ジョンって??

出会い  

 10年前に我が家の一員になる。丸々と太った生後4ヶ月ほどの子犬だった。
兄弟が6匹くらいいるなかで、この子が選びに来た私達のところにしっぽを振りながらやって来た。真っ黒なシェパードがほしかった私達だったが、このこの可愛さにまけてこの子に決定。くるくる巻きげのぬいぐるみのようなこの子に《ジョン》となずける。

幼犬期


 外国映画のように庭に放し飼いをしようと思ってたのに,ジョンは私の足を見ると、まるでケンタッキーのチキンをかぶるかのように私の足をがぶりとかぶる。
夏に弱い私はいつも短パンだったため,いつもかぶられていた。あまり私ばかり
かぶりつくので,しかたなしに犬小屋へいれる。

訓練所


  大分なれた頃、訓練所に半年入れることに・・・
訓練士の人がジョンを迎えに来たときも,何がなんだかわからないジョンは,不安なまなざしで車に乗っていった。私達もとても心配だったので、一度面会に行ったが家が恋しくなるので面会は来ないでほしいと訓練所の方に言われた。
半年後に帰ってきたジョンは一回り大きくなり,シェパードの風格さえもかもし出していた。賢く感じたのは少しの間で、命令にだんだん従わなくなってしまった。どうやらジョンになめられてしまったのか(>_<)

その後


  皮膚が弱いので暑くなってくると皮膚がじゅくじゅくになってくる。獣医さんにかゆみ止めを処方していただく。シェパードは冬は強いが夏は苦手のようでかなりしんどそう・・・水浴びが好きで,ホースで掛けてやると喜んでその水を飲みまくる。野菜が好きで家で採れた野菜は何でも食べる。にんじん・大根・サツマイモ・柿・はくさい・・・何でも食べる食べる。びっくりしたのは,お正月の葉牡丹を気がつけばむっしゃくしゃ食べていた。そのあと、吐いていたのは言うまでもない。
元気で私達に元気を与えてくれてたのに、最近調子が悪い。獣医さんに見ていただいたら《骨肉腫》という病気に侵されているらしい・・・未だに私達はその事実を信じることはできない。いや、認めたくはない・・・


散歩


足は痛そうだが、食欲はまだあるし散歩だって楽しんで歩いている。
お散歩の途中で出会うワンちゃんとお友達になる。ゴールデンレトリバー2ひきと
ラブラドールが1っぴき。どちらもまだ若い。1才になるかどうかというところで、うちのジョンのようにおじいさんとお友達になってくれるとは・・・
ジョンのことをすごくきにいってくれて,いつも散歩で出会うまでうろうろして帰らないそうだ・・・ジョンの姿を見つけると一目散に走って来てくれる。ゆっくりゆっくり歩くジョンのペースに合わせてくれて,少し先にいくとまた座ってジョンが追いつくのを待っていてくれる。本当に私にとってはありがたかった・・・

そして・・・

庭に出しても,少し歩けば後はじっとしてる。ただ私が撫でてやるとくーくーないた。まるで《まま・・・痛いよ・・・》と訴えてるように私には聞こえた。薬を与えてただ,優しく撫でてやるしかできない自分が歯がゆかった・・・・
言葉が放せたら・・・・何をしてほしいのか,どこが痛いのか・・・もっとジョンの事わかってやれたのに・・・・

昨日「3月14日」
散歩に夕方いつものように出かける。最近は歩く距離がすくないコースで散歩していた。でも50mも歩くとまず、うんこして、座り込んでしまった・・・
どんなに撫でてやっても、ひぱっても動こうとはしまい。20分か30分たっても,歩こうとはしない・・・家はすぐそこなのに・・・
車は通るし,自転車やバイクが通る。家に電話しても誰も出ない・・・
しかたなしに近所の友達にパンを持って来てもらい、帰り道に少しづつパンを置く・・・それを食べながら,動かす作戦を取った・・・・

いつもなら,それで動いてくれる・・・・私は期待した。確かに少しは歩いてくれた。そう・・・6〜7mは・・・でも,又そこからは座り込んでふせのじょうたいになってしまった・・・それでなくても道幅が狭くて車一台が通れるかどうかの細い道・・・
単車や自転車で通る人に「すいません・・・・」と謝っていた・・・・
又時間が過ぎて行った・・・・もう,歩く事はできないのかな??と思って,友達にうちのお義父さんを呼びに言ってもらった。お義父さんは1輪車をもってきた。
35kgもあるジョンをかかえ、1輪車に乗せた、最初はいやがっていたけどすぐおとなしくなった・・・・・
その日は夜餌を食べなかった・・・・・・それどころか嘔吐した・・・・
息が荒かった・・・・

最後の夜


子供達がジョンの異変を感じ取ったのか,ジョンの側を離れ様とはしない・・・
長女など,今月末にピアノの発表会だというのにレッスンを休むと言う。すぐに,ピアノの先生に訳を書きメールを送る・・・長年の付き合い《友達関係になってしまった先生》なので、快く休ませてくれた・・・・
私の子供3人・お義父さん・お義母さん・私でジョンを見守った・・しんどそうだけど、今日明日命に異変が起こるとは思いもしなかった・・・・
21時頃大量に嘔吐する。普段はわがままやんちゃの一番下3年の子が一生懸命に雨の中ジョンの小屋を掃除する・・・・大きな小屋の中に入って,吐き出したものを掻きあつめて水で流す・・・よくしてくれた・・・
この3年の一番下とジョンは同じ位にうまれている・・・10才なのだ・・・
私にとっては我が子と同じだった・・・・


痛みからの解放


朝,6時半に目覚め,まずジョンの様子を見に行った・・・
いつもは「ジョン・・おはよう!!]と声を掛けると,寝ていても頭を起こすか,しっぽをぱたっとふってくれる・・・・それがジョンの挨拶だった。
でも・・・でも・・・今日は違った・・・・
何度よんでもジョンは寝たままだった・・・・餌箱を枕にして・・・・
異変にきずいた私は旦那と子供達を起こした。「ジョンが・・・・・!」普段は朝寝坊の子供達も飛び起きてジョンのところへ・・・・
ジョンはとても穏やかな表情で眠っていた・・・・
もう,しっぽを振ってくれることもなかった・・・・・