●「天才」という称号の理由
武藤は嫌がっているが天才と言われるその称号には理由がある。
新日本プロレスの夏の祭典で、日本でもっともハードで権威のあるリーグ戦、G1クライマックス。
その舞台で彼は3回決勝まで進んでいる。これはすごいことだ。
決勝まで3回進んだ選手は他にもいるのだけど、彼がすごいのはその3回全てのフィニッシュホールドが違うこと。
初めはムーンサルトプレス、次はドラゴンスクリューと四の字固め、最後がシャイニングウィザード。
どれもいまだに必殺技だが、その器用さが天才と言われる所以である。
武藤の使う技はどれも見た目がきれいに決まる。
よく武藤はプロレスのことを「芸術」と呼び、自分の試合のことを「作品」と呼んだりする。
相当のこだわりがあるのだろう。練習に裏打ちされた。。
●王道継承
武藤は長年慣れ親しんだ新日本プロレスを円満退社。
ライバル会社である全日プロに今年の春、移籍した。猪木と馬場の対立を新日プロと全日プロはそのまま受け継ぐ感じで
対立していたが、ひょうひょうとしている武藤はかなりさっぱりと移籍してしまっている。
恐らく将来は馬場の後継者として、全日プロの社長になりここで骨を埋めるのだろう。
武藤のあっけらかんとした性格に馬場元子社長が惹かれてしまったからだ。
ファンも選手も、そういう武藤の性格を愛さずにはいられないのだ。
●プロレスLOVE
武藤のプロレスを見て、コメントを聞いて感じることは、武藤が心底プロレスを愛しているということ。
ウマの合う選手と試合をするときは、まるで大好きな彼女とベットで戯れるように喜んでグランドの攻防を
繰り広げる。武藤がよくコメントで「プロレスLOVE」ということばを出すが、本当にそうなのだろう。
全日本プロレスにいる限りほぼ無理なのだろうが、同じく天才と呼ばれた馬場の後継者、三沢光晴(ノア)選手との
夢の対決はファンとしてはどうしても見てみたいところである。
武藤がどんな形で王道を継承していくのか。馬場の作った「明るく楽しく激しいプロレス」をどう進化させていくのか
注目していきたい。