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=クリスマスローズ=

=クリスマスローズの雑学3=

1.有茎種交配関係図、2.無茎種交配関係図、3.チベタヌス

=クリスマスローズの雑学1=1.クリスマスローズとは、2.クリスマスローズとレンテンローズ、3.品種改良、4.オリエンタリスハイブリッドに関わった原種

=クリスマスローズの雑学2=1.八重の花、2.実生とメリクロン、3.水揚げ、4.青い花はできるか?


1.有茎種交配関係図

アーグティフォリウスは大型、開花時草丈50〜100cm位、花色が緑色、でやや寒さに弱い、リヴィダスはやや小型、開花時草丈30cm位で花色が生成(きなり)〜赤茶色と変化がある、寒さにやや弱い。ニゲルは寒さに強い。


    原種のH.アーグティフォリウス:新宿御苑2006

有茎種では、ニゲルの耐寒性の強さを、有茎種に導入することを大きな目標にした交配おこなわれ、さまざまな組み合わせの雑種ができた。

ニゲルコルスは茎を立て房状の花を着ける、大型、開花時草丈50cm位、開花期が早まった、耐寒性があり成長が早い。花は淡緑色で地味。


  ニゲルコルス:ニゲル x アーグティフォリウス、池袋サンシャイン2006

バラーディアは茎を立て房状の花を着ける、開花時草丈30cm位、耐寒性有るがやや弱い、茎もしっかりしている。花の色は淡赤茶色系だがとても赤い花を着ける株もある、多花。


        バラーディア:ニゲル x リヴィダス、池袋サンシャイン2006

ステルニーは茎を立て房状の花を着ける、リヴィダスに近いコンパクトなタイプが好まれている。花色は白に近いものから赤茶色のものまで変化がある。耐寒性があり茎もしっかりして整った花房を作る。リヴィダスは茎が弱く花房の形が乱れやすい弱点があるがステルニーでは改善されている。

エリックスミシーは茎を立て房状の花を着ける、バラーディアより耐寒性強い。花型もややカップ咲きの梅型で整い、花色は生成(きなり)〜淡赤茶色で咲進と濃い赤茶色に変わるものが多い。咲進むにつれ1株に色の違う花が混じりにぎやか。下の写真はエリックスミシーの1品種でピンクがたいへんきれいに入っている。


                     エリックスミシー:新宿御苑2006

エリックスミシーはニゲルとステルニーの交雑なので3つの原種ニゲル・アーグティフォリウス・リヴィダスの形質が混ざった、3原雑種である。種子繁殖苗なら1株ごとに差がみられるはずだが、販売苗はほとんどメリクロンなので性質の差はない。

ニゲルの形質が入ることにより耐寒性が高まり、開花時期がやや早まり、開花初期は茎が伸びずに葉の間から花を咲かせるなど共通の特徴がある。また株が小形になり鉢栽培向きの草姿になる。花茎につく苞(ほう)があまり目立たない小さな楕円形になり花姿をすっきり見せる。

 

2.無茎種交配関係図

オリエンタリス ハイブリッド系の成立には多くの原種が関わっている。原種の間で自然雑種が多数発見されていて、原種間にある程度遺伝的な交流があるようだ。

オリエンタリス ハイブリッド系の品種改良最大の目標は花の色を豊かにすることにあったので、特色のある原種との交配と選抜が繰り返された。現在のオリエンタリスハイブリッド系は、さまざまな原種の遺伝子が混ざり合った野生にはない新たな植物である。


         原種のヘレボラス オリエンタリス:池袋サンシャイン2006

八重咲きの品種改良はトルコータスの野生集団の中から発見された2株の内の1株からスタートしたといわれる。これがパーティードレス系である。パーティードレス系は花びらの枚数が多く魅力的だが、トルコータスの性質を色濃く残しており栽培のしにくさがネックであった。

その後、栽培品種オリエンタリス ハイブリッド系のいくつかの品種から八重咲き株が発見され、急速に八重品種の改良が進んだ。この系統の八重はシングルのじょうぶで栽培しやすい性質をそのまま引き継ぎ、花びらも厚みがありしっかりして、ボリュームがあり八重品種の主流になっている。

パーティードレス系とオリエンタリスハイブリッド系の交配も行われており、各系統の良いところを残し他系統の優れた性質を取り込んだ品種が現れつつある。

原種デュメトラムの八重咲きが野生集団からから発見され、日本にも導入済み。花は淡緑色で二重といった感じ、そのままでも充分鑑賞に耐える。八重の遺伝子が今までの八重と異なっていればおもしろいのだが、そうでなくとも交配親が1つ増え今後の展開が楽しみ。

八重の1タイプとしてセミダブル(アネモネ咲き)がある。大変かわいらしい印象の花型で人気があるが、内花弁が1〜2週間で散るのが難点。

ブライヤーローズとピンクアイスは、花の色が今までクリスマスローズにないものなので優良個体を選別すれば人気品種になるかも知れないが、栽培上の性質が未知数なので店頭に出てくるのを楽しみにそんなことにも注意していきたい。


   ブライヤーローズ:ニゲル x ヴェシカリウス、池袋サンシャイン2006

スノーホワイトは株がオリエンタリスハイブリッド系に近く、真っ白で大きな花を吊り下げるように咲かせる姿は清楚で良印象だが、花の色の変色が以外に早いのが難点。高温多湿の夏に対する耐性はどうなのだろう。庭植は可能なのだろうか。最も知りたい点だが情報がない。


     スノーホワイト:オリエンタリス x ニゲル、池袋サンシャイン2006

*原種デュメトラムのセミダブル(アネモネ咲き)もすでに存在する。野々口稔著「クリスマスローズ」講談社2004.11.25.発行にきれいな写真で紹介されている。

**ダブル(八重咲き)でも内花弁の散るタイプがある?園芸センターを花期の終わり頃訪ねた時のことです(2005)。数鉢のダブルの内花弁が散っていました。セミダブルではなく平たいダブルの花弁です、もちろん鉢に付いたラベルもダブルでした。特定のナーセリーの数鉢だけが散っていたのでそのような系統のダブルがあるのかも知れません?

3.チベタヌス

ニゲルとチベタヌスの交雑が成功して”ピンクアイス”と言う品種名がつけられている。

チベタヌスはクリスマスローズの仲間(ヘレボラス属)の内、ヨーロッパではなく唯一アジアに分布する種です。分布が中国の辺境高原地帯である・四川省西北部に限られると思われ、長く謎のクリスマスローズと言われていた。

今では、四川省西北部だけでなく、隣接する甘粛省南部、陜西省南部、湖北省西北部にも分布することが明らかになった。近年、中国から蕾付きの根洗苗が輸入されるようになり、入手は難しくなくなった。

蕾付きの大苗を入手し開花させることは比較的容易だが、日本の平地で夏を越し翌年も開花させることはあいかわらず難しい。

夏に地上部は枯れてまったく無くなるが、冬を越し春になると葉を出し花茎を伸ばし開花する。地上部が枯れるまでできるだけ長く元気な状態を保つこと、地下部だけになっても水を切らさないこと、夏の高温による地下部の消耗を少なくすることなどが大事なようだ。

地下部だけになった鉢を冷蔵庫の野菜室に入れるという秘策を言う人もいる。若泉ファームのホームページに詳しい栽培法があるが、それによると10月頃まで葉を維持できるとあります。


                        チベタヌス蕾:野田園芸2006


   チベタヌス:池袋サンシャイン2006、根元の葉が元気に伸びている。


                    チベタヌス花:池袋サンシャイン2006

チベタヌスの花の色は現地の写真で見ると、白と思えるものから赤紫に近いものまで、濃淡があるようだ。現地の写真やアシュウッド・ナーセリーの写真には丸弁で地色がピンクで脈が濃桃色の花がありたいへん見栄えがするものがある。上の写真は残念ながらチベタヌスの美しさが出ていない。

       


=クリスマスローズの雑学1=

1.クリスマスローズとは、2.クリスマスローズとレンテンローズ、3.品種改良、4.オリエンタリスハイブリッドに関わった原種

=クリスマスローズの雑学2=

1.八重の花、2.実生とメリクロン、3.水揚げ、4.青い花はできるか?