第13話
僕は犬。それもシーズー。
ていうか最近寒いです。
僕は生まれも育ちもちゃきちゃきの南国っ子なんだけれども、こんなに寒い冬は生まれて初めてだ。(まあ生まれてから迎える冬はまだ2回目なんだけど)
僕等には一応長い毛があって、ご主人様とかから見ると
「いいなあ、天然の毛皮があって」
とかうらやましがられるのだが、僕等だって寒いときゃ寒いのだ。
あるかどうかは知らないけど、できれば犬用のカシミヤのコートでも買ってほしいところだ。
まあご主人様の薄給じゃそんなこともかなわないだろうから大人の僕としては無理は言わないけど?ふふん。
それはともかく今年の冬の寒さはさすがに体脂肪率20数%のご主人様にも辛いらしく、夜な夜な僕の体(体温)を求めたがるのだ。
僕には生後4ヶ月のれっきとした妻がいるし、何と言ってもお互い♂同士なのだから、僕としては出来ればそう毎日は避けてほしい。
確かに僕の方からご主人様のベッドにもぐりこむこともあるのだが、面白いものでいざ求められるとそう別に一緒に寝たくもなくなるというか、追いかけられると逃げたくなり、逃げられると追いかけたくなるというか、まあ人間の男女間みたいな感じになってしまうのだ。
「さ、ぷう、ここにおいで」
と横たわった彼女いない歴○○のご主人様からベッドをばんばん叩かれながら呼ばれても、体温以外に何か魂胆があるような気がしてちょっとひるんでしまう今日この頃なのだ。
ご主人様もさすがに彼女いない歴○○だけあって寂しさには慣れているのか、一度拒否する姿勢を見せるとそうしつこくはないのだが、さすがに毎晩寝ながらもしくしくむせび泣いている30代の男性を見ると、そうそう毎晩断ってばかりもいられず仕方なく3日に1度くらいは身を任せてしまう日々が続いているのだ。
それというのも。
とにかく今年の冬の寒さのせいだ。
気象庁は一体何をしてるのだ(注:もちろん関係ありません)。
ご主人様がいる間のエアコンが入っている間はまだいいけど、日中僕等だけの時には本当に寒さに打ち震えているしかない。
新参者も僕の奥方ももちろんそれは同じみたいで、3匹でひっそり寄り添ってこの冷たい世間の風に耐えている現状なのだ。
そうこうしているうちに今日もご主人様のご帰宅だ。
一応しっぽを振ってお出迎えしなくては。
ふがふが、ふりふり。ふがふが、ふりふり。
「よーし、よし。ただいま。寒いね、今日も。さ、ご飯あげて僕は買ってきた寒いメント(サブリメント)でも飲もうかな。ぷぷっ」
「お、ぷう。エサ遅れたからってそんなにぷうっとふくれないで?ぷっ。くすくす」
‥‥‥。
気象庁さん、本当に何とかして下さい。
(注)執筆時期と掲載時期に若干(かなり)のずれがあることをご了承下さい。てへ。
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