猫の独り言(その四) 前編 我輩は にゃんこである。 我輩が飼い猫になって はや数日。まっ何とか無事過ぎている。 今日も日課に成りつつある 家の中の見回りと庭の見回りを終え 窓際の特等席で 日向ぼっこを楽しんでいる。 優雅な生活に見えるかもしれないが これはこれで結構大変なのである。 動物にとって自分の縄張りを維持することは 自分が今その場所に存在していることの 証といえることなのだ。 少しでも怠けると すぐに他の猫に取られてしまう。どんなにちいちゃな縄張りでも 無いよりはましってもんだ。 だがだが 我輩だっていつまでもこれで満足なんてしていない。 徐々にだが 縄張り増やしやっていくつもりだ。 そしていつの日にか ここいら一帯のボスになってやるのさ。 フッフッフフフフ、、、、、。 今朝もいい天気だ 朝飯もうまい。 家の中はこれといって変化はなし。 続いて庭へと回る。 こちらは少々時間は掛かるが ちゃっちゃっと終わらせて昼寝でもしよう。 庭は隅から隅をゆっくり歩きながら 他の猫の痕跡を消して回る。 どんなに気をつけていても いつの間にか入り込んで我輩の縄張りを侵していく。 とは言えいつもなんら変わりの無い作業 慣れたもんだ。 今でこそ狭い縄張りだが 我輩の野望はでっかいのだ。 そうだな 手始めに隣の庭程から広げに掛かるかな。 そうしてその隣また隣と そしていつの日にか、、、ふふふふ、、、。 一匹静かに夢は増殖していく。 ピクッ ん、、、、? 我輩自慢のヒゲが何かを感じた 足を止め辺りを伺う。 異変はないようだ。虫でも居たかな?!さほど気にもせずに 作業の続きを始めた。 ヒクッ! ピクッ!! んん?? 数歩進んだところで またヒゲが反応する。 我輩のヒゲが 何か変だと言っている。何かがいつもと違うと。 そういえば、、、、、あれ? 今来た道をゆっくり振り返る。 まだ全体の半分も終わってはいないが たしかに何かが違う。 ,,,,。 なんだ?? 前の日を思い出す その前も思い出す。今日との違い? 、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、 、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、。 !!!! まさか?! でも、、、、、、。 我輩は 急いで今来た道を引き返す。そのまま他のところも 回っていく。 違う!!!! 確かにいつもとは違った。 においが足りない。いつもだったら いろんな猫のにおいが付いているのに。 今日はどこを回っても 一匹の猫のにおいしかしない。 前の日に付けたはずの 我輩のにおいも夜の内に付けられたはずの 他の猫のにおいも。 すっきりさっぱり 消されて一匹の猫のにおいしかしないのだ。 、、、、、。 何なんだこれは???? 考えてみても さっぱり判らない。判っているのは 我輩の縄張りを 誰かがかってに自分の物に しようとしていること。 ふぅっーーー!!!!! 背中の毛が 一斉に立ち上がる。 ここは絶対我輩の物なんだ かってなことはさせてたまるか。 我輩はだっとうのごとく駆け回って 庭中のにおいを消していった。 、、、、二日目。 またそれはあった。 ふぅっーーー!!!!! 、、、、三日目。 またまたそれはあった。 ふぅっーーー!!!!! ふぅっ!! コノヤローーーーー。 どこのどいつか知らないが 絶対に渡してたまるかぁ!!! {後編に続く、、、、}(ボス談)