その9  モモち、お邪魔虫になる!


モモちは、パパが大好きである。
しかし、ママちもパパが好きなわけだ。
だからパパちが帰宅すると、我が家では女同士の激しいバトルが展開される。

「モモち!これは、ママちのなの!」
ママちである。パパちの腕を引っ張って、主張している。
これ、とはもちろんパパちの事であった。
しかし、モモちも負けてはいない。
モモち「きゅぅうん。」(小首を傾げて、パパちに上目遣いに訴える)

演技派・・・である。見え見えなのだが、男はバカ(失礼)なもので、

パパち「そおか、モモちゃん!パパが好きかぁ!よし、オヤツをあげような!」
だって。騙されまくり。
こうしてママちの相手はいつも、後回しにされてしまっていた。

そんなママちに、リベンジの時がやってきた!
2月13日・・・そう、結婚記念日である!

夕方:  ママちは、パパちと電話で今夜の予定を決める。
ママち『うん。じゃあ、ケーキとお酒買って、サ○ィで待ち合わせしよう。』
パパち『モモちゃんはどうする?留守番は可哀想だよ。』
ママち『ダメだよ。モモちはサテ○には入れないもん。』(ちょっとうれしそう?)
パパち『サ○ィの前で待ってればいいんだし、散歩がてら○ティまでは連れておいでよ。』
ママち『・・・・・・・考えとく。』

このやり取りの間中、ピンと聞き耳立てていた者がいる。そう、モモちだ。
モモち『きゅぅうん?』
モモち、「連れてって、ママ!」と言わんばかりの顔で、ママちを見つめる。・・・
ママち『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・分かったわよ。連れていくわよ!』
モモち、「散歩だ散歩だ!」と玄関に走っていく。
モモちが余りにも嬉しそうなので、ママちも意地悪しようとした事を、ちょっと反省。


そう、この時のママちは、この決断がどんな不幸を招くかを、まだ知らなかった。


サテ○は、うちから歩いて20分くらいの所にある。
いつもの散歩コースとは全然方向が違うので、モモちは電柱チェックに忙しい。
クンクン匂っては自分もチッコして、それからまたお尻を振って歩き出す。
しかし、1コ1コ匂って歩くので、かなり時間がかかっている。
ママちは待ち合わせ時間に遅れそうで、気が気でない。
ママち『モモち!ちょっと急ぐよー!パパちが待ってるからね!』
そう言ってモモちを急かすが、モモちは呑気にしゃがみこみ、う○ちの気配。
モモち『・・・・・・・・・・・・・・・・』(ふんばっている。)
モモち『・・・・・・・・・・・・・・・・・・』(まだ、のようだ)
モモち『・・・・・・・・・フン!』(出て、スッキリした顔)
モモち、スッキリして立ちあがる。

そして、その時悲劇は起こった!

急スピードで曲がってきた車のヘッドライトに、モモちビックリして・・・
座ってしまった!

そう、今したばっかりのうん○の上に。(しかも、下痢気味)・・・


ママち『モモち、お尻が!!!!!!!』

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その日パパちは、うなだれたママちと、下半身をビニール袋に入れられたモモちを車に乗せた。
ママちの手には、記念日のケーキも、お酒もない。
臭いビニール犬を連れてお店に入る、そんな冒険は、ママちにはできなかったのだ。(涙)

パパち『うわーモモち、臭いですねぇー!』
パパち『ママち、臭いからこっちに来ないで!』

無邪気なパパちの言葉が、ママちの心に突き刺さる。

結婚記念日なのに、結婚記念日なのに・・・

なんで、臭いビニール犬だけかかえてるの?あたし。


ママちの疑問に答える者は無く、気まずい雰囲気のまま、車は自宅へ。
その後、モモちが「かなり気合を入れて洗われた」事は、言うまでも無い。

今にして思えば、あれは

モモちのお邪魔作戦

だったのかもしれないが、もうそれを確かめる術も無く・・・・・。ママちには

記念日の計画は、モモちには聞かれないようにする事。

という、教訓だけが残った。

                               ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 多分、続く。


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