第3章 フーリエ級数展開

今回はフーリエ変換最大の仮定です.
納得できなくても,これを仮定していないと
フーリエ変換はできません,という
大事な仮定です.
(解析したい)
関数f(t)は周期Tの周期関数とする.
周期と周期関数は2章で勉強しました.
まずいえること.
解析したいデータがf(t)という形で表せるということは
しかもtに制限(0<t<10とか)がないということは
解析したいデータは永遠に続いていないといけない!
ということです.
データはどう取ってきても有限なので
この仮定を更にどう仮定すれば
実際に取ってきた有限のデータが当てはめられるのか
という考え方の問題になってきます.
何か思いつきましたか?
答えは
データ全部を1周期と考えて
それが永遠に繰り返されていることにすれば良いじゃないか!
相当頭が柔らかくないと出てこない発想だと思います….
次に,その仮定をどうするのかですね.
解析したいデータが「関数f(t)」ということは,
式で表さないといけないということなので
取ってきたデータを式として表すのに使います.
「永遠に繰り返している周期関数」であるデータを
一番簡単な形の式に表そう,ということで
一番簡単な周期関数の足し合わせで式として表します.
(xの何乗とかで近似したら周期関数ではないですから…)
これがしたくて,この仮定があるわけです.
理由は後でわかります.
今の時点で察しがつく人もいるかも.
これをフーリエ級数展開といいます.
具体的に式で表すとこうです.

このとき
です.
ωは角速度で,「1秒間当たり何ラジアン角度が進むか」です.
1周期は2πなので,2π/Tでωになります.
この式のcosとsinの中がωt,2ωt,3ωt,…となっているには理由があります.
例を見てみましょう.

上のグラフは1Hz,1.5Hz,2Hzのsin波です.
1Hzと1.5Hzの縦軸の値を足したグラフです.
横軸が5秒までに変わっているのに注意してください.

1Hzと2Hzのsin波の縦軸の値を足したグラフです.

1Hzと1.5Hzを足したグラフを見て,周期と周波数を考えてみてください.
また,1Hzと2Hzを足したグラフを見て,周期と周波数を考えてみて下さい.
1Hz+1.5Hzの方は,周期は2秒,周波数は0.5Hz.
1Hz+2Hzの方は,周期は1秒,周波数は1Hzです.
ωt,2ωt,3ωt,…となっている場合,
足し合わされている波の中の,1番遅い波(周期が長い波)と
足し合わせた結果の波の周期が同じになります.
その方が後々便利なので
角速度は一番遅い角速度の整数倍にするのが決まりです.
周期とか,周波数とか,角速度がごちゃごちゃになってきた頃だと思うので
そろそろ確認です.
周期(T):同じ波が繰り返すまでの時間[s]
周波数(f):1秒間に同じ波が何回繰り返すか[Hz]
角速度(ω):1秒間当たり何ラジアン角度が進むか
またこの3つには
f=1/T
ω = 2π/T = 2π* f
という関係があります.
ごちゃごちゃしたときは,この辺りを思い返して
ごりごり書いて計算してみて,早く慣れましょう.
2002/11/26 ver.1.0
ご意見・ご質問はこちらにお願いします
>>>>>BACK