平成10年8月の良太のひとり言
せみしぐれの中を
8月28日(金)
この1週間、御主人様がいない。東京へ出張とのことらしい。朝から晩までお母さんと二人きりだ。朝晩の散歩中はもちろん、昼間でもお母さんは僕にいろんなことを話しかけてくれる。まるで僕を人間のように扱ってくれ、本当にうれしい。僕は幸せな犬なんだなとつくづく思っている。御主人様の顔を忘れそうになってしまった。
8月16日(日)
昨日からお兄ちゃんのいる京都へ来ている。太陽がギラギラと輝く暑い中、洛北の奥にある「貴船神社」というところへ行った。細い山道を車のすれ違いに注意しながら目的地に着いた。山の中には川が流れており、水の音が涼しげであったが、僕にはとても暑く感じられた。「貴船神社」の参拝の後、僕を車の中に残し、御主人様達は川床に作られているお店に入り食事をしたようだ。僕はおもしろくなかった。夜は夜で「大文字」を見に、僕だけお兄ちゃんのマンションに残され、全員イソイソと出かけていってしまった。僕もどんなものか見てみたいのに、僕の気持ちをわかろうとぜず、人間達は本当に勝手なものだとつくづく思った。今度生まれ変われるなら絶対、人間になりたいと思った。
8月7日(金)
夜、御主人様が出張から帰ってきた。何か部屋の中を片づけながらソワソワしている。玄関のチャイムが鳴り、条件反射で僕も跳びはねて玄関に走った。見知らぬお兄さん達が両手に重そうなアンプ(スピーカを鳴らすものだ)を抱えている。オーデイオショップで購入を決めたようだ。早速、御主人様の装置に接続し、音出しを行った。今までよりも音の芯が太く、低音も力強い感じだ。何でもマッキントッシュの年代物の真空管アンプとのことだ。お兄さん達が帰った後も御主人様は夜遅く迄、音楽を聴いていた。僕もいつものようにスピーカの前で横になり、心地よく真夏の夜の音楽に聴きほれていた。
8月4日(火)
1日からお兄ちゃんが帰ってきている。久しぶりにお兄ちゃんと毎日楽しく遊んでもらっている。夕方、御主人様とお兄ちゃんがいそいそと出かけて行った。名古屋ドームへ「ドラゴンズVSスワローズ」の試合を見に行ったらしい。僕も連れて行って欲しかったのだが、動物は入れないとのことらしい。とても残念だ。よく御主人様達もテレビやラジオの前で随分興奮しながら応援しているようだが、僕にはサッパリ分からない。ただ公園でのボール遊びは大好きなのだが・・・・。その日夜遅く、二人とも上機嫌で帰ってきた。「野口投手」が完封で10勝目を上げたとのことだ。その後も、テレビのスポーツニュースを見て感激していたようだ。幸せなことだ・・・ワン。