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家の中では全く警戒心なく、、、、、、
舞はすっかり風邪も治り、最初はおどおどしたところもあったが、ペペに守られてどんどんいろんなことを覚えて大きくなっていった。
普段はのびのびとしてよく遊んだが、いくつか非常に苦手なものがあった。子供の声、大人の男性の声、スーパーのビニール袋のガサガサいう音、そして玄関のチャイム「ピンポーン」の音。これらは苦手というよりも、聞くと目を見開いておびえる音だった。10歳を過ぎるまで、これらの音にはおびえつづけていたから、きっとうんと小さいときに虐待を受けたことがあったのだろう。
想像するに、舞が最初に過ごした家は子供のいる家だったのだと思う。スーパーの袋に入れられるなど散々おもちゃにされた挙句に捨てられ、路上生活している間にも暴力を受けたに違いない。拾ってきたときの舞のおなかは一面が黒いあざになっていたのだ。かなり強く腹を蹴られたらしく、脇腹には鳴くといつもプク−ッとふくらむ場所(たぶんヘルニア)が1ヶ所あった。心身ともにそこまでの傷を受けていながら、よく生きていたものだと感心してしまった。大事にしてあげるからね!
舞は結局体重6キロの大きさまで育ったが、なかなか身が軽くて、得意技はハエ取り。家に入ってきたハエをどこまでも執拗に追いかけて、最後は華麗な空中ジャンプをしながら両前足ではさんで取るという誰にも真似できない技だった。けれども取ったハエをいたぶって遊び、いつの間にかそのハエは姿を消していたから、きっと最後はお召し上がりになっていたのだと、、、、、思う。昆虫が大の苦手な私は舞になめられるたび、「ハエ食った口でなめるなー!」と逃げ回っていた。
平和ボケ