ヒーリング1
 ミニピンであるピンシャーが我が家に来た理由を「小型犬を探せ」で書きました。犬好きが飼いたいので「親のために」を理由にしたのだ。かように思われる方があったかもしれません。でも、実際は家族で随分勉強し、話し合ったんです。
 当時、「老人とペット」の癒し効果について新聞に掲載されるようになってきました。また、ペットのいる老人養護施設の紹介とその効用にテレビで紹介され始めました。室内で小型犬を飼ってみようという発想はここにありました。
 私の父母にとって、可愛がっていた孫が大きくなり、思うように遊べなくなってきたこともありましょう。もちろん高齢による気力減退も考えられます。「ペットは、世話をする対象や、忙しくさせるもとや、触れたり愛撫したりする対象や、見る対象や、安心感を与えるものや、運動をするための刺激になるもののほかに、・・・孤独感を和らげる何かを、私たちに提供してくれる。・・・」。「高齢者は、誰か愛する相手と、「君臨する」相手が必要である」。と記載されていました(注1)。
 色々な資料から、何らかの効果があるのでは少なからず考えをもった次第です.。父は糖尿病で食事制限を受けていました。また、膝関節の悪化で、座ることができませんでした。椅子に座る生活でした。もちろん病院でリハビリを受けていました。だが、本人が目標を持たないリハビリはさほど効果がでるものではないようです。1993年夏までは、杖をついて毎日二人揃って喫茶店に出かける日課でした。だが、秋にはその日課がなくなってしまったのです。
 庭には柴犬がいます。さらに犬が増えることは、経済的にも、肉体的にも家族に負担がかかってきます。もちろん、犬の病気が人間にうつることも心配の種でした。これらの問題を調べ上げ、クリアーできると確信してこそできることです。当時、87歳と85歳の父母に対し、さらに室内で犬を飼うことは、私の子供の協力がなければ、当然できないことです。
 家族が満88歳を元気で迎え、庭の八重桜の木下で米寿の祝いを願っていたからこそ、ピンシャーを迎えることができました。

 (注1)「コンパニオン・アニマル」P83及びP86より引用

 写真上「アニマル・ヒーリング」スーザン・マケルロイ著 千葉茂樹訳 学研 1800円
 写真下「コンパニオン・アニマル」A.H.キャッチャー/A.M.ベック編
       コンパニオン・アニマル研究会訳 誠信書房 3200円 
TOPに戻る
思い出に戻る