愛しているから不安になる。 愛すれば愛するほど・・・。 「後悔してへん?」 君と結ばれて、最初に言った言葉。 幸せなのに、苦しくて、辛い。 僕を選んでくれるということは、色んなものを犠牲にするということで、 そんな価値が自分にあるのか分からなかった。 恋人と街を歩く瞬間も、 祝福された結婚も、そして子供の存在さえも、 僕が奪ってしまうことになる。 「・・・ごめんな」 光一の胸に顔を埋めながら、 聞こえるかどうか分からないくらいの大きさで呟いた。 すると光一は、僕の髪を梳きながらこう言ってくれた。 「後悔なんてしてへんよ、例えいろんなもの無くしたとしても、 剛が傍におってくれたらええ。 無くしたものより、手にいれたものの方が俺にとってはおっきいねん」 そのコトバに、涙が溢れた。 それまで、心のどこかに引っかかっていた何かが、 音を立てて壊れたようで、 僕は、彼の胸に縋って泣いた。 その気持ちは、何年か経った今でも同じ。 時々不安になることがある。 僕には、光一から【普通の幸せ】を奪ってしまう資格があるのか? 僕は、光一を幸せにしてあげられているのか? 愛してくれるから、精一杯愛したい。 その気持ちは、ずっと変らない。 甘えさせてくれるなら、甘えて欲しい。 弱さを見せるから、君も見せて・・・。 そうやって、もっと深く知っていきたいから、 だからお願い、もっと君を見せてください。 そしてもっと僕を、知ってください・・・・・。 End