| BIRTHDAY DREAM
APRIL 後編
の言葉に手塚は返答しなかった。イヤ、できなかったのだ。 連れ出す事で精一杯だった手塚はその後の事を考えていなかった。 そして出てきた言葉は「行きたいところあるか?」の一言。 「?・・・部活ですかね。」 は手塚の行動が理解できず困ったように答えた。 「…すまない…」 「冗談ですよ!部長。嘘まで吐いて何か御用だったんですよね?」 「…あぁ…」 そのまま沈黙・・・。<<言わなきゃ良かったっ!>>とは焦って次の言葉を探す。。 「えっ…っと、じゃ少し歩きませんか?」 連れ出した上、何もいえなくなっている自分に対しに気を使っていることに手塚が 「すまない。」と謝った。 「部長、さっきから謝ってばかりですよ。」 「すまない」 「ほら、また。もし私に気を使ってくださっているのなら大丈夫ですよっ☆部長はテニス部にとって 大切な存在ですけど私はいてもいなくても部活は大丈夫ですから!心配ご無用デス!」 「そういう訳ではないのだが。それにはテニス部の大事な存在だ。忘れるな。」 予想もしないの言葉に驚きながらも手塚は教え込むように話した。 「…っ、ハイッvv ありがとうございます!!頑張ります。」 「それにだ…たまには生き抜きも必要だろ?」 嬉しそうに返事をするの声・表情に、手塚が内心ドキドキしながら答えた。 「部長ぉ〜、嬉しいですvv じゃ、今日はお付き合いください!!」 そう返事をするに手塚は手を差し出し一緒に歩き出した。 放課後と云うこともあって街は学生カップルが目立つ。手を繋いで歩くこの二人も周りから見れば そう映るのだろう。美形(手塚)&可愛い()の二人の姿にすれ違うバカップルも振り返る。 そんな雰囲気の街を歩いているとふとが足をとめた。 「部長。ちょっとココ見ていいですか?」 が目の前の店を指差しながら手塚に問い掛ける。 そこは最近新しくできた人気の JEWELY SHOP(ジュエリーショップ)。 本物に似せて作ったいわゆるオモチャのJEWELYを取り扱った店で、高くとも1万以内で なかなか可愛いものが手に入ると言う事で中高生に人気がある。そんなところだからこそ カップルの割合も急増するわけで、店内に入るとほとんどがカップルだった。 手塚の姿に彼氏がいるにもかかわらず「カッコイイvv」と顔を赤くする女もいれば、 彼女がいるにもかかわらずに「可愛いっvv」と呟く男もいるわけで。 ここでも二人はお似合いの恋人同士なのだろう。「羨ましい」と言う声も聞こえてきそうである。 「部長。このリング可愛くないですかvv 」 手塚に指輪を見せながらが笑いかける。 「いいんじゃないか」とそれに短く答える手塚。やはり恋人同士の会話に聞こえる。 「やっぱりそう思いますか?!あっ、でもこれサイズないみたい。」 残念そうに呟くに手塚が問い掛ける。 「。指のサイズは何号だ?」 「サイズですか? 号ですけど…?」 「そうか。それは普通のサイズなのか?」 「多分…そうだと…って部長!誰かへのプレゼントですか?!」 これは凄い事聞いたっと思わんばかりのキラキラした目で今度はが問い掛ける。 「ま、まぁ。そんなところだ。」 「それじゃ、可愛いの選んであげてくださいねvv って私が言うことじゃないんですが。」 はエヘッと笑いながら「向こう見てますね。」と小さく手を振りながら手塚から離れた。 少し経って店を後にし、二人はWINDOW SHOPPING(ウィンドォショッピング)を楽しんだ。 「、公園寄っていかないか?」 SHOPPINGの帰り、そんな手塚の提案で現在、公園のベンチにと手塚が座っている。 少し雑談をしたところで、手塚が何も言わずにひとつの箱を差し出した。 「? 部長…?なんですか、コレ?」 不思議そうには差し出されている箱を見て手塚に聞く。 「遅くなったが誕生日プレゼントだ。」 「えっ、あっ!ありがとうございます!!」 は包みを受け取ると「開けていいですか?」と嬉しそうに問い掛けた。 手塚が短く返事をすると、は待ってましたと急いで包みを開いた。 ……チェーン……?…… 「可愛いっvv 部長、このネックレスめちゃめちゃ可愛いです!ありがとうございます!! 付けていいですか? このペンダントトップが凄くステキです☆」 顔を赤らめながらキャーキャー感激中のの姿に手塚はうっすら微笑みを浮かべながら 「気に入ったか?」と嬉しそうに問い掛けた。 「ハイっ!モチロンです!!」 はネックレスを付けながら返事をする。なかなか付けられない様でちょっと苦戦中のようだ。 すると手塚が立ち上がり、「貸してみろ」とにネックレスを渡すように手を差し伸べた。 驚くからネックレスを受け取ると何も言わず、の頭を抱え込むような形で前から手を廻した。 実はは手塚の胸に顔を埋めるような形になっているのである。 <<抱きかかえられてるっ////>> 顔をより赤めるに、その体勢のまま手塚が話し出した。 「本当はが指輪を見ていたから、指輪を探したんだが が好きそうなのは サイズが無くてな。そしたらちょうど、ベビーリングが眼に入って、コレにしたんだが…」 「そっ、そんな。部長センス良すぎです。大切にします。」 そう答えるに安心したのかベンチに座りなおし「ありがとう」と手塚が礼を言った。 「部長ぉ、それは私のセリフです!えっと、何かお礼したいです!!………kiss…していいですか?……」 そう言うと今度はが立ち上がり、ベンチに座っている手塚の前に立った。 最後の方が聞き取れなかったらしく、急に立ち上がったを不思議そうに手塚が眺めている。 「ありがとうございます」 は 真っ赤になりながらもそう言うと手塚の前髪を軽くかき上げ、その額にそっと口付けた。 その行動に手塚はさらに驚いた顔をする。そしてその頬が赤く染まっていくのが分かる。 は恥ずかしそうに「また明日。今日はお疲れ様でした。」というと駆け出していった。 その胸元ではダイヤとトパーズのベビーリングが仲良く揺れあっていた。 いきなりですが、手塚から指輪がもらえると思った方、挙手っ!(笑) 期待された方ごめんなさい。 これは逆ハー設定内の手塚誕生日ドリームです。他の月も何だかんだ裏切られています。 ネタばれになるのでそれ以上は言えませんが、くっ付けられませんので…ごめんなさいデス。 えっと解説的ですが・・・4月生まれの様の誕生石はダイヤモンド。10月生まれの手塚の 誕生石はトパーズ。という事でリングの石はこの2つでございます。本物が良かったんですけどね。 ここまで、お付き合いしてくださった様本当にありがとうございました。感想など 頂けましたら喜びますのでBBSへカキコまたはmailヨロシクです。 2002.05.20 makoto fujitake |