自作

青色LEDスポットライト3号機の自作(2005年11月記)

構想から1年半・・・・時間かかりましたけど、やっとLEDスポットライト3号機が出来上がりました。
その間と言う物、ヤフオクなどで超激安LEDライトをちらほら見るようになり、はたしてLEDライトを自作してメリットが有るんだろうか・・・などと考えておりました。
しかし仕込んでしまった部品を無駄には出来ない。こりゃヤフオクLEDに無い仕様のライトを作ってやろうじゃないか・・・と再び重い腰を上げたのであります。

まずはLEDの選定。
今回は効率重視で、8φの大型LEDを使ってみました。 放熱的にも効率が良いと思われます。
これ。(OSUB8131A)
http://akizukidenshi.com/catalog/items2.php?c=blue&s=popularity&p=1&r=1&page=#I-00689
中国製ってのが気になるけど、安さに負けました。

回路1
まずは回路です。今回は2パターン考えて見ました。
LEDを点灯させるには大きく分けて3個の部品に分けられます。
  1,LEDを点灯させる為の直流電源
  2,LEDに流れる電流をコントロールする定電流回路。
  3,LED


電源その一
LEDは白熱電球とは違い、電源を直接接続出来ません。 
どちらかと言うとメタハラや蛍光灯と同じ定電流駆動になりますので、安定器みたいな物が必要なんです。
ただメタハラと違って直流点灯なのと、始動パルスが不要なので簡単な回路構成で安定器が構成できます。
それで考えたのが下の回路です。
コンセントから入力されたAC100Vはダイオードブリッジにより全波整流されます。
そして電解コンデンサC1で平滑されてDC141Vが出来る訳です!

定電流回路その一
まずはLEDに流す電流を決めます。(電圧では無く、流す電流により明るさが変わる)
このLEDの絶対最大定格は50mAなのですが、余裕を見て20mAに設定します。
まぁこんなもんでしょう。

回路図上で青色の部分が3端子レギュレーターを使った定電流回路。
7805の場合、250ΩをGNDとOUTの間に接続すると、20mAの定電流回路となります。
ちなみに式は
  I = 5 ÷ R
電流 I を20mAに設定すると
  R = 5 ÷ 0.02A
  R = 250Ω
となる訳ですな。

ちなみに定電流回路部分で、最低8V(Vs+Vl)の電圧低下が発生します。
LEDにかかる電圧Voは Vo=141V−8Vで133Vが実際にLEDにかかります。
今回購入したLEDの順方向電圧(20mA時)は実測3.43Vでした。
って〜事は133÷3.43≒39個
この一つの定電流回路にLEDを39個直列で接続出来る訳です。
でも実際は余裕持って37〜38個が適当かな??
この1個の定電流回路とLED39個を一つのブロックとして、何回路か並列で接続する事によりLED多灯ライトが出来る訳です。
(メタハラで言うと39個のメタハラ球を一台の安定器でまかなえると考えて下さい。 実際はそんなメタハラ安定器は有りませんが・・)

3端子レギュレータの代わりに、安価な抵抗で20mAの電流制限回路を作る事も出来ますが、アクティブな安定化回路では無い為、LEDの直列個数が多いと熱暴走するので非常に危険です。
定電流ダイオードを使う手も有りますが、うまく設計しないと熱によるLED順方向電流のドリフトをダイオードが吸収出来なくなり、許容損失を超えて破壊って事もあります。
まあ、これだけLEDを直列に接続しなければ定電流ダイオードでも抵抗でもかまわないのですが・・・
ちなみに1個のLEDの順方向電圧が熱ドリフトにより0.5V下がると、全体では0.5×39=19.5V
熱によりVoが20V近く変動したのでは抵抗や定電流ダイオードでは吸収出来ないって事です。

この回路のメリット/デメリットは

 メリット
    ・大がかりな直流電源が不要。
    ・定電流回路が少なくて済む。(LED37〜39個に定電流回路1個の割合)
    ・エネルギーをロスする定電流回路が少ないので高効率。
    ・部品点数が少ない〜〜
 デメリット
    ・基板上に直流141Vでっせ! 怖い〜〜

結局
この回路は却下。
ユニバーサルで組む海水用ライトとしては141Vは怖すぎる〜〜
ちゃんと塩だれ対策すれば良いんだろうが・・
電球のソケットに直接ねじ込むタイプのLEDは、たぶんこんな回路でしょう。


ちなみにこんな回路も有ります。
上記電源部分を改造すれば「倍電圧整流回路」となり、直流電圧約282Vが発生します!
Vo=282−8=274V
274V ÷ 3.43≒80個
一つの定電流回路に80個のLEDを直列接続出来る訳です!!


さらにこんな具合にも。
これ「3倍電圧整流回路」です。
何と直流424Vが発生します!!
Vo=424−8=416V
416V ÷ 3.43≒121個
一つの定電流回路に121個のLEDを直列接続出来る訳です!!
しかぁ〜し、それなりの高耐圧部品が必要なのと、424Vは怖すぎ。


回路2
高電圧を扱うのは余りにも怖いので、外部に直流24V電源を付けて使う事にしました。
購入した電源はこれ。
http://akizukidenshi.com/catalog/items2.php?c=24v&s=popularity&p=1&r=1&page=#M-00028
DC24V 1Aのスイッチング電源です。 しかし安くなったもんだ・・・

上記回路1のようにLEDを沢山直列接続しないので、定電流回路は定電流ダイオードで十分。
購入した定電流ダイオードはこれ。
http://akizukidenshi.com/catalog/items2.php?c=crd&s=popularity&p=1&r=1&page=#I-00185
10mAの定電流ダイオードを2個並列で20mAとして使います。

順方向電圧3.43VのLEDですので、6個直列に並べると20.58Vになり良い感じです。
今回はこの2個の定電流ダイオードと6個のLEDをひとつのブロックとし、22ブロック基板に載せました。
って〜事はLED132連装ですね。

1ブロックの電流が20mAなので、22ブロックの総和は20mA×22=0.44A
消費電力は 0.44A × 24V = 10.56W

この132連装LED灯具1灯あたりの消費電力は10.56Wです。


この回路のメリット/デメリットは

 メリット
    ・低い電圧なので海水水槽に使っても安心。
    ・定電流ダイオード使用で安心確実!

 デメリット
    ・外部に直流電源が必要。
    ・定電流回路が比較的多い(LED6個に定電流回路1個の割合)
    ・部品点数が多いのでコスト高い

まぁなんだかんだ言って安全第一! 今回はこの回路で行く事にしました。

製作

今回使った灯具はこれ。
何処かで見た事あるような・・・・そうです。興和のNZ灯具です。
とりあえずバラバラに。


ソケット後部にはDC電源を接続するジャックを取り付けます。
ちょいと穴を大きく広げる必要が有りますが・・

実は・・・2台並行して作っています。


10mm角スペーサーを買ってきました。
灯具のアールに合わせて削って・・


ジュラコンスペーサも買いました。
BS-335Eを2本連結して70mmとし、10mmスペーサーにねじ込みます。


上のスペーサを灯具に取り付けるとこんな風になります。
元々付いていた電球用ソケットは不要なので取り外しています。
写真に写っているケーブルは、DCジャックからの電源ケーブル。


ユニバーサル基板(AE−6)を丸く切ってスペーサにネジ止めするとこんな感じ。
この基板にLEDを並べる訳です。


LEDを並べまくり。 ちゃんと132個並んでます。
ちょい不規則だけど・・・(-_-;)


裏側はこんな感じ。
とりあえず回路図通り接続すれば良い訳です。


点灯試験で熱暴走が無い事を確認中です。
ちなみに安定したLEDの順方向電圧は3.43Vでした。


完成〜〜〜〜〜!

費用
費用積算してみましょ。(1台あたりの価格 灯具は含んでいません) 注意:2005年11月現在の価格です。

型番 数量 単価 費用 購入先 備考
LED OSUB8131A 132 50 6,600 ここ 青色大型 8φ
定電流ダイオード E-103 44 50 2,200 ここ 10mA 2個使い
電源 NT24-1S2410 1,000 1,000 ここ 24V 1A
ユニバーサル基板 AE-6 400 400 ここ 155×114
電源ジャック MJ-10 30 30 ここ
その他部品 300ぐらい スペーサなど
合計 ¥10,530 (灯具の価格除く)


−−−−それでは点灯試験!−−−−

LEDスポットライトの点灯試験どす!
132連装を左右から当ててます。(合計264連装) 10W×2の20Wです。
サンゴの蛍光色が実に怪しいです。
写真で伝える事が出来ないのが残念・・・・

以下、カメラの露出固定で撮りましたので、明るさの比較が出来ます。


これ、BB450の直管型20Wを1灯点灯させた物です。
ワット数的には全く一緒です。
LEDはスポット的なのに対して蛍光灯は散光なので、まんべんなく光が当たってる感じ。
写真ではLEDと同じ色合いに見えますが、BB450の方が白っぽくて色温度が低い感じ。

出来ればNZの灯具にインバータ式のBB450を入れると比較しやすかったんですけど・・


これ150Wメタハラ+ダイクロイックフィルターのダニクロです。
メタハラとは言え、フィルターで不要な波長をすべてカットしてるので暗いっす。
3種の中では一番スポット的。 中心部分はさすがに明るいです。
しかも一番青色単波長かな??

ワット数 灯具から15cm下の照度(ルクス)
LED 10W×2 4300 lx
蛍光灯(BB450直管) 20W 1300 lx
メタハラ(ダニクロ 150W 19000 lx


灯具から15cm直下の照度です。
さすがにメタハラが一番照度が高いですけど、ワット数あたりの照度となると・・・(-_-;)
メタハラは寿命末期の球なので、新品だと倍近く有るかな???
蛍光灯の照度が一番低いですけど、同じNZの灯具にインバータ式BB450を入れると条件一緒でどうなったか・・?
でもBB450が一番白っぽかったので照度的には明るいでしょう。



再びLEDスポットライトです。
蛍光色が怪しい〜〜〜!


BB450です。
直管蛍光灯らしくまんべんなく明るい・・・
写真じゃ解らないけど、怪しさじゃLEDに2歩譲ります。


メタハラを代表してダニクロです。
怪しさでは一番ですけど、暗い・・・・
紫外線のブラックライトに近い感じ。


MT150+コーラルグロウを1灯です。
さすがに比べものにならないぐらい明るい・・・・・


今度は60cm水槽に設置してみましょう。
両脇がNZ灯具に内蔵したLEDライト。
中央が昼色スパイラル蛍光灯23W
汚いですけど・・・・(-_-;)


まずはLEDだけの60cm水槽。
怪しい〜〜〜
暗い〜〜〜〜


20WのBB450直管1本で照らした60cm水槽。
LEDより白っぽくて明るいけど、怪しさ半減。



昼色スパイラル蛍光灯23Wだけの60cm水槽。
黄色い〜〜〜汚い〜〜〜!
でも無茶苦茶明るい!
しかもこの手の蛍光灯は最近安くなってるので使う価値有りかも。


昼色スパイラル蛍光灯23WとLEDを点灯した60cm水槽。
良い感じでミックスされてます。


昼色スパイラル蛍光灯23Wと20WのBB450直管1本を点灯。
ん〜〜〜〜〜こっちの方が実用的かなぁ・・・
何と言いましょうか、こっちの方が海っぽくて自然です。
ん〜〜〜〜〜


ちなみにピンクのハナヤサイにLEDランプを当てると・・・


青と黄色に見えるんですね〜〜〜
ん〜〜


これはイボハタゴ。
これにLEDランプを当てると・・


この怪しさを写真で伝える事が出来ないのが残念・・・

結局
色々比べては見た物の、それぞれの照明の条件が違うから比較にならない・・・・
あえて三者の特徴を述べると

明るさ コストパフォーマンス 効率 怪しさ 寿命 その他
LED × ワット数あたりの初期投資額は最悪。
しかし寿命が長いのでランニングコストは安い。
色合い的にはメインで使うには青すぎ。
補色やムーンライトとして使いたい色です。
蛍光灯 × 白っぽくて明るいのでメインにも使えます。
初期投資が安い!
ダニクロ × メタハラと言えども、フィルターで大部分の波長をカットしているので、ワット数の割に暗い・・・・
シャープな減衰特性のあるダイクロイックフィルターを使っているので、怪しさ最高!


まとめ
やっぱ青色LEDはメインで使うより、補色やムーンライトとして使いたい物です。
但しメタハラの補色には全く歯が立たないので、蛍光灯の補色向きだと思います。
ムーンライトとしては132連装はやりすぎって感じ・・・
もう少し薄暗い方が怪しさ倍増かも??

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