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| 自作 |
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海水魚と無脊椎を飼育するうえで大変な季節がやってきました。
私の部屋に有るクーラー無し淡水魚水槽の場合、真夏で30℃まで上がってしまいますので、照明の強力な海水水槽はもっと温度が
上がる事が予想されます。
これでは生物が全滅してしまいますので、水槽用クーラーを設置しなければいけません。
でも、よーく考えてみるとこのクッソ狭い部屋ではクーラーを設置するスペースが有りません。 金も無いし・・・
選択肢とメリット、デメリットをまとめると
・水槽用クーラーを買う
置くスペースが無い。
うるさそう(水槽と一緒に寝ているので静かな方がよい)
排熱で部屋がさらに暑くなりそう。
高い。
・中古冷蔵庫を買って改造する。
水槽からパワーヘッドで水を汲み上げ、冷蔵庫の中にシリコンチューブで水を通し、冷却後水槽に返す という方法を考えましたが
水槽用クーラーよりさらに場所をとるし、効率も悪そう。
中古冷蔵庫を分解しヒートパイプを水槽に投げ込む方法も有りますが、ヒートパイプが樹脂かなにかでコーティングされていればいい
のですが、そうでなければチタンパイプに換えてやる必要が有ります。
そうなると真空引きが必要になるし・・・・めんどくさそう。
ちなみに行きつけの小料理屋のいけすは空調用エアコンのヒートパイプをチタンパイプに変更し水槽に投げ込んでいました。
・ペルチェ素子を買って自作する。
CPUを冷却したり、アウトドア用ポータブル冷蔵庫に使用されているペルチェ素子を買って自作する方法が有ります。
コンプレッサーが無いので静かでコンパクトなのですが、強力直流電源が必要なのとコンプレッサー式に比べ効率が悪そうです。
いろいろ悩みましたが、ペルチェ素子で行く事にしました。

この白い板がペルチェ素子です。
この板に電流を流すと、流した電流に比例して裏面と表面の温度差が大きくなります。 と、言うことは電流を流すと片面が冷やされもう片面が
発熱するわけです。
ペルチェ素子を使って自作した水槽クーラーを雑誌で何回か見たことが有りますが、いずれも発熱側の放熱は強制空冷方式でした。
比熱の大きい水を冷やすのに、放熱側が比熱の小さい空気ではペルチェの性能を発揮出来ないと思い、今回の制作では放熱側を水冷で行く
事にしました。
単純に考えて、4A流した時のペルチェ素子温度差が60℃として吸熱側を30℃の水に浸けると、発熱側は90℃になります。
空冷放熱器だと簡単に90℃になってしまいます。
吸熱(冷却)側は市販の放熱器を取り付けて、水槽にぽっちゃん投げ込みます。
本当は水槽とクーラーを別の位置にしたいのですがなんせ置く場所が無いので、水槽の上に置く形になりました。 ま、この方が効率はよいので
すけど・・・
さて部品選択です。
ペルチェ素子は38W、57W、80Wタイプの3種類が市販されています。
80Wタイプが欲しかったのですが57Wタイプしか入手出来なかったので、2個並列で使う事にしました。
57Wタイプで12V電圧をかけると約4.2A流れますので2個で8.4A流れます。 と、言うことは12V150W級の電源が必要です。
いろいろ電源を探していましたら、5V10Aスイッチング電源が中古で手に入りましたので、2台直列に接続し電圧を少し上げて11Vで使用しました。
最近はイータやデンセイラムダなどから安価なボードタイプ電源が出ていますので、12V150Wの物を使用してもOKでしょう。
温度コントローラーは新品のOMRON製E5Lが手に入りましたのでノーマルクローズ接点出力を使用します。
ヒーター用のコントローラーにリレーを接続してもOKだと思います。
さてクーラー本体なのですが、大問題発生。 一般に販売されている放熱器はアルミ製なので、こんな物を水槽に入れるとアルミが溶けて大変な事
になってしまいます。
チタンにする手も有るのですが、加工しにくそうなのと高価なのと熱伝導率が悪いので、結局アルミをシリコンでコーティングし、厚手のビニールを
貼り付ける事にしました。

こんな形になってしまいました。
上側が発熱側で、水冷ヘッドが乗っています。
下側が吸熱フィンです。
真ん中のケーブルが出ている所の中にペルチェ素子が入っていますが、結露対策で密封して有ります。
この状態で水槽の上に乗せ、バケツの水をヘッド部分に循環させて通電した所、な・なんじゃこりゃーのほとんど湯沸かし器になってしまいました。
約30分でバケツから湯気が出てきたので実験中止! それから急いでラジエーター部分を制作しました。
まぁ単純に考えると100Lの水を5℃下げる為には10Lの水を50℃上げないといけないですもんね。

笑いたきゃ笑って下さい・・・こんな物だけは作りたく無かったのに。
夏だけの物とはいえ、こんな物を置くぐらいだったらはじめから水槽用クーラー買っておきゃよかった気がしますが、今となっては後には引けません。
ラジエーターはオフロードバイクの物でACファンを取り付けました。
ポンプはエーハイムの1046です。

悲惨! すでにこの水槽はインテリアとしての価値無し状態。 普段は水槽の中だけ見ましょう。
それでは使用レポートです。
すごい! 約15℃は温度が下がりそう!・・・と言うのは2次冷却水の話。 バケツの水だと湯気が出ていたのに、ラジエーターを通すとほんのり
暖かいぐらいです。
冷却部分をさわってみると、冷たい冷たい! こりゃ期待出来るかも?
電流計と電圧計を接続してみると11Vで約7.5A流れています。
ペルチェ素子は正の温度係数を持っているみたいで、2次冷却水の温度によって6A〜8.4Aぐらい変化しています。
ペルチェ素子の最大定格は6Aなので2個で12Aまで流せるのですが、電源側に余裕が無いのでこのぐらいでやめておきます。
すでに電源には3個のファンが付いてぎりぎりで稼働させていますので。
さて肝心の水槽温度です・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぐー・・・・・ぐー・・・ね・寝てしまう。 待てども待てども水温は下がらず。
4時間経ってやっと0.8℃下がりましたかねー 無いよりはましか
やっぱ約90Lの水量に82W稼働のペルチェじゃ役不足でした。考えて見りゃヒーターだって200Wだし、効率の良いコンプレッサー式だって数百
Wだろうし。
あえて言い訳をさせてもらえるとすれば、電源容量に余裕が無かった事と、吸熱器の腐食が無いか様子を見るためにさらにビニール袋に入れていた
ので効率が悪かった事です。
でももう後には引けません! 最強のペルチェクーラーを目指してV2.0を作ります。(梅雨が明けるまでには)
と言うことで早速V2.0を制作しました。
V1.0の欠点であるパワー不足を解消するために、ペルチェ素子を5個並列駆動に改造し、スイッチング電源も追加しました。
ペルチェ素子、スイッチング電源共に千石通商で購入しました。
問題はパワーが増加した為に、ラジエーターが能力不足でヘッド部分がむちゃくちゃ高温になってしまう事です。
火事になっては困るので、ヘッド部分に温度センサー(と言ってもただの5000ppm/℃感温抵抗)を取り付け、
ヘッドが高温になるとクーラーがOFFになるような回路を追加しました。
こんなかんじになりました。

それでは使用レポート
効果は・・・・一応有ります。 さわるとむちゃ冷たい!
何度下がるか?と聞かれると、時と場合によりますのではっきりと数値にはできませんが、部屋の温度から言うと3〜4度ぐらい下がっています。
但し蛍光灯1本の淡水水槽が30℃の時に25.5℃で制御出来ていますので、まあこんなもんでしょうか。
ちょっとまだ心配なので、西ベルリン水槽にファンを取り付けてこの夏を乗り越える事にします。
結局・・・・
かなり予算オーバーしてしまいました。
スペースに余裕が有る人は、ちゃんと水槽用クーラーを購入する事を勧めます。 (T_T)
結局水槽を大きくしたので完全容量不足! ああもったいない
又小型水槽を立ち上げたときの為にとっておきます。
効率悪すぎ。 少々高くても普通の水槽用クーラーお勧めします。
電気代考えると元とれますよ。
小型水槽ならファンの方が遙かに効率的ですし・・・
トホホ・・
さらにその後
現在うちの60cm水槽には強力ファンとファンコントローラーが付いてます。
これが意外と凄い!
7月1日〜8月10日までの最高、最低温度を調べると、最低が26.0℃。 最高が26.9℃。
昼間の室内はゆうに30℃を超えてると思いますが、ここまで制御出来るとは・・・・
但し昼間も部屋の換気扇は回しっぱなしにしています。(湿度が高くならない為に)
でも欠点は一日約2Lの海水が蒸発する事・・・(T_T)