アピ丸の憂鬱・・・
第一章 −復讐−
オレはアピ丸、まだ子供だ!
何の因果か、突然強制連行されて小汚く狭い水槽に入れられた。同時に連行されてきたアピ子は不安に震え今にも泣き出しそうだ。
そんなアピ子の不安をよそにオレはここに連行してきた連中に激しい怒りを感じている。
「小汚ねぇ流木1本置かれただけのコケコケ水槽なんぞに入れやがって、オレ様を誰だと思っているんじゃ?!!」
かつては広大なアピラマ帝国の王子として何不自由ない生活を送っていたこのオレが何でこんな目に遭わなきゃならんのよ!オレがブチブチ文句を言っているとアピ子が興味本位に聞いてきた。
「あの・・・そのお国ではどのような生活を送っていたのですか?」
そう、アピ子とはこの水槽にくるちょっと前に知り合ったばかりなのだ。
いちいち説明するのもめんどかったが、オレ様はそんなに器量の狭いオスではないので答えてやった。
「その帝国はアマゾンの広大な水に接したところにあり、総魚口約5億匹の頂点に君臨するカカト王四世の皇子として多数の兵を率い、隣国のアルターム連邦との戦闘に参加していたのさ。」
「せ・戦争をなさってたのですか!」アピ子が驚いて言った。
「フンッ、戦争と言うほどのものでもないが、隣国の雑魚兵がちょこちょこ帝国の食料を奪っていくので、威嚇のために軍を展開していただけさ。」
・・・もちろん多少のハッタリもありさ。しかしこの場はオレの威厳が大切だ。アピ子になんかなめられたらオレは只のデクノボーになってしまう。
たとえオレが王位継承権53番目で父王の浮気相手の子だろうが、軍の指揮官でなく、その交通整理係だろうがそんな小さな事は誰にも言わないことにしている。
その方がカッコイイからだ!!
オレの話を信じたアピ子はしきりに頷きながら関心している様子だった。
ちょっとは鼻高々に気分はルンルンしたが、しかーしその程度のことではこの行き場のない怒りは収まりそうもない。
何とかしてオレをこんな小汚ねぇ水槽に放り込んだニンゲン共にフクシューしてやらなければ・・・。
その機会は思ったより早くやってきた!
ある日のことだ、オレの分のエサまで横取りしたアピ子に腹を立て、激怒のあまりアピ子をツツキ回していると、あのニンゲン共が非常に驚いたような表情を見せた。
オレはその一瞬の表情の変化を見逃さなかった!!
こういうときオレの頭脳はいつになく活動的になる。
ついにあのにっくきニンゲン共にフクシューの時がやって来たのだーーー!
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オレはニンゲン共がこちらを覗き込む時を待った。
辛抱つよく待った。。そしてその瞬間がやってきた!
「アピ子〜ちょっとおいでぇ〜。ボクの分のエサもあげるからさっ。」
オレのニタついた笑顔が見えたのか、一瞬躊躇していたがアピ子がやってきた。
「アピ子、おいしいかい?・・・キミに恨みはないが、オレ様のフクシューのためだ、悪いが死んでくれ!」
一瞬何がなんだか分からないような顔を浮かべていたが、次の瞬間全てを悟ったようだった・・・。
「うりゃ〜〜〜!!アピ子死ねぇ〜〜〜〜!!!」
オレはこれでもかと言うほどアピ子をツツク!ツツク!!ツツク!!!
アピ子は狂ったように逃げまどうが、かまいはしない!
コレがオレのにっくきニンゲン共に対するフクシューなのだ!!
オレはアピ丸、オレ様を怒らせると怖いゼ!
覚えておきなっ!!フハハハハ〜
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