カメはどんな生き物?



  カメとはなんでしょうか。これは知らない人はいないっていうくらいに当たり前のことですね。
  したがって、あまり書かれる事のない事です。
  しかし、今回はその「カメとはどういう生き物なのか」という事に関して
  少し掘り下げようと思います。

  一般に脊椎動物門の爬虫網のカメ目に入る動物を総称して「カメ」と呼びます
  では爬虫類とはどのようなものでしょうか。少し爬虫類に関して書きましょう。

  脊椎動物門の爬虫綱に属する動物の総称というのがそのものズバリです。
  ヘビ、トカゲ、カメ、ワニ、ムカシトカゲ、絶滅した多数の化石種がこれに属します。
  ヘビが約2500種、トカゲが約2500種、カメが約250種、ワニが22種、
  ムカシトカゲが2種現生しています。
  多くの種が、恐竜の時代ともよばれる中生代に進化し、繁栄しました。
  しかし、その後大部分の種が絶滅したため、これまでに存在した23目の爬虫類のうち、
  現生するのは4目だけです。
  すなわち、ヘビやトカゲの有鱗目、カメのカメ目、ワニのワニ目、
  ムカシトカゲの喙頭(かいとう)目の4目です。
  周囲の温度に応じて体温が変化する変温動物で、大部分が極地では成長も生存もできませんが、
  北極圏以北に生息しているものも数種あります。

  (爬虫類への進化と特徴)
  爬虫類は、古生代の石炭紀ごろに両生類から進化したと考えられています。
  両生類とはことなり殻をもつ羊膜卵への変化と、
  体表が角質の鱗でおおわれることで乾燥にたえられるようになり、
  水辺の生活から完全に独立することができたのです。
  爬虫類は、肺で呼吸し、心臓は2心房1心室から2心室への移行する途上の形態をしめしています。
  四肢はヘビ類をのぞき発達しています。
  現生の爬虫類はすべて変温動物で、体内受精をおこない卵生のものが多いですが、
  マムシのように卵胎生のものもいます。

爬虫類の進化の系図


  (爬虫類の生態)
  周囲の気温により体温が変化するため、冬にさむくなる地域に生息する爬虫類は冬眠します。
  また酷暑で乾燥がはげしい地域に生息するものには、
  夏眠して不活動状態にはいるものもあります。
  一般的に冷血動物とよばれていますが、これはあやまった考えで、
  活動状態にあるときに哺乳類より高い体温を維持するものもあります。
  また、体温が周囲の気温とほぼ同じになるのは不活動状態にあるか、
  休眠しているときにかぎられます。
  つまり、動いている時は外が暑すぎたり寒すぎたりするからといって、
  必ずしも体温も過度に上昇・下降してるとは限らないのです。

  (爬虫類の体の仕組み--内臓)
  爬虫類の心臓は、ワニを除いてふつう2つの心房と1つの心室の3室からなります。
  鳥類および哺乳類では大動脈弓(脊椎動物の胎児にみられる一種の動脈の枝)は1つしか発達しませんが、
  爬虫類では左右両方とも発達します。
  静脈中の血液は、肝臓の門脈系により、腎臓を通過し尾と後肢をとおり心臓にもどります。
  腹部にある血液は、門脈系により、肝臓をとおり心臓にもどります。
  また、膀胱はカメと大部分のトカゲにだけ存在します。

爬虫類の内臓の構造


  (爬虫類の体の仕組み--骨格)
  爬虫類の骨格は、軟骨がかたい骨におきかわる骨化がすすんでいます。
  爬虫類の頭骨はこぶ状の1個の後頭顆(こうとうか)で、脊柱(せきちゅう)につながります。
  ヘビ以外のすべての爬虫類では、肋骨は胸骨に接合しています。
  皮膚は表皮の一部であるうろこでおおわれ、表皮の下に骨質の皮骨があるものもあります。

  (爬虫類の体の仕組み--卵)
  爬虫類の卵には、羊膜、卵黄嚢(のう)膜、尿膜、漿(しょう)膜の4種類の膜があります。
  羊膜は胚をつつみ、羊水をふくんでいます。
  胚が成長するにつれて尿膜が発達し、呼吸をたすけます。卵黄嚢膜は卵黄をつつみます。
  卵黄は胚が成長するときに栄養源としてつかわれ、漿膜は胚とほかの3つの膜をつつみます。





  さて、そろそろ話をカメに戻しましょう。

  (カメの進化と生態)
  中生代から生息したといわれ、もっとも初期の化石は2億年以上前の三畳紀にさかのぼります。
  したがって、巨大な恐竜が出現する以前からカメは存在していたことになります。
  しかし、恐竜とことなり、カメは環境に適応して繁栄をつづけました。
  カメ目はその中で2つの亜目に分かれます。
  第1の亜目は、首を縦にS字型にまげて甲にひっこめる種をふくむもので、潜頸亜目と呼ばれます。
  第2の亜目は、首を横にまげて頭を甲にかくす淡水種をふくむもので、曲頸亜目と呼ばれます。
  およそ250種が12の科に分類されています。
  温帯や熱帯にひろく分布しますが、ほとんどの科は淡水と陸地に生息するカメで、
  海に生息するカメはウミガメ科とオサガメ科のわずか2つの科があるだけです。

  (カメの体の仕組み)
  基本的に上記の爬虫類の体の仕組みに準ずるところですが、
  やはり、最大かつカメ特有の違いは甲羅でしょう。
  甲羅および骨格について少し説明します。
  上側の甲は背甲とよばれ、その下に頭部、四肢、尾をほぼ完全にしまうことができます。
  下側の甲はひらたいか、または凹形で、腹甲とよばれています。
  上下2つの甲は脊椎骨と肋骨でつながっています。
  背甲や腹甲の構造と大きさは、行動と生活に適応して変化しているので、
  カメによって異なります。
  甲はふつう、2つの層からなっていて、個々の皮骨からなる内側の骨の層と、
  それをおおう甲板とよばれる角質層からなっています。
  また、カメには歯がありません。が、発生段階のスッポンにはその痕跡がみられます。
  カメには胸骨もありません。心臓は、ワニをのぞいたほかの爬虫類と同じように
  3つの小室がありますが、小室に不完全な仕切りが存在するために、
  4つの小室があるかのように動いています。



  (カメの生態)
  カメの生態は非常に幅が広いので、カメ全体としては断言できません。
  が、生態的には大きく分けて2種類で、陸に住むか水中に住むかという違いです。
  しかし実際には完全な陸生や完全な水生だけではなく、半水生も存在します。
  半水生の中でも、どちらかというと陸を好む種、水中を好む種と分かれます。
  さらに、カメ全体として見た時の住んでる帯域がとても広いため、
  適温その他も非常に分かれる所です。
  また、食生活的な面を言えば、ほとんどのカメは雑食性ですが、
  リクガメの中には完全草食性のものもいれば、水生の種の中には完全な肉食性のものもいます。
  また、すべてのカメはやわらかい砂地か泥の中に卵をうみ、おおいかくします。
  寿命はとても長生きで、種によっては100年以上生きるものもいます。
  「亀は万年」と言われる所以です。
  もっとも、1万年生きたという記録は存在せず、信用できる最高記録は152年です。
  「種の存続」という意味からみれば、何千万年も生きている事にはなりますが・・・・。


  さて、「カメとは何か?」について、少しでも新しい発見がありましたでしょうか。
  説明は爬虫類に関する事のほうが長くなりましたが、より重要だとも思います。
  カメを知るために爬虫類の知識は欠かせないのです。
  カメをカメだけで理解しようとせず、他の動物と比べることで、
  より柔軟な思考をすることが出来るでしょう。
  まだまだカメは分からない事だらけです。
  カメの新しい発見をするのは、ひょっとしたらあなたかもしれません。





(マイクロソフト エンカルタより一部引用)

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