振り返れば奴がいる

 

「丸いお尻が許せない、とか」

 

 


実は。

ペットショップを巡り歩いて
良いうさぎを探している時も
初めてKさんのお宅に
お邪魔させていただいた時も
ケージやペレットを買ってきた時も
いろいろな本やHPで勉強している時も
まだ迷っていた。

私は、
ちゃんとうさぎと暮らせるのだろうか!?

うさぎと一緒に暮らすのは、
私にとって 初めての体験。
相手(うさぎ)を 、不幸にはできない。
かといって、幸せにする自信もない。
うさぎ飼育本や HPの
「かわいいからって無責任に飼うのは やめてください」
という文字が脳裏で踊る。

今なら。
今なら引き返せるかもしれない。
うさぎと暮らす日々をあきらめるのと同時に
そういった責任からも逃れられる。
ずっと思っていた。
この舞台から飛び降りれば、すぐ戻れると。

恋人に子供が出来て、
現実逃避する男って、よく話をきくけれど
きっと  こういう心境なんだろうか。
自分の中に こんな
『女の腐ったような奴』がいるとは。

しかし
Kさんの手から
うちの新品の移動用ケージに入ってきた
そのとき
「俺の心にもう迷いは無い」と
誰かが心の中で。

いいじゃないか。
ともに暮らす。
一緒に生きる。
そのためなら何でも。
絶対。

そして今
振り返れば奴がいる。

 

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