お金をかけずにナチュラルシステム

ロースペック・ナチュラル水槽を立ち上げよう!

ナチュラルシステムとは?
「ナチュラルシステム」とは専用の濾過槽を設置しないで、ライブロックと底砂で硝化濾過と嫌気濾過を行おうと言うシステムの総称で、魚とサンゴの共存するリーフ水槽の為に考案されました。
ナチュラルシステムの中には、さらに色々な方法が有りますが、詳しい事は次の項で書きます。

自分の考えるナチュラルシステムは、とにかく「バランス」と言う事です。
それは水槽システムだけでは無く、生体を含めたバランスが取れたシステムだと思います。
いくら巨大な濾過槽を付けても生体が少ないと無駄な装置です。また濾過能力に似合った酸素が供給されないと無駄です・・・
ミドリイシ飼育では餌に含まれる燐酸の関係で、大量餌やり出来ない・・・と言う事は反硝化を含めた濾過の能力もそこそこでOK
硝酸塩を嫌う珊瑚飼育には硝酸塩工場で有る濾過槽は逆に厄介なもの・・
みたいな感じで生体と濾過のバランスを取っていけばナチュラルシステムになったのです。

「ナチュラルシステム=濾過槽が無い」と言う先入観から、微妙なバランスで成り立っているのでは?何かトラブルが有ったら崩壊するんじゃないだろうか?餌やり多いと大変な事に・・・なんて思ってしまいます。
これが意外や意外。実は非常に安定した生態系で、完全に立ち上がっていると少々のトラブルじゃビクともしません。
スキマーが重要とも言われていますが、スキマーが無かった時だってトラブルでアンモニアや亜硝酸が出た事なんて有りません。
(私は過去にかなぁ〜り無茶やった事が何度か有りますから)
ウエット濾過だのドライ濾過だの、濾過装置ばかり目に行っていたあの頃は何だったのか・・・・

ナチュラルシステム経験者が全員こんな具合とは限りませんが、私の感想は「結構強力で安定してる」です。
飼う生体を限定すれば、非常に手間いらずのシステムでも有ります。
車で言うと、エンジンパワーばかり上げていた車が、軽量化と足回りを強化した車にサーキットでぶち抜かれる感じですかね??
但しうまくいかない時は原因がさっぱりわからないのも特徴かな??(>_<)
まぁ、変な先入観を捨てて自分で体験してみる事をお勧め致します。

さらにナチュラルシステムの特徴は、特別な仕組みが無くてもサンゴに有害な硝酸塩を低い濃度に押さえられる点です。
ごく普通の濾過水槽ですと硝酸塩がどんどん蓄積して行きますが、ベルリンシステムの場合、ゼロになるか低空飛行で安定するので水替え時期を遅らせる事が出来るのが特徴です。

どのぐらい水替えしなくて良いのか? それは解りません。怖いので実験してみる気にもなりません。
あくまでも水槽を飼っているのでは無くて、生体を飼っているのですから・・
でも年単位の水替えで非常に状態良く飼育されている方も沢山居ます。
(これは非常にノウハウが必要ですので、初心者の方は真似しないように)

どんな水槽も基本は一緒! まずは基本から
魚の排泄物が無害な物に濾過される基本はどれも一緒です。
排泄物の中の窒素の流れを大まかに書きますと・・・
@魚に餌を与える

A魚が排泄物を出す(タンパク質やアンモニア) 
スキマー付きだとタンパク質の状態で有る程度取り除く事が出来る

B好気バクテリアによりアンモニアが亜硝酸塩(NO2)に変換される(硝化作用 酸化とも言う)

C好気バクテリアにより硝酸塩(NO3)に変換される(硝化作用、酸化とも言う)
この時点で魚には無害な状態になります。

普通の濾過装置付き海水魚水槽はここまでで終わり。
餌やりでどんどん硝酸塩が蓄積しますので、濃度が高くなれば水替えが必要です。
但し高濃度の硝酸塩はサンゴにとって宜しくない物質ですので、サンゴ飼育には次のステップが必要。

D嫌気バクテリア(酸素の少ない場所に居る)により硝酸塩をサンゴに完全無害な窒素ガスに変換
(反硝化作用 還元とも言われる)
反硝化を行うには色々方法が有ります。
A:ベルリン、DSB,モナコなどのナチュラルシステム
B:デニトレーター、嫌気BOX、ヤノ・システム、TOTTOパーフェクトフィルター、還元デニパック、デニ弁当・・
などなど。

魚に餌やりをすると、さらに厄介なリン酸(PO4)と言う物が水槽に持ち込まれて蓄積して行きます。
このリン酸ってのが好日性ハードコーラルにとって大敵です。
特にミドリイシやハナヤサイなどのSPS(ポリプの小さいハードコーラル)を飼育するには0.02ppm以下にしなくてはいけません。
リン酸が多いと骨格形成を阻害し、病気にもなります。
また藻類が摂取すると、藻の大繁殖にもなってしまいます。
残念ながら、水槽の中ではこのPO4を無くす事は出来ません。
対策として、
  ・水替え(リン酸と共に汲み出す)
  ・リン酸吸着剤(餌やりバンバン水槽だと間に合わない)
  ・他の物と結合して無害になって沈殿した不溶性無機リン酸を水替え時に吸い出す(不溶性無機リン酸は場合によって再び溶け出す)
こんな事しか無いんですね・・・
結局、餌やりの有る水槽ではPO4が蓄積して行きますのでハードコーラルを飼育する上で「水替え不要なシステム」なんて不可能に近い! 残念〜〜〜!
餌を与えない水槽なら別ですけど・・・
リン酸吸着剤を、ほぼ毎日交換するとか・・

ま、簡単に書きましたけど、詳しくはスーリンのHPで勉強して下さい。
http://www.ne.jp/asahi/mc/minatomachi/nitrogen.htm
http://www.ne.jp/asahi/mc/minatomachi/denitrification.htm
http://www.ne.jp/asahi/mc/minatomachi/phosphorus.htm

ナチュラルシステムの歴史
ナチュラルシステムの中にもさらにいろんな方法が有りますので、それらの方法と歴史について説明します。

1961年、シンガポールの故リー・チン・エン氏が発表したのが世界で最初です。
太陽光が当たる水槽に、海から採ってきた岩(ライブロック)を入れて、強力なエアレーションを行っただけの超シンプルな水槽でしたが、これだけで海水魚が飼えると言う事で話題になりました。(見たような事を書きましたが、わたしゃ生まれておりません!!)
これがナチュラル水槽の元祖ですね。これぞ超ロースペック・ナチュラル水槽。
しかし詳しい事が発表されなかったので、一般の人が立ち上げるには再現性が無く、そのうち幻の水槽として忘れ去られるのでした・・

モナコ・システム
その後現れたのが、フランスのニール大学とモナコ海洋博物館で珊瑚礁の研究をされているジャン・ジョベール教授により考案されたモナコ・システムです。
モナコシステムの特徴はスキマーを使わない点と、プレナムと言う止水域が水槽底面に有るのが特徴です。
このシステムはモナコ水族館で実証され、アメリカで特許が取られており、モナコ研究所と言う会社により管理されています。
商用でモナコ水槽を立ち上げるには特許料を払うか、モナコ研究所に設置、器具、立ち上げをすべて依頼しないといけません。
しかし個人で楽しむには特許は関係有りませんので、皆さん真似をされてます。
日本では神奈川県の江ノ島水族館のリーフ水槽が有名です。

ベルリン・システム
大きな特徴はプロテイン・スキマーを積極的に使う点や、減少するミネラル分をいろんな方法で添加する事です。

1980年代後半、欧米でサンゴと魚が共存した「リーフ水槽」が流行りだしました。
景観上の理由からライブロックと底砂を敷いたのですが、そのうちライブロックと底砂にも濾過能力が有る事がわかりました。
しかしその時点ではまだ濾過装置が付いていたのですが、ドイツの一部のマニアで濾過装置を完全に取っ払った飼育法が流行りだしました。
そしてこの方法はドイツのベルリンで広められた事から「ベルリンシステム」と名付けられたのでした。

だいたい、何故濾過槽を付けなくなったのでしょうか?
まず最初に取り払われたのがウールマットです。
プランクトンの多いリーフ水槽でウールマットを設置すると、プランクトンが引っかかり腐敗して水を汚すのが理由でした。

次に取り払われたのが濾過槽自体です。
ベルリンシステムはハードコーラルを飼育する為に生まれました。
それまではいろんな濾過装置が試されましたが、どんな超強力濾過槽を設置しても超低硝酸塩濃度にしたり、ハードコーラルにとって有害なリン酸まで分解したり取り除いたりする事は出来なかったのです。
硝酸塩やリン酸濃度を低く保つには餌やりを控えたり、プロテインスキマーで有機物として取り除くしか無かったのです。
他にも吸着剤や、他の物質と化合させて沈殿させる方法が有りますが、どれも決定的では有りませんでした。
強力濾過槽が付いていると、有機物としてプロテインスキマーが取り除く前に濾過槽が有機物を分解するので、非常に濾過槽は邪魔な存在でした。
プロテインスキマーで有機物を効率的に取り除く為には、有機物の分解を遅くしないといけない・・・
「どうせ餌やりを控えないといけないのだから、ついでに濾過装置を取ってやろう!!」
これが現在のベルリンシステムの始まりでした。

1990年初頭、かの有名なハワイ・ワイキキ水族館のデルビーク氏や、天才アクアリストのジュリアン・スプラング氏や、シール・テクノロジーのアルバート・シール氏によりアメリカに紹介されました。
この頃、ベルリンシステムを解説したいろんな文献も出ています。

日本でも1992〜3年頃、極一部のマニアがベルリンシステムとして導入されていたみたいですが、1995年初頭に立ち上げられ、アクアリウム雑誌に掲載されて日本中のクアリストの度肝を抜いた水野氏の水槽が有名です。
そしてインターネットの普及と共に爆発的に広がって行きました。(残念ながら水野氏のHPは閉鎖されています)
驚くべき事は、水野氏がアクアリウム初心者だったと言う事です。
「水槽ではソフトコーラルぐらいしか飼育できない」と友人に言われ、必死で世界中から情報を取り寄せて勉強されたと言うのだから凄い・・下手な先入観が無かったのが良かったのでしょうね。
ベルリンシステムの普及と共にモナコシステムも普及し始めたのがこの頃です。

日本でのナチュラルシステム第一世代は、とにかく「ミドリイシが水槽で簡単に成長する」と言う事の驚きと喜びでした。
それまでのシステムと言えば、ドライ濾過、ウエット濾過、還元濾過、オゾナイザーだの機器だけが巨大化し、ミドリイシ飼育となると1週間に1度の全換水など力業で飼育されていましたから。
第一世代ベルリンシステムの標準的な機材は、
  ・カルシウム補給はカルクワッサー(飽和水酸化カルシウム水)の添加。
  ・照明は、太陽光のスペクトルに近く明るいメタハラ10000Kや6500Kが一般的で、多灯はしてませんでした。

ミドリイシなどのサンゴが水槽で比較的簡単に飼える事や成長する事がわかると、次はさらに難易度の高い「ミドリイシの色揚」や、それまでタブーだった「多めの魚とミドリイシの共存」と指向が変わってきます。
これが日本での第二世代(約2000年頃から現在)ですね。
ミドリイシ飼育の場合、ベルリンシステムの機材も色々変わってきました。
  ・それまでのカルクワッサー添加からカルシウム・リアクターが一般的になった事。
  ・水を汚す魚との共存の為に、ハイパワーなスキマーが使われ始めた事。
  ・ミドリイシの色揚げの為にメタハラ・ブルー球を多灯する事。
などです。
それまで「ナチュラルシステム」と言えば一部の上級マニアだけの物でしたが、サンゴ飼育においてはナチュラルシステムがスタンダードな方法となり、裾野が広がったのもこの頃です。

てな事で現在に至ります。
現在はベルリンシステム、モナコシステム・・などの分類はあまり使わず、「ナチュラルシステム」と広い意味で言う事の方が多くなってきました。

サンゴ飼育において複雑の一途をたどった機材ですが、ナチュラルシステムの導入でかなりシンプルな機材になり、手間がかからなくなりました。
ここに来て高いレベルの飼育を目指す為に、再び機材は複雑の一途をたどり、手間も増えています。
再び我々の度肝を抜くようなシンプルで手間がかからなく、高いレベルの飼育が出来る飼育方法が登場する事を望みます。

ナチュラルシステムの色々
ナチュラルシステムにも色々種類が有ります。
それぞれの特徴としくみを知りましょう

ベルリンシステム
そもそもベルリンシステムって何でしょう? どんな定義が有るんでしょう?
濾過槽を持たないナチュラルシステムの中の一種ですが、実はあっしもはっきりした定義は解りません。(#/__)/ドテ
なんせナチュラルシステムを基本にして、「良い事は何でもやろう!」ってのがベルリンシステムですから。
ベルリン方式の歴史の中には、底砂を入れない物も有りました。スキマーの付いていない物も有ります。
モナコ方式の特徴で有るプレナムを付けたベルリンシステムも有ります。
だいたい、ベルリン方式って大勢の一般アクアリストによって改良につぐ改良をされて今の形になった経緯が有りますので、中には変わり種も有る訳です。
これ!と言った定義が無いのもベルリンでしょうか・・

それじゃ話にならないので、一般的なベルリンシステムの特徴を申しますと
大まかには「濾過槽を付けないで、ライブロックと、じか引き底砂とプロテインスキマーで浄化する」って事でしょうか?
プロテイン・スキマーで有機物が硝化される前に取り除いて、取りきれなかった不純物をライブロックと底砂に任せようという方法です。
ライブロックと底砂の反硝化作用でもサンゴに有害な硝酸塩を低減する事は出来ますが、スキマーが付く事により硝酸塩の元となる有機物自体が除去されますので、さらに低い硝酸塩濃度やリン酸濃度が達成出来る訳です。
また、減少するミネラル分を添加剤やカルクワッサー(水酸化カルシウムの飽和水)又はカルシウムリアクターで補おうと言うのも特徴です。
今回提唱するロースペック・ナチュラルシステムも、どちらかと言うとベルリンシステムですね。
モナコシステム
2000年初頭に日本でも流行りましたが、最近はあまり見ませんね。
私もやりましたモナコシステム。
モナコシステムと言えば、日本では関氏が中心となり広められましたのですが、残念ながら関氏のHPも閉鎖されています。
ベルリンシステムに比べ「機材に頼らず、あくまでも自然な方法で」と言う指向が強かったように思います。
しかしモナコシステムの特徴を生かせる生体の幅は狭く、成長の早いミドリイシなんぞを入れてしまうと、底砂からのミネラル溶け出しでは間に合わずカルシウムリアクターが必要になったり、エアレーションも弱かったのでオーバーフローやスキマーを付けたり、強力な照明が必要なのでメタハラ付けたり・・・・と、結局ベルリンシステムと変わらない物になったりしました。

モナコシステムの特徴はスキマーを使わない点と、プレナムと言う止水域が水槽底面に有るのが特徴です。
プレナムが付いていると底砂じか引きのベルリンより還元能力が高そうに思えますが、実は硝酸還元はプレナムでは行われずサンド層で行われていますので還元能力はどっこいどっこい。
プレナムの利点はプレナム層で酸化還元電位が同電位に揃い、硫化水素が出にくいと言う事です。
初期のモナコはエアリフトを使った弱い水流が主流だったので、硫化水素が海水中に放出されないと言う事は大きなメリットでした。
しかし現在のナチュラルシステムはパワーヘッドを使った十分な水流ですので、プレナムが無くても硫化水素が砂の表層の好気域で食い止められて海水中に放出される事は滅多に有りません。

あとはプレナム層からのミネラル分の溶け出しが底砂じか引きより多少多い点ですが、サンゴを育てるには微量過ぎます。

一方欠点は
  ・プレナムが有るので底砂が厚くなり見栄えが悪い。
  ・穴堀生物を収容出来ない。 砂に穴を掘るとプレナムの酸化還元電位が下がってしまい、底砂全体の還元能力が落ちます。
  ・作るのがめんどくさい!! うまくスクリーンを張らないと、時間と共に砂が落ちてプレナムが潰れますし・・

てな事書きましたが、実は初代モナコシステムは1mもの砂を直接引いた物で、プレナムは付いて居ませんでした。
ベルリンシステムにもプレナムを付けている人が居ますし、モナコシステムにスキマーを付けている人も居ます。
結局モナコシステムとはなんぞや・・・・???

モナコと言えばこの人
http://qnqn.csidenet.com/aquarium/monaco/system.html
MarineAquarist誌No16,No17にジュリアン・スプラング氏の「モナコシステムの定義と洗練」と言う記事が載っていますので、バックナンバーを読むのも良いでしょう。

モナコについての詳しい事はスーリンのHPを参照して下さい。
http://www.ne.jp/asahi/mc/minatomachi/sandorp.htm
http://www.ne.jp/asahi/mc/minatomachi/anoxia.htm
酸化還元電位についてはここ
http://www.ne.jp/asahi/mc/minatomachi/orp.htm
DSB方式
モナコシステムが流行った後にDSB(Deep Sand Bed )方式が流行かけて・・・・これも最近あまり見ないですね。
DSBの特徴と言えば、名前の通り超分厚い底砂です。

DSBは森川さんのHPで紹介されています。
http://morikawah.hp.infoseek.co.jp/DSB.htm

超分厚い底砂の目的は
  ・好気、嫌気濾過を安定させる
  ・砂の中に住む埋在動物(インファウナ)が育ちやすい。

DSB方式に関して、私はやった事が有りませんので分厚い底砂がどれだけの効果が有るのか解りません。

初期ベルリン方式も分厚い底砂から始まったのですが、薄く引いても効果に変わりがないと言う事でどんどん薄くなっていった経過が有ります。
初期に戻った?? 

ナチュラルシステムのしくみ
ナチュラルシステムのしくみはどうなってるんでしょう? 濾過槽が無いのに濾過出来る???
そうなんです。ライブロックと底砂が濾過の機能を果たします。

これが目標とするロースペックナチュラルシステムです。
ベルリンシステムと言っても良いのですけど・・・
意外とシンプルでしょ?
照明とヒーターは書いていませんが・・

ライブロック
そう。バクテリアのたっぷり付いた岩です。
ライブロックの表面では硝化作用として働き、深まった所では反硝化作用として働きます。
詳しくはスーリンのHPで。http://www.ne.jp/asahi/mc/minatomachi/denitrification.htm
ライブロックにはバクテリアの他にカイメン、ケヤリ、二枚貝、サンゴ・・などの水を浄化する生物もたっぷりくっついてます。
海の福袋とでも言いましょうか・・ライブロックだけ入れて観察するのも面白い物です。
底砂
底砂の表面では硝化作用が働きます。
底砂に生息しているゴカイ類が砂を耕し、表面に堆積した濾過のカス(デトリタス)を深い所(約2.5cm以下)に落とし込みます。
そうすると、深い所ではデトリタスをエネルギーとして嫌気バクテリアが硝酸塩を無害な窒素ガスに変換します。
この様子は砂の中に空気(窒素)のブツブツが発生する事で確認出来ます。

気泡の様子
ナチュラルシステムでは乾燥砂を使って立ち上げる方法と、海から直送されたライブサンドを使う方法が有ります。
当然、ライブサンドを使った方がバクテリアやゴカイ類がすでにたっぷり含まれて居るので立ち上がりが圧倒的に早いです。
たかが底砂。されど底砂・・・・この底砂の濾過能力ってのが凄いらしいんです。

詳しい解説はスーリンのHPで
http://www.ne.jp/asahi/mc/minatomachi/sandorp.htm
http://www.ne.jp/asahi/mc/minatomachi/sandinairation.htm
水流
ナチュラルシステムにとって水流は非常〜〜に大切ですので、必ず水流を作るパワーヘッドなどが取り付けられています。
成功するも失敗するも水流にかかっていると言えるほど重要な要素です。
魚の排泄物などが水流によりライブロックや底砂にまんべんなく運ばれるようにしなくては濾過が出来ません。
水流の淀んだ場所が有ると、低pHの部分が局所的に出来てしまい、沈殿していたリン酸などが溶け出し苔まみれになったりします。
自力で呼吸出来ないサンゴは、水流が酸素を運んでやらないと死んでしまうんです。
特に大切なのは、砂の表層の水流です。 砂の表層を好気状態にしておけば、中層から硫化水槽が発生しても好気部分で窒素に変換してしまいます。

関西あたりでは底面吹き出しが主流ですが、これは砂の表層の水流強化の意味が有ります。
ね!大事でしょ?

出来ればランダムな方向の水流が良いのですが、LPSやソフトコーラルがメインの小型水槽では一方方向のみの水流で何とか大丈夫でしょう。
うちの60cm水槽もパワーヘッド1個だけですから・・
大型の水槽や、ミドリイシの入った水槽だと、そうもいかないでしょう。

水流に関してもスーリンのHPを参考に
http://www.ne.jp/asahi/mc/minatomachi/anoxia.htm
http://www.ne.jp/asahi/mc/minatomachi/anoxia.htm
プロテインスキマー
魚の排泄物が硝化作用などで分解される前のタンパク質の状態で、水槽から取り除きます。
これは濾過装置の無いナチュラルシステムにとって濾過の負担を軽くしてくれる凄い装置なんです。
そして餌やりと共に水槽内に蓄積してしまう憎っくきリン酸を有機物の状態で取り除いてくれます。
さらに排泄物から硝酸塩に至る硝化濾過には大量の酸素が必要です。
このプロテインスキマーは水槽内に酸素を供給してくれる有り難い器具なんです〜〜
特に有機物の多い水槽立ち上げ時や、餌やりの多い水槽や、リン酸濃度を低く抑えないといけない水槽には必需品です。
但し調整はシビアです。
オーバースキミング(取りすぎ)させると、サンゴに必要なミネラル分も取り除いてしまいます。
まぁ、この辺は後のスキマーの項で説明しましょ。
ナチュラルシステムのメリット・デメリット
−−−−−−−−−−メリット−−−−−−−−−−−−              
硝酸塩が低い!
ナチュラル式の特徴は、なんと言っても硝酸塩を低く維持出来る事ですので、硝酸塩に最も敏感なミドリイシ飼育向けシステムです。
初心者の方は「ミドリイシ」ってピンと来ないでしょうけど、ソフトコーラルやLPS(オオバナやナガレハナなどのロングポリプのハードコーラル)なんかより遙かに硝酸塩を低くしないと色が揚がりません。(特にピンクやブルー)
同じサンゴと言っても別物と考えて下さい。

ベルリン方式が広まる以前から、好気濾過+嫌気濾過で硝酸塩を低く維持する水槽は有りましたが、ベルリン方式などのナチュラルシステムの方がさらに硝酸塩を低く維持する事が出来ます。
どのぐらい低く出来るかと言うと、まともに立ち上がってるミドリイシ水槽の場合、0.05ppm程度には容易に出来ると言われています。
0.05ppmと言ってもピンと来ないかもしれませんが、下手すると沖縄の海の硝酸塩濃度より低い値です。
まぁ、普通の硝酸塩テスターでは10ppm単位程度でしか測定出来ませんけど・・・・
昔、サンタマルタのエイちゃんが高感度水質測定していましたので、見て下さい。平成12年1月13日の日誌です。
ホビー試薬では検出出来ない領域ですので、専門の水質測定屋さんに頼んでます。
http://www.1023world.net/kimama/200001.htm
まぁ、これはミドリイシ飼育の為の水質ですので、LPSやソフトコーラルではここまで綺麗でなくてもOKでしょうけど・・・

ええ! 強力な濾過槽(酸化)+反硝化(還元)槽の付いた水槽でも硝酸塩をゼロに出来るのでは無いかって?
確かに10ppm単位でぐらいしか測定出来ないホビー硝酸塩テスターではゼロになるかもしれませんけど・・・・・
濾過槽(硝化)が付いていると、魚の排泄物は一気に硝酸塩に変換されます。
しかし反硝化と言うのは、硝酸塩が反硝化槽に運ばれて、それからゆっくり時間をかけて無害な窒素に変換されるので、その間は水槽内に硝酸塩が漂ってしまう訳です。(ようするにタイムラグが大きいと言う事)
ナチュラルシステムの場合、それらの変化がライブロックや底砂の中で穏やかに行われますので海水中に放出される硝酸塩が少ないのです。

分かり易く説明しますと、狭い部屋で人がウンコをした(汚い例でスマソ)とします。
臭いウンコの処分に困ったA君は七輪でウンコ焼きました。 しかし煙(硝酸塩)が充満して臭い煙い・・・これが普通の濾過槽(硝化)だけ付いた水槽。
臭いウンコの処分に困ったB君は七輪でウンコ焼いて、さらに換気扇を回しました。反硝化槽(還元)を付けたのですね。でも排出されるまでの煙は舞ってます。
臭いウンコの処分に困ったC君は電子レンジで時間をかけてチンしました。 これならけむく無い(硝酸塩が漂わない)けど、処理能力は少ない。 これナチュラル方式。

だいたい、ミドリイシを飼わないのなら、そんなに硝酸塩を低くしなくて良いのでは?って?
ピンポン♪ 正解。 
ミドリイシ以外のサンゴ(ソフトコーラル、イソギンチャク、LPSと言ってポリプの大きなナガレハナやオオバナや、クサビライシなど)を飼うので有れば、ナチュラルシステムにこだわる必要有りません。
と書くと、根も葉もないので、ここはナチュラルシステムで話を進めましょう。
硝酸塩を低く維持出来るって言う事は、魚+ソフトコーラルやLPSサンゴ飼育にナチュラルシステムって組み合わせで水替えを比較的少なく出来ると言う事です。
まぁ、これ目標で行きましょう。

ミドリイシの話が出たついでに・・
ちなみに通常の濾過装置(硝化)だけでミドリイシを見事に飼育されている方や、ヤノシステムで見事にミドリイシを飼育されている方も居ます。
どんな濾過方法でもミドリイシは飼えるんです。
濾過システムなんて二の次! 大切なのは、生体の生育出来る最適の環境に持って行く事です。
但しどのシステムも一長一短が有るので、ミドリイシの場合はベルリンなどのナチュラルシステムが向いてるって事です。
ミドリイシ飼育の場合、強力な濾過装置(硝化)が必要な程、餌やりした時点でリン酸によりミドリイシはアウトって事も理由のひとつです。
どうせ大量餌やり出来ないのなら、強力な濾過装置は硝酸塩上昇の原因になるだけなので必要ないって事で・・・・
魚が病気にかかりにくい
魚飼育に病気は付きもの。
対策として大まかに二通り有ります。
かってに名付けました 病院型? 野生児野放し型?
内容 病原菌やウイルス、寄生虫を持ち込まない。
病原菌やウイルス、寄生虫の温床である底砂も敷かない。
治療のための薬に弱いサンゴなどの無脊椎を一緒に飼わない。
(白点治療薬の硫酸銅なんぞサンゴ水槽に投入したらサンゴは全滅)
サンゴなどの無脊椎どころか、いろんな微生物も一緒に飼いましょう。
プランクトンや藻などの天然の餌を食べれば病気にもなりにくい!
メリット 病気になっても水槽に硫酸銅などの強力な薬を入れる事が出来る。
変な藻も生えないでしょう。
野生児は病気にかかりにくい!
サンゴやライブロックが入ると海を切り取った感じで良い。
海水を浄化したり白点虫などを補食するフィルター食の生物もいっぱい居ます。
デメリット サンゴを一緒に飼えない。
ライブロックも駄目(デッドロックならOK)

本水槽で硫酸銅を投薬すると、カルシウムなどと結合して長く水槽に残りますので、その水槽ではサンゴを飼えなくなります。
魚が病気にかかっても本水槽に良く効く薬を投薬出来ない。
病気の魚を取り出して治療用水槽に移す必要が有るが、ライブロックが入っていると魚を取り出すのが大変。
取り出す行為で、さらに魚はダメージを・・お手上げ。
野生児の住んでいる所には病院も薬も無しって事です。
いろんな微生物の付いたライブロックを使用してサンゴを飼育する水槽(リーフタンクとも言います)は、この両者で言うと「野生児野放し型」になります。サンゴを一緒に飼育するナチュラルシステムは必ずこちらになります。
対して、飾りサンゴに魚だけの水槽は「病院型」になります。
どちらが良いのか?と言われると、飼育スタイルによりますので、どちらが良いとかは言えません。
魚だけ沢山飼育する場合は「病院型」が良いでしょうし、サンゴを一緒に飼いたい場合は、必然的に「野生児野放し型」になります。

本当にリーフタンクは病気になりにくいのか? と聞かれると、自信を持ってYESと言えます。
これは自分の経験だけでなく、昔から一般的に言われて居る事です。
理由はやはり餌や水質に起因するらしいです。
リーフタンクの中には藻類やプランクトンなど天然の魚の餌が沢山発生しますので、フレーク状の餌では摂取出来ない栄養が含まれて居ます。

それと、リーフタンクにはケヤリやカイメンやサンゴなど、白点虫を食べてくれるフィルター食の生物が沢山居るのも理由でしょう。

調子の良い水槽なら、フィルター食のゴカイ(多毛環虫類)がうじゃうじゃ沸いてきます。
こんなのが沢山沸くと、下手な殺菌灯よりゃ効果高いのでは?
電気代も不要ですし、これぞナチュラルって感じですね。
但しキモぃ・・・・・
同じリーフタンクの中でも硝化濾過槽を持たないナチュラルシステムの方が病気が出にくいらしいです。
「濾過槽を持ったリーフタンクから濾材を抜いてナチュラルシステムに変更したら白点が付きにくくなった!」と言う話を良く聞きました。
昔は濾材を抜いてナチュラルシステムに移行した人多かったですから・・・
理由は・・・?ですけど。

ちなみにうちのベルリンシステムでは白点以外病気の経験が有りません。 投入時から様子がおかしかった魚は除きますが・・
立ち上げ初期に白点が出た時は何とか乗り切りました。
しかし悪戯ばかりするフレームエンゼルを無理矢理捕獲してサンプに格下げして一週間留守にしたとたんに白点で★に・・・・
これが唯一病気で★になった魚です。
やはり落ち着ける環境で無いと白点が出やすいですね。
その点、ライブロックの隙間で隠れ場所が沢山ある水槽は落ち着けるのでしょう。
その他に死んだ魚と言えば、ガリガリになって餓死ですね。ゴメンナサイ<(_ _)>  ハギの無給餌飼育なんて事やってましたから・・

あ、ちなみにナチュラルシステムって病気が出にくいって言うだけで、状況によっては病気になります。
特に立ち上がっていない水槽では白点が出やすいです。
一日のうちの温度差が大きかったり、無理な混泳でストレスが溜まったり、病原菌や寄生虫を持ち込むと、いとも簡単に病気出ます。
これは濾過方法とか水質以前の問題ですね。
システムの変更が容易
比較的簡単なイソギンチャクやLPS飼育から、機材さえ付け加えればミドリイシ水槽にする事も出来ます。
魚を沢山飼いたければ濾過装置を追加すれば良い訳ですし。
シンプル&再現性が有る!!
ナチュラルシステムの何処がシンプルなんだ!!って怒られそうですけど、硝酸塩を還元(反硝化)出来る水槽としてはかなぁ〜りシンプルになります。
今回のテーマも、それを目標にしています。
還元能力は専用の還元槽などを持ったシステムよりは低いですけど、そんなに魚を入れないリーフ水槽を目指すのでOKでしょう。

同じ還元の出来る方法(還元槽などを設置した水槽)と比べて、底砂じか引きナチュラルシステムは砂を敷くだけなので超楽チン&シンプル。
以前、還元BOXなんぞを実験していた頃が有りましたが、なかなかうまく行かず、結局取り払いました。
還元BOXの中の酸化還元電位を−50〜−200mVに保たなくてはいけないのですが、それがうまく行かなかったのか、海水の循環量が足りなかったのか・・・・意外と難しいと思います。
但しうまくいけば大量の硝酸塩を処理出来たはずなんですけど。

誰がやっても再現性のある還元能力を得られるのがナチュラルシステムです。
比較的早く立ち上がる
普通の濾過槽だけの水槽の場合、最初は全く濾過が無いゼロ状態からのスタートですので、まず最初にパイロットフィッシュ(テストフィッシュとも言うバクテリアの餌を作るだけの安い魚)を投入して排泄物を出させます。
立ち上げ後〜2週間はアンモニア濃度がピークとなり、1〜3週間はバクテリアが定着しはじめて亜硝酸がピークになり、3週間目ぐらいからほぼ安定してきます。
その間投入したパイロットフィッシュは、せっかく水槽立ち上げに貢献してくれたにもかかわらず、水質の悪化などにより★になる事も。
それがパイロットフィッシュの可哀想な運命なんですね。

一方、ライブロックを用いたナチュラルシステムなどのリーフタンクの場合、初めからバクテリアの付いたライブロックを投入するので、硝化作用は有る程度出来上がってます。
立ち上げ後1〜3日間は亜硝酸が出ますが、アンモニアなどは殆ど出ません。(状態の良いLRで立ち上げた場合)
ですからパイロットフィッシュを投入しても生存率が高いので、パイロットフィッシュでは無く好きな魚を最初から投入出来る訳です。
とは言え、濾過が完璧になるのは3〜6ヶ月先ですので、それまで魚を少量しか入れる事は出来ませんけど・・・
ちなみにライブサンドを使えば圧倒的に早く立ち上がります。
これらのデータは各種システムの立ち上げ比較としてSalt&Sea誌No38(2001年夏号)にグラフで掲載されてますので、バックナンバーを見て下さい。
−−−−−−−−−−デメリット−−−−−−−−−−−− 
濾過能力が低い
良く「ナチュラルシステムは魚を入れられない」と聞きます。
確かに濾過槽を持たないので、濾過能力は限られています。
魚を超過密に入れて餌をバンバン与えたいのなら、このシステムは向きません。(底に余った餌が堆積するぐらい)

しかしハードコーラルを一緒に飼う場合は、どんなシステムでも大量餌やりすると餌に含まれるリン酸でサンゴが駄目になってしまいます。
「ナチュラルシステムは魚を入れられない」と言うのは「沢山魚が入ると濾過が間に合わない」と言う意味合いよりは一緒に飼うサンゴへの配慮だと思います。

昔、水質にうるさいミドリイシの入ったベルリン水槽では、「海水100Lに対して中型の魚1匹」なんて言われていました。
(最近ではスキマーの高性能化や水換えを頻繁にする事により、もっと沢山の魚を入れてる方が沢山いらっしゃいます。)
それが今でも「ナチュラルシステムは極端に収容出来る魚の数が少ない」と語り次がれてるのでは無いかと思います。
実際は水質にうるさくないサンゴを選べば結構魚を入れる事が出来ると思います。

今回はハードコーラル(LPS)と魚の飼育が目標ですから、どちらにしろ大量給餌は出来ませんね。
上手く立ち上がるかどうかは神頼み。
はっきり言って腐ったライブロックなんぞ入れた日には悲惨な結果になります。
早く立ち上がるどころかアンモニア、亜硝酸出まくり・・・・
詳しい事はライブロックの説明を見て下さい。

状態の良いライブロックだとしても、悲惨な生物付きかも? 
詳しくはココ
厄介な生物を入れると大変です。 投入する前に良く見れば有る程度は防げますが、完全に防ぐ事は不可能。(-_-;)
デッドロックを時間かけてライブロックにしても良いんだけど、それじゃゴカイ類など必要な生物も入りません。
まぁこれはナチュラルシステムと言うよりライブロックを使う水槽の宿命ですね。
投薬出来ない
上にも書きましたが、魚が病気になっても良く効く薬を投薬出来ません。
無脊椎に害のない薬も有りますが、硫酸銅など強烈に効く薬が使えないんです。
ナチュラルシステムがどうのこうのより、無脊椎と魚を一緒に飼う事の宿命ですね。
たとえ魚に病気が出てもお手上げになる事が多いです。
良く理解して立ち上げないと、うまくいきません。
普通に売られている「海水魚入門セット」などに比べると、立ち上げ知識が必要です。
ナチュラルシステムを成功させる最も重要な物は、「器具」では無く「知識」と言われていますから・・
有る程度理解して立ち上げないと、大変な水槽になってしまうかもしれません。

本屋で売ってる飼育本では普通の濾過での立ち上げ方法しか載っていません。
そうなんです。それで良いんです。 
全くの初心者の手に負える物では有りませんので、初めて水槽を立ち上げる方は、ごく普通の濾過水槽で立ち上げた方が間違い無いと思います。
いきなりナチュラルシステムで立ち上げようとされる方は身近に詳しい人や、詳しいショップのアドバイスが貰える環境の方が良いです。
意外と金のかかるライブロック
初めてライブロックの価格を見た人はびっくりするかも?
何で「岩」にこんなお金かけなくてはいけないの?機材にお金は払えるけど、岩だよ岩! って思う人も多いと思います。
しかぁ〜し! ライブロックは成功を左右する重要な要素です。 ここだけはケチらないでお金かけて下さい。
岩とは言え、生体ですので・・

あとビックリするのがライブサンド。
何で砂が●●万円もするんだよ〜〜〜! 砂だよ砂! って声も良く聞きます。
まぁ、今回の目標は安い乾燥砂での立ち上げにしましょ。

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