
いつもと違う室外機の裏に入ったところを‘パチリ’
今日もハトビナは、ハトパパとハトママと一緒に
飛ぶ練習を始めていた。
「そろそろ飛ぶかもしれないね。」
等と言いながら、ベランダの見える窓から見守っていると、
人がベランダに出てしまった。
ハトパパとハトママはベランダからすぐに飛び去った。
残されたハトビナは、少しためらいがあったが、
ハトオヤの後を追って、ベランダから飛び立った。
「飛んだ!」
これが、ハトビナを見た最後だった。
ハトパパとハトママはその後ベランダに戻ってきたが、
ハトビナは戻ってこなかった。
もしかすると飛行能力が低くてベランダまで飛べなかったのかもしれない。
人に追われて飛び立つという、
後味の悪い別れになってしまった。

ベランダから見えた桜は、
もうすべて散ってしまっている。
ハトビナが戻ってきているかもしれないと、
しばらくの間、ベランダに出ては室外機の裏を見ていたが
最近はもう、そんなこともしなくなっている。
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