マイクロチップのこと
マイクロチップとは?
マイクロチップというのは、直径約2ミリ 長さ約11ミリの円筒形のガラスのカプセルに入った小さな電子器具です。
この電子器具に国・メーカーコード、動物種コード、個体番号等が組み合わされた世界で唯一の番号が書かれています。
この番号は、専用のリーダー(読み取り器)を近づけるとマイクロチップが反応してチップに書かれた番号をリーダーに送ります。
マイクロチップは獣医さんで注入してもらいますが、一般の皮下注射と殆ど変わらないため犬には負担をかける事はないそうです。
マイクロチップを注入した犬の情報、飼い主さんの情報はマイクロチップに書かれた番号でデータベース上で管理されていますので、犬が迷子になって保護された場合にリーダーでマイクロチップの番号を読み取れば飼い主さんへ連絡できるものです。
特に、愛犬が盗難にあった場合や迷子になったあと首輪がなくなってしまった等の場合にはこのマイクロチップが飼い主さんにたどりつく唯一の情報となります。
マイクロチップの装用は阪神震災、中越震災や今後予想される震災などの大規模災害に際して愛犬の安全確保のために最も有効な固体識別手段だといわれています。
マイクロチッ埋め込みの費用は?
マイクロチップ埋め込みの費用は、獣医さん毎の料金体系があり決まっていませんが、おおよそ4〜5千円位の埋め込み料金、その他にデータ登録(飼い主さん自身でデータセンタへ手続)が約千円だそうです。
具体的には獣医さんに問い合わせてみてください。
マイクロチップの現状
海外ではベルギー、スペイン、スイス、スウェーデン、カナダなどの国ではマイクロチップの装用を義務付けているそうです。
更にEU各国間のペットの移動のためにマイクロチップをパスポート代わりに使う検討も進んでいると聞きます。
また、日本でも2004年に新しい検疫制度が施行され、日本から持ち出された後、海外で一定期間(2年以内)を過ごして連れて帰る犬、猫について、マイクロチップの装着、狂犬病ワクチンの注射並びにその抗体検査等を日本にいる間に予め行っていくことで、再入国の検疫が非常に簡単になるようになりました。
その他、動物健保等に入る際に識別のためにマイクロチップの埋め込み情報の記入(無い場合は毛根付の体毛の提出が必要)等、マイクロチップが活用され始めています。
ただ、一方ではマイクロチップとリーダーのメーカー、方式が何種類かあり、各メーカー間の互換性がない(A社のチップをB社のリーダーで読めないなど)といった問題もまだあるようです。
(前出の検疫精度に関わる法令では「ISO規格のチップ」が指定されています。)
しかも、迷子になった際に多くの犬が行き着く先である動物保護管理センター等の機関にこのマイクロチップの情報を読み取るためのリーダーが設置されているとは限らないのが現状です。
注)愛知県獣医師会のHP掲載の記事によれば、「リーダー(読み取り機)は県内では県動物保護管理センターの本所(豊田市)と尾張、知多、東三河の各支所に置かれている。」との事です。
日本国内での法整備
平成14年5月28日付けの環境省告示第37号「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」の第4、共通基準の「所有の明示」という条項に
- 家庭動物等の所有者は、その責任の所在を明らかにし、逸走した家庭動物等の発見を容易にするため、名札、脚環、マイクロチップ等を装着するなど、動物の種類を考慮して、容易に脱落又は消失しない適切な方法により、その所有する家庭動物等が自己の所有であることを明らかにするための措置を講じるよう努めること。」
と記述されています。
環境省の告示にマイクロチップの装用に関する記述があるにも拘らず、各自治体やセンターへのリーダーの設置もあまり進んでいません。
マイクロチップについては先進諸外国の事例もあり、その有効性や安全性は確認されていると考えられますので、マイクロチップメーカー間の互換性の確保(規格化)、関係各機関へのマイクロチップ読み取り器の設置等のインフラ整備等、早急に取り組んでもらいたいものだと考えます。
マイクロチップの埋め込みが義務化されれば、それぞれの犬の飼い主情報が確実に把握できるようになるため、その結果として保護犬の飼い主探しに有効な手段となる他、盗難(誘拐)等の犯罪や飼い犬の遺棄に対する強力な歯止めとなるものと考えられます。
日本国内でのマイクロチップ普及状況
動物健保のアニコムが2004年に加入している犬のマイクロチップ普及の状況を集計したデータがあります。
これによると、
マイクロチップの普及率は0.2%とまだまだ低く、犬種別ではサモエド、オールド・イングリッシュ・シープドッグ、セント・バーナード等の大型犬への普及率がやや高い傾向だそうです。
県別の装着頭数では、1位 兵庫、2位 東京、3位 大阪、4位 愛知、5位 神奈川の順という事です。