猫の独り言(その七)



我輩はにゃんこなのだ。


ついに!!
ついに我輩は決心した。


長年この小さな心で 夢と描いた大きな大きな野望を
現実の物とする決心を。

まずは手始めとして 裏の家に狙いを定めた。
まだ見ぬ偏狭の地への潜入開始。

そこは我輩の庭より多少狭く木や草も生えていない
物足りなさは感じたが
相応にして第1歩目というのはそんなものに違いないと 自分に言い聞かせた。
(猫の額ほどの庭と言う言葉を聞いたことがあるが、、、こういうことか?)

この二日間は周りの様子伺いと 多分居るであろう
前庭の保有者えの挨拶代わりに
我輩のにおいをいくつか置いてきた。

これで我輩の存在をアピール出来たはず。
今頃はあせっているかもしれないな、、、
フッフッフッ、、、、。

おぉっとあまりに興奮しすぎでなかなか寝付けなくて も少しで寝過ごしちまうとこだったぞ。

今日もちゃっちゃっと日課を終わらせて 
探索の続きをやるぞぉ〜〜〜〜。

前の日に置いてきたにおいをチェックしてから 自分の物になる庭を見回してみる。
これが戦利品だよ。


ん??

ピクッ!、、、(我輩のヒゲは敏感で 少しの変化も嗅ぎわけるんだ)

今視線を感じたような、、、、?
辺りを見回してみても 何も無いが、、、でも確かに感じる。

念のためもう一度見回すが何も無い なにせ見落とすほどこの庭は広くないし。
、、、、、気のせいだったか と腰を上げようとした瞬間!!

目の前に一匹の猫が降り立った。


ぎゃぁーーーーーーーーー。


寸前の所で正気は保ったが 思わず数センチ後ろに飛びのいてしまった。

(いっいきなりなんなんだよぉ〜〜〜こいつは!!)


我輩の全身の毛が逆立って行くのを感じながら すぐにでも飛びかかれる体制を整えた。
突然現れたそいつは、ゆっくりその場に腰を下ろすとあくびを1つ、、、親しげな声で鳴いてよこした。

にゃぁ〜ん

首をかしげながらこちらを じっとみている。我輩と同じくらいの大きさの猫だ。


(なんだぁ?何にか文句でもあるのかぁ?!)

我輩が睨みつけていると そいつはいきなりその場で二 三度地面を転がり出し
次には立ち上がるとゆっくりした足取りで我輩の回りを回りだした。

どっからでも掛かってこいと 我輩はそいつから目を離さない。

ところがそいつは掛かってくるどころか 我輩の横にちょんと腰を下ろすと再度親しげに鳴いてよこした。
あっけにとられてるこっちのことなど 気にもしないで
こちらのにおいまで嗅いでくる。
(こ こいつって、、、なにしてんだ、、、、?)

においをかいでなっとくしたのか のんきに顔を洗い出した。

我輩自慢の爪でもいっぱつ お見舞いしてやろうか、、、、、。
ぐっと前足に力を入れたとき いきなりそいつは立ち上がり歩き出した。

数歩行ったところで こちらを振り返り一鳴き どうやら付いて来いといっているらしい。

我輩に命令するな!!

と思ったが とりあえず様子見がてらに付いて行くことにした。

マイペースな足取りで進むそいつは 家の裏に入って行きそのまま塀えと飛び上がる。
上からこちらを振り返ってくるので我輩も真似して 付いて行く。

塀の角まで来ると今度は屋根えと飛び移る ちょっと躊躇したものの負けるわけにはいかないと我輩も続く。
(念の為に言っとくが 決して怖い訳ではないぞ!他人の家だから遠慮したまでだぞ)


我輩が飛び移ったのを確認すると そのまま屋根の高みえと進んで行く。
先に頂上に着いたそいつは腰を下ろして まるで回りを見てみろと言わんばかりに 頭を巡らせる。


わぁ〜〜〜〜〜。


そこからは我輩の庭も反対側の庭も その隣までもが見渡せた。

にゃっ!

どお 私の自慢の眺めは とでも言っているのか??

次にそいつの目線が下えと移る つられてそちらを見るとこの家の庭が見えた。
先ほどまで我輩がいた場所だ。
確かにここからなら よく見える、、、そうかあの視線はここからのものだったんだ。

(猫と何とかは高いところが好き という言葉を聞いたことがあるが、、、確かに気持ちいいもんだ )

足元はポカポカ〜ァ
お日様もポカポカ〜ァ

心地いい風が吹き抜けて行く。
我輩の前では伏せて すでに居眠り体制に入ってる猫一匹。
変わった猫だけど、、、案外いい奴なのかもしれないなこいつ。

寝不足気味の我輩もあまりの気持ち良さげな様子に つられて今日の昼寝へと落ちて行った。

にゃっ にゃっ

ん?誰か我輩を呼んでる??まだ眠いのになぁ、、、。
うっすら目を開けてみると、、、

猫??

あ”っ!!!

今の自分の状況を思い出し 飛び起きた。
我輩が起きたことうを確認すると こんどは屋根の端目指して歩き出した。
付いて行った方がいいかな?と歩き出そうとした時 先を歩いていた猫がいきなり消えた。

えっ??!!
まさか、、、?

落ちた? 

慌てて駆け寄ってみると 一段低い屋根の上で座っている。

(ビックリさせるなよぉ〜)
(今度はどこに行くんだ?)



我輩も飛び降りて行くと 猫はさらに下へ降りて行く。

どうやらこちらが順当な降り道みたいだ。

猫はその後も家のいろんなところを案内してくれた 自分の餌まで分けてくれる。
この餌はちょっと我輩の口には合わなかったが たまには違うのを食べるのもいいもんだ。
(結局食べたんだろって?いや あくまでも味見さ進めてくれてるのに断ったら悪いだろう?!)

すっかり辺りが暗くなってきた そろそろ帰る時間かな。
(もちろん門限なんかありはしない つまりはお腹がすいてきたんだ)


猫は入り口にちょんと座って我輩を見送ってくれた。

今日は有意義な一日だったなぁ〜
食事の後体を休ませながら昼間のことを思い出していた。

それにしてもあの屋根の上の昼寝は気持ちよかった 猫に感謝だな。

明日も居るかな、、、、そうだもし会えたら
こんどは我輩の庭を特別に見せてやろう!!


ふわぁ〜〜〜〜〜〜
眠いや。

喜ぶかな、、、、、、楽しみだ 明日のことを考えながら 落ちていく、、、、、。



はっ!!!!
違う!!!!!!
我輩はあの庭に
遊びに行ったんじゃなぁ〜〜〜〜〜〜〜い!!!!!





{皆様もお気付きだと思いますが、こーゆー猫であります}
{とんでもなく勘違い猫であります}(ボス談)