2001年1月17日、ワンコ仲間からメールが来た。
「昨日、モカちゃんの子供が生まれたらしいよ」
そんなメールに母はドキドキした。
母は常々「モカちゃんの子供なら欲しい」とモカちゃんと会う度に思っていた。
私が初めて会ったオーストラリアン シェパード・・・その子は小さくて羽のように軽くて本当に可愛い女の子だった。
ママになったことが想像できないほど、無邪気でフレンドリー・・・
そんなモカちゃんが、あの小さな身体で7頭の赤ちゃんを生んだと聞いて、それは驚いたニュースであった。
その頃の我が家は運悪く、寝たきりの母の父(以下 じっさま)の介護に追われる日々を送っていた。
前の年の秋には、じっさまを自宅で介護していた母の母(ばっさま)が早朝に自宅の階段を踏み外し怪我をした。
何とか動けるものの、とてもじっさまの面倒を看られる状態にはなかった。
じっさまは寝たきりの流動食でほとんど植物状態にあり、当然下の世話など女性一人の力ではオムツ一つ換えられない。
ばっさまと母とで介護しなければならなかったが、ばっさまの怪我により一時的に病院に預けていた。
しかしそんな病院も介護施設とは違い、治療の余地の無い人間をいつまでも置いてくれる訳もなく、数ヶ月前に申し込んだ介護施設は早くても1年先の順番待ちで退院させられる期限が迫るにつれ母はあらゆる機関に相談に通う毎日を送っていた。
仕事もしていた母は、じっさまばっさまの事・子供の事・華ローラの事そして仕事の事・・・心身共にクタクタであった。
努力の甲斐があって、ある介護施設の若いケアマネージャーが院長に掛け合ってくださり急遽待ち順番を繰り上げてくれた。
先に待っていた方に申し訳ないと思ったが、「審査しましたら緊急性の面で他の方より先に入所が必要と判断しました。」と言っていただいた。
助かった!!・・・家にじっさまを連れて帰らなければならないとすると、、母は仕事を辞めなければならないかもしれない・・・しかし、少ない収入とはいえ、今じっさまが生きる為に必要としている莫大とも言える費用の一端を補っている以上、これが無くなってしまうのは家族の共倒れを意味していた。
何とか、首が繋がった気分であった。
話がかなり寄り道をしたが、我が家はこんな状況の中で子犬の出生を知らされたのである。
折りしも、じっさまの転院をする日の前夜であった。
母は早速、モカちゃん宅にメールをした。
「7頭の子供たちが、幸せな一生を送れますように・・・」と。
その中の1頭は母の気持ちの中では我が家の家族になる予定であった。
しかし、どう考えたって今の我が家に迎えたところで幸せに犬生を送れる目処さえ無かったのである。
あきらめるしかなかった。
まだ我が家には、寝たきりのじっさまを含めて4人の年寄りがいる。
おそらくこれから、次々と我が家に介護の日々がやって来るに違いない。
子犬も見たい・・・でも我慢しよう。見てしまったら連れて帰りたくなるから・・・


☆アルバートのママ・モカちゃん☆
♪アルバートと兄弟たち
アルバートはどの子かな?