斜線
空気のない白い時間で
嘘ばかりの笑いを斜めに突き立てて
押し広げ手前に引くと
泳げない海がありました
赤い水溜りが映し出したのは
遠過ぎたやすらぎです
自意識過剰の枠内で
優しい愛などないのかもしれません
細過ぎるね
私のからだ抱き止める貴方は
細過ぎてなんだか頼りない
私の心繋ぎ止めるには
甘えてるんじゃない
急にわからなくなっただけ
優しさがいったい何になるのか
哀しい時に哀しいと
言える人が幸せなんだと
もう思わない
だけど
曲がり角を曲がれる人は
きっと幸せなんだろう
雨が私を変えていったとしても
同じ雨が貴方を変えるとは思わない
ただひどく気紛れに
強情に
生意気に
私は貴方を追うしかない
追いかけていったい何になる
見ている方がきれいな想いだってある
手をのばせば届くからって
奪えるものでもないのなら
想い出は薄くなり
透き通って
狂い咲く紫陽花を撥ね返す
優しい愛などない
私は貴方を殺したい
1979.2 sami 18歳