羅鱶よ羅鱶、何故笑う
覗き込む、私の顔が可笑しいか?
自分の境遇が笑えるのか?
どうか、そんな目で見ないでおくれ
私が悪いのでは無いのだから・・・・
「ダークネス・ラブカ」

横須賀自然史博物館にて展示中のラブカ

本来は左の写真の様に上向きである

ラブカの体の構造を調べようと、数枚の写真を撮った結果ダークなラブカになった。
「毒毒ラブカの憂鬱」


チャカポコチャカポコチャカラカチャカポコ
あっーーーーー、あーあー

地獄じゃジゴクジャ、ここは地獄じゃ
海の底よりここは地獄じゃ
暗い海底ぇ地獄と思えば
ざばっと引き上げ灼熱地獄じゃ
目玉は潰れて息は出来ずに
肝臓溶け出し、正に地獄じゃ
変な薬液ザバット浴びれば
皮膚はただれて体がこわばる
ホルノマリンって言うとっちゃったが
マリンと言っても海とは違うよ

チャカポコチャカポコチャ・・・

しばらく寝かされ幾日たったか
毒液浸透ぉー、固定ぇー完了!!
ザバット取り出し何かと思えば
ガラスの容器にドサリと詰め込みゃ
バッチリ蓋され閉じ込められたよ
そのまま何年たったか解らぬ
色が段々抜けて来たわよ
散々さらされ野ざらし地獄じゃ
たまに取り出しゃ解体ジゴクじゃ!!

あっー、あーあー

灼熱地獄にぃー、毒液地獄じゃ
野ざらし地獄や、解体地獄じゃ
もはや何でもおいでなさいーな
来世で必ず復讐するから
わたいの名前を覚えていなされ
羅紗の如くに滑らかひれ持つ
羅鱶てえのがわたいの名前よ
来世で必ず復讐するから
今だけ存分解体しなされ
あんたの名前はなあんて言うのか
コッソリ覗いて覚えているから

チャカポコチャカポコチャカラカチャカポコ
品川水産大学、水産資料館のラブカ

かなり古い液浸標本で表情も怖い
「毒毒ラブカの憂鬱」は私なりの標本の心を表した歌です。
ある奇書の中の奇書と言われた小説を元にしています。
(解った人はエライ!!)

海底から引き上げられて、太陽にさらされれば「灼熱地獄」
ホルマリン処理の行程は「毒液地獄」
標本となった後の学者の好奇の目は「野ざらし地獄」
再解剖、再調査の実施は「解体地獄」

液浸標本は死んだ後もこんな惨い仕打ちを受けているのです
少しは彼らの気持ちも考えてみましょう
だって来世で立場が逆転していたらどうします?
彼らは絶対に我々を許さないでしょう。

羅鱶よ羅鱶よ
なぜ笑う
我々の心が解って
恐ろしいのか?