
第七章
さーてと行くとするか
去年の10月渓流が禁漁となって、はや5ヶ月待ちに待った
渓流解禁の日がやって来ます。
いよいよもってオラの渓流通いが始まり忙しい
季節がやってくるのだよん。
その日が来るまでは、コタツで冬眠の日々が続くのだ。
フライボックスのフタを開けては毛ばりを取り出し
このフライは4月のおわりに雫石川で
岩魚の入れ掛かりを味わった、大当たりストーンフライだな〜とか
このフライは六月の閉伊川で威力を発揮したカディスピューパだ
等と、楽しかった流れを思い出しながら、フライタイイングやら
ロッドビルディングなどで、解禁日を心待ちに過ごす私でした。
ホイさっさと
今までのオラなら解禁日と言えば県南部の川
そうだな宮城県との境を流れている大川水系か
もしくは吉浜川そして鵜住居川、盛川等の沿岸南部河川の
雪が無い所、無い所と探ししながら釣り歩くのだ。
天気の良い日だと、これらの川は日中の水温は七度くらいまで上昇し
フライフィッシングにはとても良い条件となるのですがそれ以上に
渓流解禁を楽しみにしている釣り人で
川が込み合いやっぱり苦戦を強いられるのだ。
このごろでは、そういう人気河川はパスして
かえって春のはの字の気配も無い
奥羽山系の雪深い渓流を選んで釣りをすることにしている。
すると案外簡単に岩魚が釣れて面白い釣りができる事を知るのである。
というわけで、この頃ではスキー場がすぐそこに見える川など
好んで釣りに行くようになったのです。
そんな所にある川は、ほとんど人の入ったような足跡など無くて
あるのは狐やウサギの足跡くらいなモンです。
(いわゆるアニマルスタンプという奴ですな)
となると雪を漕いで歩くのは結構大変で、汗ビチョリと
なってしまい息が上がり、ロッドを持つ手も震えて来るのだ。
そこで威力を発揮するのが、歩くスキークロスカントリースキー。
今では春一番の釣りには、欠かせないオラの
強力なウエッポンとなっているのだ。
ストーンフライ?
そう言えば去年の秋に、きこりのケンちゃんと釣りの話を
エンエンと尽きることなく一晩中酒を飲みながら話をしていました。
解禁日の話はとなったとき「おれんとこの川は水温が2度くらいしかないけど
天気の良い日中を選べば、ドライフライにアタックしてくる岩魚がいて面白いぞ」と
身振り手振りで話をしていたのを思い出したのである。
そうだ今年の解禁日はケンちゃんのとこに行こうと決めたオラだった。
ケンちゃんの住んでいるとこは、とても想像を絶するような山奥も奥
トーイトーイ場所にあります。
そこは細い山道を行けども行けども雪また雪で
春のはの字も然見えない極寒の地(ツンドラ地帯?)です。
ようやく家らしきものが見えた時は、ほんとうにホッとします。
そんな雪砂漠の一軒家です。
よっしゃ〜来たデ。
木こりを生業としているケンちゃん一家は
岩手の非伝承マタギでもあります。
そして自然保護観察員でもあり、山を荒らす不届きモノを
厳しく取り締まり時として銃を使うこともある。わけね〜な。
そして驚く事にエアプレーンガレージがあり
2機のライトプレーンのオーナーパイロットで
しかもシーカヌーイーストなウルトラスーパーマタギであ〜る。
とても、こんな山奥の人だとは思えません
さてその釣り場は、けんちゃんの家から上流と言えます。
特に彼の家の前後の流れには、必ず大イワナが泳いでいるのが見えます。
シカシながら、この見え見え大イワナは絶対釣れません。
何故かって?彼ら山の3兄弟がヒマを見つけては、釣っては離し
釣っては離しを繰り返すものですからイワナ君は
そうとう頭が良くなっているんですな。
よって、ここの大岩魚は鑑賞魚にしか過ぎません、われわれには。
今年の初物、ちっさぁい。
ここからはクロカンをはいて40分くらいも行くと
彼ら三兄弟からのフィッシングプレッシャーの
影響も少なくなり尺イワナの2、3匹ぐらいは楽につれるようになります?
その楽に釣れるアタリ針というのは、スキーで川沿いを行けば分かりますが
雪の上にゴマを蒔いたように無数にいる、彼らがいうところの
雪渓カワゲラ(フライソンアミメカワゲラ)のニンフで
フックナンバー16くらいのヤツだ。
「ナニがなんでも、ワシはドライフライで釣るんじゃ」とゆう方は
さらにクロカンで1時間チョットの所にある
ノロメキ沢のフラットな流れがおすすめと
彼等は言うがオラにはわかりません。
マア行くなら、落雪に注意を払い
雪深い谷底のような沢に落ちないようにしてくだされ。
5月の連休の頃にはようやく除雪も終え、冬場は4時間プラスも
かかるとこが、1、5時間で行けるようになるので、
盛岡からのアクセスも大変楽になります。
ノロメキ沢の水芭蕉なんか見ながら岩魚釣りなんてのも
またイッコウカト存じます。
マタギ沢 岩魚が踊り 水芭蕉 おそまつ。
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