オ オ カ ミ と イ ヌ の 関 係
およそ1万4000年前から人間はイヌを飼い馴らしてきたという。イヌの先祖はオオカミと言われているが、
どうのような過程を辿ってそうなったのか?一説ではオオカミの中でも小柄でおとなしい性格の種が人間と
共同生活を営む事になり、飼い馴らされてイヌの先祖となったとある。もともと人間とオオカミは狩猟種族で、
ライバル関係にあった。人間と共に狩をするようになったオオカミはやがてイヌへ。体も大きく、集団で狩を
する種はオオカミのまま進化を遂げていったものと思われる。これは私見だが、現在のオオカミも群れで行動し、
アルファと呼ばれるリーダーがいる。リーダー争いに敗れたオオカミは子育てに回るか、殺されるか、群れを
去るしかない。一般に群れからはじき出されたものを「一匹オオカミ」と呼ぶが、もしかしたらその「一匹オオカミ」が
一匹では餌が捕れず、人間のゴミを漁るうちに人間と親しくなっていったとも考えられるのではないか?
最近では「イヌのルーツは約1万5000年前に東アジアで家畜化されたオオカミである」と言う研究結果が
出された。元々オオカミとイヌを遺伝子の配列で比較しても、わずか1,2箇所しか違うところが無く殆ど同じで
あるため、どこから分岐しているのか断定することはできない。今回比較のために取られた方法は、ミトコンドリア
DNAのDループの塩基配列を比較するというものだった。
このDループは種内変異や近種間の系統を解析するのに役立つ領域である。血液中に含まれるタンパク質
のDNAを比較して、塩基配列の違う部分の多さで縁の遠近を割り出すというものだ。この結果、ヨーロッパ犬
の品種はヨーロッパオオカミ、東南アジアの犬種はインドオオカミ、日本犬を含む東北アジアの犬種はチョウセン
オオカミに近いという事が分かった。そして更に、世界に現存するイヌとユーラシア大陸のオオカミのDNA
サンプルを集めて比較。そうして分かったのがイヌが広がっていったルートで、アジア→ヨーロッパ→米大陸
の順になる。
また、最近米国のがん研究センターなどのチームが、アメリカケンネルクラブに登録されている85種414頭と
オオカミのDNAを比較。その結果、オオカミと外見が似ているジャーマンシェパードはかなり遠縁で、逆に柴犬
やチャウチャウ、秋田犬の方がオオカミに近い事が分かった。
※参考資料 『ナショナルジオグラフィック2002年1月号』(日経BP出版)
『サイアス2000年10月号』(朝日新聞社)
『朝日新聞記事』