『なおの多事争論』−M・シュナウザーなりに思うこと−
第1話 −微妙な関係−
僕は『なお』。
この世に生まれて早6ヶ月。
どこからどう見ても立派なM(ミニチュア)・シュナウザー。
酸いも甘いも噛み分けられる立派な大人だ。
僕は生後約3ヶ月で今のご主人と一緒に住むことになった。
そのご主人様は30代の独身男性。
人間の世界で言うところのいわゆる「男やもめ」生活を送っている。
「そこに犬がいたから。ふふふ」
などと言ったかどうかは知らないけれど、
なぜ30代独身(しつこい)、その上仕事も不規則であまり僕にかまってくれないような人が犬を飼おうと思ったのか
全く不明だ。
とにもかくにも”きゃつ”と一緒に住むことになってしまった僕は運が悪いと言わざるを得ない。
僕とご主人の1日はまず朝目覚めてからのおはようのKissで始まる。
それは嘘だが、ご主人が大体朝7〜8時の時間に目覚めてからが1日の始まりになる。
一緒に住みはじめてすぐの頃は新婚さんみたいに一緒のベッドに寝ていたが、さすがに倦怠期を迎えた今の時点ではベッドは別だ。
僕はほとんど”My かご”(ちょっと大きめの洗濯物入れ)に寝ることが多いのだけど、たまにはソファの上など適当な場所で寝たりもする。
ご主人は30代独身ながらもさすがに人間としてプライドが最低限あると見えて、リビングのソファベッドか和室の万年布団に寝ることが多いようだ。
僕が犬ながら想像してた人間と犬の朝の始まりというのは例えばこうだ。
- 犬 :まず先に起きて人間の寝てるところに行き顔を舐めたりしちゃって起こす
- 人間:軽く伸びをしながら目覚め「やあ、おはよう」とさわやかな声で挨拶する
- 犬 :それに応えて尻尾をふり少しじゃれたい風な仕草を見せる
- 人間:大分目が覚めてきて、「あはは。やめろよ。あはは」とくすぐりたがりながら抱えあげる
- 犬と人間:ひとしきり遊んだ後、人間の「さ、起きるか」の声を合図に犬はエサ場へ小走りに走る
- 犬 :お手やおかわりなどの一通りの芸を経てエサを食べる。人間は歯でも磨きながらその光景をほほえましく見守る
- 犬 :食べ終わり、もう少し欲しそうに上目使いに人間を見上げる。たまには「くぅん」と小声でないてみたりする
- 人間:「だめだめ。それ以上食べると太っちゃうぞ」などと人差し指を立てた右手を左右に振る
みたいなのが普通だと考えてたのだ。
だがうちの場合はかなり違う。
- 僕 :(たまに)先に起きてご主人の寝てるところに行き、一旦ためらった後に顔を少しだけ舐める
- ご主人:「う〜ん。やめろよ。今日は仕事だって言ったろ?ええ?朝からかい。ふふふ、馬鹿だなあ」などと寝言を言う
- 僕 :実はちょっとひいてしまうが、一応犬の勤めと思い直し瞳をぎゅっと閉じて顔を舐め続ける
- ご主人:やっと目覚め始め、「ん?ああ朝か。あ、頭いたっ!!ま、まぶしっ」と昨日の深酒を後悔する
- 僕 :「またかよ」とは思いつつ、一応おざなりに尻尾を振りながら「めし、めしっ!!」と催促する
- ご主人:布団にもぐり込み「エサは自分で用意してくれよう。戸棚の中にあるから」などとくぐもった声で言う
- 僕 :「今どき、戸棚て」と毒づきながらそんなもの開けられるはずがないのでしつこくエサの催促をする
- ご主人:そうこうしているうちに鳴り始めた目覚ましに渋々と起き出す気配を見せる。たまに「ちっ、社会め」とか訳のわからないことを言う
- 僕 :「めし、めし、めし、めし」小走りにエサ場へ走る
- ご主人:2度寝する
- 僕 :もう1度戻りご主人の弱点(首筋)を舐める
- ご主人:弱点を責められ朝から上気した顔で「なおったら……、もう」などど気持ち悪いことを言いながらエサを用意する
- 僕 :がつがつがつがつ
みたいな感じなのだ。
もちろん毎日がこうじゃないけど(たまに3度寝とかエサをもらえないこととかあるけど)、これが基本と言っても過言ではない。
それからはご主人はいやいや×2仕事に出かけて、僕はご主人が帰ってくるまで税理士の勉強でもすることになる(もちろん嘘です)
まあ、そんなこんなでてんやわんや(ふるっ)の毎日だが、慣れてくるとこれもまた何とかなじんでくるものだ。
これから適当なペースで適当に僕等の生活を書きなぐって行こうと思うので、この文章についてこれる方は読んでみて下さい。
ただし「お前、そのギャグ、何年生まれやねんっ」とかの(特に大阪弁の)意見は受けつけませんので、それ以外の意見はどんどん私にメールして下さい。どぞよろしく(ス○イリー?)。
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