素人稚魚飼育の手引き


取り合えずここでは、蘭鋳の仔引きなど、専門的なモノではなく、とにかく自分の金魚ちゃん達が産んだ卵を無事育て上げ、可愛い赤ちゃん金魚が見たーい!でもあんまり沢山増えても飼う場所ないや、とか、繁殖させるつもりは無かったんだけど産まれちゃった以上は育ててあげたいなあ、というレベルの話に限ってお届けします。

1.産卵から孵化まで

まずは朝起きたら水槽の中が卵だらけでびっくり!って言うのが始まりでしょう。
この場合、浮き草(ウオーターレタスやホテイアオイ)なんかが浮かべてあれば話が早い。とりあえずは浮き草を全て取り出して卵が付着しているものとそうでないものを選別してください。
他にも、カボンバやマツモなどの水草に付着している卵があったらそれらを引っこ抜いてください。
で、選別した水草は投げ込み式のフィルター(水作とか)の入った容器にカルキ抜き水と飼育水の綺麗なトコを混ぜた水を張って、その中にまとめて放り込みます。
出来ればヒーターも入ってると良いですね。温度設定は20〜25℃の範囲がいいでしょう。
容器はバケツでも水槽でも何でも良いです。後の事考えると水槽のほうが良いかもしれませんが。

水草が入っていない場合は余り沢山の卵を採集出来ないと思いますが、頑張って拾い集めてください。殆どが作業中に潰れてしまうか無精卵だと思いますが。

後はこのままで放置します。孵化の準備はコレで完了です。

2.餌の準備

孵化までの日数は20℃で5日、22℃で4日、24℃で2.5日です。
孵化しなかった卵は、毎日様子を見て少しずつ確実なのを取り除いていって下さい。
孵化したばかりの稚魚は壁や水草にひっついてます。
3日位は餌も食べませんから、その間に稚魚用の餌を用意してあげて下さい。

代表的なのはブラインシュリンプですが、コレはブラインシュリンプの卵を買ってきて孵化させたりと手間がかかります。
一番良いのはミジンコなんですが、これも手に入れるのが仲々大変です。近所に田んぼなんかがある人はそこから採集してくればいいんでしょうが、素人考えだとどうも農薬は大丈夫なんだろうか?とか色々気になりますし、ミジンコが見分けられるかどうかも解りません。下手したら変な虫を一緒にすくって来ちゃうかもしれません。

そこでお勧めなのは市販の稚魚用餌です。
私はより生餌に近いものを、と考えて千寿製薬のアルテミアブラインシュリンプ黄卵ってのを買いました。他にも日本動物薬品のモノとか、色々といいものがでているようです。
また、普通に与えている餌を目いっぱい細かくすりつぶしたものでもいいようですが、出来たら上記のものがいいと思います。
理由は上記のタイプのものは水質を悪化させ難く、メンテが楽になるからです。

3.糸稚魚期

稚魚が泳ぎ出したら水草をほぼ取り除いてください。多分結構傷んでるんではないかと思います。
結局孵化しなかった卵も徹底的に取り除きます。
稚魚の内、遊泳力の弱いものは投げ込み式のフィルター程度でも中に吸い込まれて濾材部分に紛れ込んでしまうのがいますが、その辺は選別だと思って諦めましょう。

で、餌やりの量と回数ですが、量は結構いい加減でもいいです。回数は稚魚達が食べ切ったかどうかを 基準に、1日2回〜5回のペースで。また、消灯を遅くして夜にも餌をあげるようにしてやると早く大きくなります。

余った餌は当然取り除く訳ですが、この作業にはストローエアチューブなどの細いチューブが便利です。
端を指で抑えて水が中に入らないようにしてもう一方の端を水底のゴミに近づけ、抑えていた指を外すとバッチリゴミを吸い取ってくれます。
また、チューブにびっくりして稚魚が逃げていくので、間違って稚魚も一緒に捨ててしまう事故率が低くなります。
ただ、それでも皆無とは言いがたいので、一応排泄する汚水は別容器に取り、後で稚魚が紛れていないか確認した方がいいでしょう。
この稚魚を戻す時にもこの方法が使えます。

さて、2で紹介した餌ですが、これらは基本的に水に溶ける事が無く、放って置くと底やフィルターに付着して水棲菌がついて白っぽい膜のようなものをまとっています。この状態は実は撤去が物凄く楽なのです。とはいえ、この状態を長く放置するのは稚魚の病気の元なので毎日チェックして、見つけたらさっさと取り除いてやって下さい。

で、減った水量の分新しい水を足してあげてください。コレが水換えにもなります。
くれぐれも水温には注意して下さいね。

4.めだか期

その後はしばらくそのままの状態で継続して飼育で問題ありません。

2週間位すると多少魚らしくなってきます。ここまできたら例えばOT-30などの外掛け式フィルターに切り替え、小さい水槽で飼育してもいいでしょう。ただし、上部濾過や外掛け式のフィルターの場合、給水口のストレーナーから稚魚が吸い込まれる確率が高く、また流れも強い為それらの対策を講じてやる必要があります。

簡単な方法としてはまず、水面にストロー(ジャバラがついている曲がるやつとか)や割り箸などを水槽に引っかかるようにして浮かべて流れを緩和し、餌はせき止めた先の流れの緩やかなところに撒く、 ストレーナーの先端にスポンジなどを巻きつける等の方法があります。


こんな感じ

OT-30に関してはウチではこんな風にしています。参考までに。

また、この時期になったら気持ち、餌の量を減らして見て下さい。足りない分は稚魚同士で共食いするので、ここでまたある程度自然に選別が出来ます。ここで食べられてしまうのは発育が遅かったり弱っている仔で、共食いした仔は大きく立派に、丈夫になります。
ただ、隠れ家になる水草を入れてあげてもいいと思います。水草は念のため親水槽から取ってくるなどして、新しいものは避けた方が無難です。

5.フナ期

一ヶ月もするとそろそろ金魚らしい姿になっているはずです。
ここまできたらもう余り心配する事も無くなってきます。水換えもホースではなくチューブを使う事以外は、普通の金魚飼育と同じでいいでしょう。
餌も熱帯魚用の顆粒餌など、人工餌に切り替えて大丈夫です。
水槽の底に砂利を引き、水草を植えるなどして、環境を整えてやって下さい。
その際の注意点は4と同じです。

稚魚は水質や温度の変化に特に敏感で、また、高温に弱く28℃以上では死んでしまったりしますが、それ以外は親と同じに考えて大丈夫です。



網を使った隔離 暫くの間はこれでもいけます

以上、産卵用の網などを使わずにする稚魚飼育の方法です。
産卵網を使う場合は親水槽に浮かべて餌を上げるだけなので
もっと簡単ですが、その場合も水質や水温については
普段より余計に気をつけてあげてください。

また、その場合親魚が病気になるとあっという間に感染して
バタバタと逝ってしまいますので、注意が必要です。

狙ってやった産卵ではなくても折角だから親に卵みんな食べさせずに
チャレンジしてみては?5の状態までいくと殺人的に可愛いですよ。




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