その6  モモち、特訓を受ける。


もともとヨークシャーテリアは、ネズミを取るために生み出された犬である。
つまり、かわいい外見の下には

「ハンターの熱い魂」

が隠されているはずだ。
(まぁ、モモちの場合はハンターというより、こそ泥《前科1犯》であるが・・・・)


ママち「モモ〜、お散歩行くよ〜。」  

ダダダダダダダッ・・・・・・・・(モモち、走ってくる。前足を上げ、ハーネスを付けてもらう。)

夕方の散歩はママちと。マンションを出て、モモちは坂道を下って行く。
マンションの私道を歩き終わる所に、「ネコの家(ママち命名)」がある。
いつも家の前で、でかいぶちネコが転がっているので その名を付けた。
モモち、ぶちネコをちらりと見る。・・1・・2・・3・・秒。そして・・・

モモち『ワタシニハ ナニモ ミエマセンデシタ』 
(見なかったことにして、歩き去ろうとする)

呆れた腰抜けぶりである。しかし、それを許すママちではない。

ママち「モモちゃ〜ん。アレ、なあに?」 (鬼。モモちの頭を掴まえ、ネコの方を向かせる。)

モモち、見たくはないのだが仕方なく、ネコを上目遣いに見る。
ネコ、「全盛期の野村佐○代」みたいなふてぶてしい顔。
みつめあって、・・先に目を逸らしたのは、今日もモモちであった。

モモち「やっぱり だめっ!あたし、できない!」 (根性なし。)

いくら かわいこぶったって、負けは負け。
しかも「サ○チー」はモモちの散歩コースの真ん中にいる。
つまり、勝たない限り モモちの散歩はいつもここで終わってしまうのである。

ママち「モモ!負けてばっかで悔しいでしょ!(決めつける)」
ママち、モモに鬼コーチを付けることを勝手に決めた。

その晩
ママち「ネコに負けない、強い心と技を身に付けて欲しいんです。」
鬼コーチ「分かりました。私にお任せあれ・・・」 
(鬼コーチ、胸を張る。鬼コーチとはもちろん、パパちのことである。)

そしてその日から、モモちとパパちの特訓が始まった。

パパちの特訓は、「秘密特訓」なので ママちは見せてもらえない。
しかしパパちの「かなり出来る様になってきた」の言葉に、確かな手応えを感じるママち。
がんばれ!モモ! リベンジするんだ!

そして、ついにその日はやって来た!

パパち「・・できたよ・・・新しい、パパちとモモちの『合体攻撃』!!!」(うれしそう)

ママち「!!!」 モモちも嬉しそうにママちを見上げる。
『ママ、ガンバッタヨ!』と言っているかのようではないか!

パパち、「見たい?よし、モモちゃん!スタンバイだ!」

パパち、モモちの脇を支えて高く掲げる。
ママち「・・・・・・。」(ドキドキ)
そして、ついに「パパちとモモちの合体攻撃」が始まった!


パパち「モモちゃんは、あ、モモちゃんなんですよ。」
(モモ、パパちに身体を揺らされている。)

(言葉に合わせて、モモちが喋っているかのように。)


・・・・え?・・・なにそれ?
・・・・・もしかして・・それって「腹話術」ってヤツですか???
それでどうやってネコを倒すの?笑い殺すつもりなんですか?・・・

パパち、「技」という言葉の意味を 大幅に勘違いしていた事が判明。
そして今に至っても、その勘違いは正される事はなく、

パパち「モモちゃんは、あ、パパが大好きなんですよ。」
パパち「モモちゃんは、あ、オヤツが食べたいんですよ。」

等の「新ネタ?」は次々に発表されている。・・・

モモちがぶちネコに勝てる日は、しばらく訪れそうにない。・・・

                                                    多分、続く。


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