ボクのお母さんは、蜩(ひぐらしが好きです。
        かなかなかなかなかなかなかなかな
         カナカナカナカナカナカナカナカナ
      KanaKanaKanaKanaKanakanaKanaKana
                                                                                          
    

 

夏の明け方や、日暮れ、また、生い茂った木立の奥で・・・
こんな時、お姉さんが、ピアノのお稽古を始めてくれたら、お母さんは、大喜びです。
かなかな には ショパン, その中でも

幻想即興曲 が一番ぴったりなんですって。

お母さんは、台所で、包丁の手を止めて、うっとり、しています。
お母さんを、もっと喜ばせてあげよう、と考えて、ボクも参加する事にしました。
ボクが もっとも波長の合う曲は、行商の魚屋さんが、ボリュウムいっぱいに

流してくる 岸壁の母 なんですけど、ね。

               
ボクの、父方のおじいちゃんが広島から来たのは、

春でした。おじいちゃんは、ボクが嫌いでした。

犬、畜生、だと言って。
 

おじいちゃんは、脳梗塞なのに、自分で好きな病名、

キンシンコウソク(心筋梗塞のこと)を

                                    名乗っていました。

お酒が好きで”一杯飲みゃあ、こんな病気すぐ

治るんじゃけえ”と、夜中も叫んでいました。

 

皆が、おじいちゃんの世話をして、ボクは寂しくて、

次第に自分の世界に閉じこもるようになりました。

お兄さんは、帰って来ると

 オーイ、マリちゃーん、あっちの世界へ行ったらあ  かんぞ!

             と、呼び戻してくれました。

ボクの目次                           

ボクはクリスマリオ   ボクの家は   3 ボクはあっという間に   ボクのしっぽ   ボクはお昼寝 

  ボクは庭で   ボクはハーイ   8 ボクは春になると   ボクってクリスマリオ  10 ボクは大人に  

11 ボクのお母さんは  12 ボクねクリスマリオ  13 ボクがクリスマリオ  14 ボクもクリスマリオ  15 ボクはずっと 

   私の目次

 1 こんにちわ  2 またまた  3 改めて 

 

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