シーズー物語 たれシーズーダブル


第21話

僕は犬。それもシーズー。

最近春風も吹きはじめて、僕もなかなかミニスカートでの外出が出来なくなった。
街を気ままにぶらつけば通りすがりの男子から声をかけられ。
原付で海岸沿いの道を走れば対向車線の車中から熱い視線。
小高い丘の上に立てば悪戯な春風さんがスカートの裾をめくりあげる。
僕ってそんなに魅力的?
お風呂上がりに鏡に向かってつぶやいてみる。
しばらくしまいっ放しだったお気に入りのルージュでもひいて新しい恋でも探しに行こうかしら。

おほん。 さて、今回もまたまたネタがないので、またまた時節ネタで責めてみようかと思う。
3月といえば。(飼い主注:またまた時期がずれてます。ごめんなさい。ぺこり)
そう。
みなさんお察しの通りホワイトデーが控えている。
ご主人様も実際のところは会社の部下から何とか義理チョコあたりはもらえたらしく、 ああでもないこうでもないとそのお返しに頭をひねっているようだ。
義理チョコなんだからそんなに気を使う必要なんてないのでは?なんて思ったりするのだが、 それはさすがに30代独身男性の複雑なおやじ心。
それを考えることで寂しさを癒していたいのだろう。
んで結局のところは懐具合等を考えてケーキとかクッキーあたりに落ち着いたりするのが またご主人様という人間の頼りないところでもあったりする。
「そんな頼りないあなたをほっておけない。あなたには私がついてなくちゃ」
なんて、の○太君としず○ちゃんじゃあるまいし、もうちょっとしっかりした方が‥‥と 飼い犬的にも思うのだけど。

話は変わるけど、最近僕の住んでいる南国では南国というだけあってめちゃくちゃ暑かったり する。
ニュースを見てると4月中旬の気温だとか何とか言ってたりする。
ついこの間、寒い、とか書いた気がするが、今はなんて言うかとてつもなく暑い日々が続いているのだ。
これが朝お日様が昇った時から夜までずっと暑いのならまだ分かる。
ご主人様も気を使ってくれて、エアコンを入れたままで外出してくれたりするからだ。
でも今の時期は違う。
朝は少し肌寒かったりして熱燗のひとつでもくいっとやりたくなるのに、10時、11時と段々 太陽が高くなるにつれてじわりじわりとその温度が上がってくるのだ。
きっとご主人様も会社とか車の中でそれは感じているはずなのだが、その時に締め切った部屋の中に いる僕達のことになんてまで気がまわるはずもない。
まあそんな気がまわる人だったら今頃は‥‥ふがががが。
んでもって暑いとどうなるかというととにかくひたすら喉が渇く。
あんまり喉が渇くので実は糖尿病なのかな?と自分自身心配になってしまったほどだ。
ちなみに今僕達は都合により大体4匹で部屋の中で暮らしている。
僕、新参者、奥方に合わせてもう1匹。M・シュナウザーの♂が同居しているのだ。
んでもって僕等のために用意された水入れは大きめのやつではあるけど1つだけ。
今、日中の部屋の中では、その限られた量の水をめぐっててんやわんやのしのぎ合いが続いてたりするのだ。
基本的に1番先輩というか年上なのは僕。
言いたかないけど群れのリーダーだ。
んで、1番力が強いのが当たり前だけど同居中のM・シュナウザー。
まず体高からして全然違うのだから勝負にならない。
んで、1番しつこいのが新参者。
動きこそ遅いものの他から噛み付かれたり牽制されたりしてもとにかくしつこく突っ込んでいく。
んで、1番性格がきついのが僕の奥方。
とにかく何事も自分が1番でなければ気にいらない。
この4匹がいっぱいのかけそばじゃなかった水を取り合うとなるとどうなるのか‥‥。

結局のところは、ほぼ僕の奥方の一人勝ち。
自分以外の誰が近づこうととにかく噛み付きにかかる。
その攻撃に耐えうるのは新参者だけ。
噛まれても噛まれてもしつこく突っ込んでいくので若干の水は飲めることになる。
んでかわいそうなのが僕と同居人だ。
どんなに喉が渇いててもご主人様がぐでんぐでんになって帰ってくる深夜まで待たなければならない。
酒なんて飲んでる暇と金があったら、自動給水機くらい買ってきやがれっと思ったりするが、 この間給与明細書を見てしまった僕にはそれもなかなか言うことが出来ない。
やっぱりここは気象庁さん頼みしかないのかなあ‥‥。




BACK NEXT
TITLE

MAIL

TOP