第3章 あらし丸との出会い

 私はイヌよりもネコが好きだ。理由は簡単。上手に生きるために必要なことを全て知っているから。ネコは自分が快適に過ごせる場所を探す天才だ。よく、家の中でネコがいるところは涼しいという話をみなさんは知っているだろうか? 

 それから、日中は1匹で過ごしても夜中には集会があり、近所のネコたちと過ごす。集団で行動するイヌとの違いはここにある。私もどちらかというと、集団行動ってやつは苦手である。自分が行きたくないところでも行かなければならない。人間付き合いには欠かせないものだ。でも、私はネコのように過ごしたい。自分のすべきことをして、決められた時間に集まり、みんなそれぞれが経験してきた話をする。絶対にその方が楽しいに決まってる。

 ネコが好きというよりは、ネコに憧れているといった方が正しい。中でも黒猫が一番! 動物の色で、白いというのは劣性遺伝子によるものらしい。だって、目立ってしまうでしょ? 外的から身を守るためには、黒い色が一番なのだ。もちろん、その環境によっては白い方がいいところもあるだろう。ホッキョクグマなんて、正にそのいい例。それから、チーターはサバンナにどうかするような斑点を持っている。まあ、そんなことはどうでもいいけど、黒猫は人間社会で生きるためには一番いい色なのだ。黒猫が人間の言葉を話せたら、どんなところにも身を隠せるから、人間の裏の裏までどこかで見ていて、それをネタに脅迫することでご飯が食べていけるだろう。

 どうも、あらし丸の話からは遠ざかっているような気がするけど、これらの話はどうしても必要なのだ。だって、あらし丸は黒いネコだったんだから。正確には、クロトラだ。おとなしくて、ネコの典型みたいなやつだった。

 おばあちゃん地に飼われいるネコが子どもを生んだ。全部で7匹。その中でクロトラはあらし丸だけだった。もう1匹、とても頭のでかい猫がいた。それが伸之介。(彼の話は第4章で話そうと思う。)その子が一目で気に入って、両親の許しを得ないまま、飼うことになった。

 「ネコかわいがり」とは良くいったものだ。私は、自分の子どものようにあらし丸を可愛がった。彼女(あらし丸は雌ネコです)の写真を持ち歩き、ホームセンターに行けばネコのおもちゃやら、おやつを買い込んでいた。

 そんなある日、あらし丸が廊下で苦しみだした。飛び跳ねたり、転がったり。。。苦しみを全身で表していた。一体どうしたのか分からず、ただおろおろするだけだった。その苦しむ姿を見て、私は泣くだけしかできなかった。近所で農薬をまいていたから、きっと薬の付着した草を食べてしまったんだと思っていた。そこで、近所の獣医さんの元へ伺った。薬をもらって(たぶん抗生剤?)一安心したものの、だんだんと食欲のなくなる様子を見ていて、病気なのではないかと思い、友だちに紹介された獣医さんのところへ行った。血液検査をしたところ、どうやら白血病だろうと言うことが分かった。2〜3週間の命と聞かされた時、泣き出してしまった。その日は薬をもらって帰宅したが、その薬がよく効いてくれた。うれしくて、それまで以上にあらし丸を可愛がった。

 そして、1年ほどが経ったある日。あらし丸は、私の部屋で死んだ。私は出掛けていたので、遺体を見ていない。母と妹が気を使ってくれたのだろう。けど、私は最後の別れをしたかった。彼女は、うちの花壇の隅に眠っている。そこは快適な場所なのかどうか、とても気になる。でも、その場に止まるようなことはしないだろう。だって、ネコなんだから。。。

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