エピソード of くろNo.1
〜 麻呂まゆげの仔犬 〜

くろ・・・

我が家のペットのなかで、最もお気に入りの犬・・・

我が家のペットのなかで、最も素直な犬・・・

我が家のペットのなかで、最も実力を持っている犬・・・

このテキストは、そんなくろとの思い出を綴ったものです。

では・・・

エピソード of くろ No.1
〜 麻呂まゆげの仔犬 〜

学校帰り・・・

ガタンッ、ガタンッ、ガタンッ・・・!!

あああああ、自転車パンクしちゃったよぉ〜〜(泣)
テスト期間なんだから、早く帰って明日のテストの勉強しなきゃいけないのに〜(号泣)

でも、家まではあと13キロ・・・
しかも田舎なので、山あり谷ありです。
徹夜で勉強したせいもあり、歩いて帰ろうなんて思いません。
ああ、どうしよう・・・

しかし、よく考えると
父の勤めるバイク屋までは、そう遠くはありません。
そこにいけば、タダで直してもらえます。
となれば、早速GOです。

パンクした自転車に乗り(←ホントはよくない)父の会社に行きます。

「こんにちは〜」
父の会社に入ると、社長さんと父がいました。

僕はパンクしたことを父に告げます。

ここで、いつもならいろいろとお説教を聞かせてくれる
社長さんと父は、「しょうがない」といい、すぐにパンクの修理にとりかかりました。

変だな・・・と思っていると、ゴトッ、ゴトゴトッ・・・

お客さん用の部屋から何やらもの音がします。

すると、社長さんが
「椅子の下を見てごらん。」

言われるがまま、僕は椅子の下を見ました。

すると、そこには
黒くて小さな塊がパンを遊びながら食べています。

「うわっ、こ、仔犬だ!!」

黒くて小さな塊・・・この仔犬は僕の声に反応してこちらを見ます。

体と同じで、顔も真っ黒。頬とまゆのあたりに茶色い楕円。
そして、黒い顔でよりいっそう強調されているピンクの舌・・・
また、よく見ると黒一色の中に、大きな丸い目があります。

か〜わい〜ぃぞぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!

な、なんたる愛らしさ・・・!!
顔もそうだが、足、あし、アシ、あぁしいぃ〜〜〜・・・
短くて、太くて、そして先のあたりは毛が茶色で・・・まるでくつ下をはいてるような・・・

部屋のガラス戸を開けると、足に飛びついてきます。

こんなのが↓

もう、心の中は幸せ鼻血の豪雨です。
ホント、鼻血が出るくらいかわいい・・・

そして抱き上げてみると、ほんのりシャンプーの香り・・・

もうの一言でしかあらわせません・・・

このまま時間よ止まれ・・・

「おい、まな。自転車がなおったぞ。」

・・・ちっ、くそオヤジめ・・・現実に引き戻しやがって・・・

僕は、その仔犬に別れを告げ、そして父と社長さんにお礼をいい、
しぶしぶ会社をあとにしました。なんせ明日もテストですもん。早く帰らねば・・・

仔犬のことを考えながら自転車に乗って帰ります。

家まであと7キロくらいのところでしたか・・・後ろから車がクラクションを鳴らしてきます。

ちっ、うるさい車だっ!!とジロリと運転手を睨むと、
さっき自転車をなおしてくれた父が乗っています。

僕が来る前からやっていたバイクの修理が終わったのでしょうか?
でも、乗っている会社の軽トラックの荷台には何も積まれていません。

「おい、荷台に自転車を乗せろ。家まで連れて帰ってやるぞ。」

うわぁーい、親父、サンキュー♪
自転車を荷台に乗せて、助手席のドアを開け、乗り込もうとすると

なんと、座席に黒い塊があるではないかっ!!あの仔犬だっ!!

父がいうには、この仔犬は
日本犬保存会の展覧会・全国展(全国大会)で
総理大臣賞(一位)をとった犬の子なのだが、
あまりにも黒すぎて展覧会に出展することができないために、
もらい手がいなかったらしいのだ。そして、父の会社にいたのは、
この仔犬を預かり、もらい手を社長さんが探していたからなのである。
(ちなみに、『エピソード of まり No.1』のまりの世話をして下さった方というのはこの社長さん)
そんな折、僕が会社にあらわれ、そして
この仔犬をとても気に入っている様子だった・・・
「どうせ、あの様子だったら、家に帰ってから仔犬がほしいというだろう。
 お前のところだったら安心してまかせれるからもって帰れ」
と社長さんは父におっしゃったらしいのです。

O.K.社長さん。
今日からこの子は家の子です!!

しかし、ちょっとひっかかることが・・・

おそらく、まりさちには
「この子は家の子になったから、かわいがってあげてね。」
と言うだけで、あとは何も心配することはないでしょう・・・
(彼女達は非常に頭がよく、普段から
 僕達飼い主の言葉を理解しているかのような反応を多々みせてくれます)

しかし、ゆきは・・・
あの、気の弱いゆきはどうだろう・・・
仔犬にすら怯え、噛み付くのではないか・・・?
いや、そこまではしないだろう・・・でも、受け入れようとはしないのでは・・・?

この不安を僕が打ち明けると、
父は自分もそれを考えていると答えました。

そして家に帰り、僕と父は
自分達の犬への観察眼が優れていることを
皮肉にも認知することになるのです。

つづく

 

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