チロ日記16
衝撃の世界貿易センタービルのテロ事件から早いもので一ヶ月が経ちました。悲しい出来事の中で、先日大変非常にうれしい話を聞きました。何でも事件のビルの78階にある会社から、わたしの仲間(ロゼルと呼ぶそうです)が全盲の男性を助けたのだそうです。大混乱の中で非常階段を使い男性を誘導して無事に地上にたどり着いたのだそうです。大混乱の中でロゼルは自分の勤めを果たしました。一人の全盲男性を導きながらロゼルは何を考え何を目に映していたのだろうかと新聞の記事は結んでいたそうです。これを聞いてわたしは考えました。毎朝家族の皆さんに散歩に連れていってもらっていますが、そろそろわたしもただ漫然とついていくのではなく、家族の皆さんが何を考えどう行動を起こそうとしているのかを考えなければなりません。たまに主人が朝の散歩でわたしを全然無視して一方的に歩いて行く事があります。綱を引っ張ろうものなら引っ張り返してわたしを強引に引きずっていくのです。こんな時はきっと前の晩、家族の間で揉め事があったのかも分かりません。あるいは主人の仕事が旨く言っていないのかも分かりません。わたしも早いもので二才をすぎ立派な大人の仲間入りをしています。相手の言動から相手の気持ちを汲み取る事も大切と思います。それに今まではとかく自分中心で相手の事を考えず自分の考えを押し付けていたように思います。最近の忌まわしい事件の中での数々の出来事をとおしてこれから自分はどう行動したらみんなに受け入れられるのかを考えていきたいと思います。主人ももう若くありません。いつも「自分は気持ちは十才若い」といきまいています。でもはっきりと老化現象が見られます。先日も右足のひざが痛くなり医者に行ったら「これはまさに老化現象の始まりです。今より悪くならない治療をするしかありません。温泉療養はとてもいいですよ。」といわれカッカしていたのを思い出しました。それ以来温泉に行く回数が更に増えたように思います。奥さんは「医者の言葉に便乗して温泉行きが増えて困ります。」といっていました。老化現象が進むと目も悪くなっていきます。全盲までは行かなくても夕方や夜になると視力がぐっと落ちてくるものです。あのロゼルの働きまでは出来なくともせめて夜道の誘導ぐらい出来るように今から鍛えようと思っています。それにいつも優しさと相手を思う気持ちを忘れないようにしたいと思います。そうすればきっと平和な世の中が来ると思うのです。
主人が昔作った標語を思い出しました。
「 相手を思う真心が 生み出す確かな信頼感」