| *出会い* |
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けんたとの出会い...。 それはそれはもぅ突然訪れた。 これぞまさに、青天の霹靂。運命としか言いようがない... 2001年夏、ぽんと2人、夏休みを日本で過ごす為、お土産なんぞを 買いに(自分の物もちゃっかり買ってもらおうと)東大門市場に出向いた。 あくまでも、日本に持って帰るお土産を買いに行った。(自分の含)。 その時、犬を買おう事になるとは「全く、全っ然、これっぽっちも」考えてもいなかった... この日、仕事を終えたぽんと会社近くで落ち合い、帰宅ラッシュでギュウギュウな地下鉄に乗った。目的地は「不夜城。眠らぬ街」な東大門市場。 んがっ!まさに!ココの駅が運命の分かれ道だったとは.... この分かれ道が、私のイライラ(嫌々とも言う)、とほほソウルライフを まぁテキトーにソウルライフへと導いてくれたのである、と言っても 過言ではないって言ったらない。 なんでここまで運命を強調してるかと言うと、その時、とある偶然な事態、 注意散漫な故に起こったチョットしたハプニングがあったからです。 私達、市場の活気、残暑の熱気、人込みムンムンな地下鉄2号線東大門運動場駅で掃き出されるように下車。ぅんもぅ、駅のホームからすでにそこらじゅう溢れんばかりの、人・物・人・物・人・人のオンパレード。まわりはどけどけ・押せ押せ状態で、ふたりとも無抵抗に人波に揉まれすでにアップアップ。さ、さ、酸素を・・・とまるで金魚(口パクパク)。 で、改札をようやく出てみたものの、久し振りに飛び込んだ大混雑と賑わいに、すっかり気を奪われ、行きたいとこが何番出口か分からず、結局またも人の流れに身を委ね、ふらふらと歩いていたら、いつのまにやらヒョッコリと地上へ出ていた。 はーぃ、おのぼりさん、いっちょあがり。 出てみてビックリ。なんと、私達、ものの見事に(ヤッパリ)地下鉄の出口を間違えており、目的地の真反対側で呆然と立ち尽くす。3年経った今でもココの出口を間違えるから、ただ単に方向音痴とも言う。ぃゃ、言われる(汗)。 でも、ここで、もし「出たい出口に出ていた」なら、私達はけんたに出会わなかった。 だからやっぱり運命。出会うべくして出会った運命。 んで、違う出口に出てしまったアホな私達は、運動場前の屋台で 腹ごしらえでも、と気を取り直し、志気を若干高め歩き始める。 と、ふと前方を見ると、ちょっと気になる人集りが。 これはなにか安売り、投げ売り、叩き売り。掘り出し品が ワンサカあるに違いない、と、野次馬根性丸出しで、鼻息荒く人だかりに突進、アタックし、アジュンマのごとく人を掻き分け中心部に進む。 ほらほら、おどきおどき! と、アッと言う間に最前列に飛び出し、輪の中心をふと見下ろすと、そこに待っていたのは、ぶっきらぼうなおっさん1名と、円らな瞳のカワイイ子犬達だった。 そういえば、よくよく見るとこの人集り、カップルや子供、 若い女の子ばかり...興奮してて見えなかったのねん。 突然の予期せぬ子犬の登場に、心のセーブが出来ず、 ちょっとだけと思い、黒毛の子犬を抱っこ。ふわふわ。「ぐふふ、かわいィィ」 いつの間にか横に来たぽんも、タレ目をもっと下げ子犬を抱っこ。 ところがっ!このカワイイ子犬達、かわいそうに、 残暑厳しい9月の夜の市場の熱気と、幾度となく 繰り返される抱っこ攻撃の人間の熱にやられて、 力なく、グッタリとし、声までもかすれてしまっている。 中には、まだ目が開いてまもない子犬までいる。 母犬のそばで育たなければいけない時期に、 こんな騒音、悪臭、人いきれの中に無防備に突然放り込まれ、売られている 可哀相な子犬達。でも可哀相だからと言って私達が 全部の子犬を救い出すことは出来ない。 売っているおじさんも商売だから、売れたらまた 同じ様に子犬を買ってきて、売るのだろう。 私達が40分間悩んでいる間、数多くの人達が子犬を買って行く。 「かわいい」と買って行く人、「かわいそう」と買って行く人。 私達も、このままでは死んでしまうかもしれない子犬を一匹でもいい、 家に連れて帰り、ほわほわでキレイなブランケットの中で眠らせ、美味しいものを食べさせ、明日にでもすぐ病院に連れて行くことに決めた。 前々から「犬を飼おう」と言ってたけど、なかなか踏ん切りが つかなかった。毎日の世話、日本に帰国する時、 等を考えると難しいと思ってた。でも、今日のこの子犬達が 私達に「きっかけ」をくれているのかもしれない。 ぽんと私の心がまとまり、では「いざっ!子犬を」って ところで問題発生! 私は黒毛で短毛なかわいいワンコを、ぽんは白・茶毛、アジョシ(おじさん)曰く「パピヨン」を持っていた。お互いそれぞれ違うワンコを抱っこし、違うワンコを飼おうとしていた。 ぃゃぃゃぃゃ、夫婦と言うのは難しいもんです。 お互い理解しているようで理解していない。 まぁでも、ここはワタクシの偉いところ(自画自賛)。 家長であるぽんの意見を尊重してあ・げ・よ・う・と、押し付けがましく言い放ち、自分の抱っこしていたワンコに泣く泣くお別れを告げ、 ぽんの抱っこしてたパンダわんこに「はじめまして」のご挨拶。 今度こそ、ぽんと私の心がまとまり、んだばっ!いざっ!お金をって ところでまたまた問題発生! なんとすっとこどっこい。2人の手持ち金額がなんと3万ウォンしかなかったんです。 夫婦とはお互い信じあい、肩を寄せ、力合わせ生きていくもんです。 私はぽんがお金を持ってきていると信じ、 ぽんは私がお金を持ってきてると信じて疑わなかった。 うぅ〜んすばらしい夫婦愛。って違うだろ!! 最初のアジョシの言い値が「7万ウォン」。3万じゃ半額以下だ。 どうしようかと考えたが、とりあえずアジョシに 「3万しか無い」とダメもとで値切ってみる。 ところが、40分も子犬達の前に居座ってた私達夫婦に嫌気が さしたのか、アジョシは、すんなりと「連れて帰りな」と言ってくれた。 運命です。奇跡です。半額以下です。(3万ウォン→約3千円) そんな訳で、私達は有り金を全部使い果たし、 けんたを家族に向かい入れた。 結局、お土産を買うはずが、東大門に着いた早々に子犬を買い、 早く家に連れて帰ってあげようと、ワンコの体の熱を奪わないように子犬をタオルでふわっと包み、両手で大事に抱っこし、すきっ腹のまま、地下鉄に乗って、家まで帰った。 何しに東大門に行ったのかと言うと、 やっぱりけんたに出会う為に行った、と言っても過言ではないと言ったらない、と言ったらない(どっちだ)。 |