 横で眠る君を見ていた。 現実のはずなのに、何故か頭に薄い膜が張ったように感じて そっと目を閉じる。 夢と現実が入り混じっているのだろうか・・・? 何故だろう、急に寂しくなった。 寂しいという感情。 それはとてもやっかいなもので、 自分ひとりでどうすることも出来ない。 愛しい人が傍にいて、さっきまで愛を確かめ合っていたというのに・・・ 何故寂しいんだろう・・・? これ以上ないというくらい近くにいるのに、 遠くに感じる。 多分気のせいなんだろうけど、 俺は寝ている剛の身体を引き寄せて、少しだけ強く抱き締めた。 俺らしくもない、急に寂しいと思うなんて。 きっとあの満ちた月の所為だと、己に言い聞かせながら眠った。 腕の中のぬくもりを、離さないように・・・