| ヤモリの剛毛について、どの文献にもどうして張り付くのか詳しい説明はみあたりません。不思議に思っていたところ、2002年8月28日付け読売新聞に次のような記事が載りました。 |
| ●原文そのまま引用 吸着力の謎解明 ヤモリ 分子間力で壁にピタッ ツルツルのガラスでも滑り落ちることなく、映画『スパイダーマン』のように吸着性の手足で動き回れるヤモリ。生物学者を長年悩ませていた謎の吸着力は、分子レベルの結合で使われる電気的な引力だったことが米カリフォルニア大とスタンフォード大の研究で明らかになった。二十七日付米科学アカデミー紀要オンライン版に発表されたヤモリは、手足の裏側に、長さ0.1ミリの剛毛が何百万本も生えており、先端はさらに細かく分かれた構造をもっている。研究チームでは、このブラシのような剛毛の先端の様子を、電子顕微鏡の観察や、磨き上げた鏡面を使った測定器などで調べた。その結果、分子が結合するときに働く弱い電気的な引力「分子間力(ファンデルワールス力)」が、剛毛の先端と、接する面との間に作用し、一時的に両者をくっつけていることがわかった。ヤモリの吸着能力については、水の毛細管現象が関与しているという説などが想定されていたが、実際は分子間力を利用しており、乾燥した表面でも自由に歩けるという。研究チームでは、「この原理を応用して、火星表面を自由に歩行するロボットなどが作れる」と話している。 |