カメ飼育マニュアル





  本文を書く前に一言。
  カメといっても非常に色々な種類がいます。そのため、ここではリクガメの事には触れません。
  リクガメの飼育の仕方を書いている方もたくさんいらっしゃるので、そちらを参考にして下さい。
  ここではやはりキボシイシガメのヌマガメを中心にしていきます。
  しかし、現実に飼育マニュアルを欲しがる人の大半や流通量のトップが
  ミドリガメ(ミシシッピーアカミミガメ)やゼニガメ(クサガメ)であるため、
  それらにも応用できる、広い範囲での抽象的な飼育方法にしようと思います。
  また、現在、さまざまなカメの本も出てきていますので、そちらをぜひ参考になさるように
  お勧めいたします。図や絵ものっていて、とても具体的です。
  私も含めネットで語られる事は化学的裏付けが無い事も多々あります。
  信用し過ぎる事のないようにお願いします。
  私はそういう怪しい部分は怪しいと書きたいと思います。

  では本文です。
  ヌマガメを飼うにあたって、そのヌマガメをよく知る事が最大の飼育方法でもあります。
  ヌマガメの中でも生息帯は広域に渡りますので、カメによって気候的に様々な条件があります。
  たとえばキボシイシガメであれば北米のカメであるため、かなり涼しい環境にいます。
  また、ヌマガメは殆どが半水生ですが、その中でも陸を好むものと水を好むものがいます。
  これは通説である事も多いので、現実には見ながら対処しなければいけませんが、
  常に溺れる事と水分不足には注意して下さい。
  カメは必ずしも泳げるというのは大きな間違いです。特に幼体のうちは泳ぎが下手です。
  人間にくらべてカメは息はもちますが、必死にもがく事で体力を使ってしまい、
  最終的に死んでしまう事もあります。
  泳ぎの得意な種でも、幼体のうちは甲羅がつかる程度の水深にしましょう。
  また、逆にあまりにも長い間水に入らないと、皮膚が保湿の限界をこえてしまい、
  最悪の場合は成長傷害などを起こす事もあります。
  強制的に甲羅干しをさせる時は注意しましょう。

  話が少し先へ飛んでしまいました。とりあえず戻って、器具から入りましょう。
  ・・・その前に言っておかなければならないのが、何のためにカメを飼うか、です。
  見るためなのか、増やすためなのか、売るためなのか、などなど。
  その目的によって随分違ってきます。
  私は「見る」ためなので、その目的の方法を書きます。

  さて飼育器具ですが、現在、カメ用の水槽セットはいろいろ出ています。
  しかし、ほとんどが完璧ではありません。
  縁日などで手軽に手に入るミドリガメ用にと買う人も多いのですが、これは問題です。
  なぜなら、まず第一の問題が水槽のサイズです。
  ミドリガメはほとんどが30cm近くになります。そうなると、水槽が使い物になりません。
  いずれ買いかえるのでは、最初から大きくてもいいでしょう。
  第二に、決定的な事ですが、ライト類が付いていない事が多いのです。
  カメには紫外線を照射するライトや体を乾かしたり暖めたりするライトが必要です。
  どちらも兼ね備えていれば1つでも構いません。
  ここで器具のまとめです。
  まずはカメにあった水槽です。これはカメのサイズや、飼育数にあったものを選びましょう。
  次に、水場中心なら陸場(浮島など)、陸場中心なら水場(タッパーなど)が必要です。
  それから、上記の条件をそろえたライトです。これはショップの人などに相談して下さい。
  水場の水深を取れる場合、水を腐りにくくするポンプやフィルターも有効です。
  水をこまめに換えられれば必要ありません。
  また、フィルターはカメにとって必ずしも万全の機能ではないので、水換えは必要です。
  それから、出来れば条件を見るための温度計や湿度計も欲しいですね。
  以上のものがあれば、とりあえずは飼育できます。
  レイアウトやバックスクリーンなどは各自でお好みにすればいいでしょう。
  その際、ついつい飼育者の好みだけで選んでしまうので、カメの事もお忘れなく。

  さて、道具は揃いました。エサはどうしたらいいでしょうか。
  エサはハッキリ言ってしまえば、ヌマガメの場合は総合飼料で充分です。
  それにガマルスなどのカルシウム補強などでほぼ完璧です。
  ・・・たまには生餌や消化の悪いものを食べさせたほうがいい、とも言われますが、
  そこまで気にする事はないでしょう。
  消化によいものばかりでは胃腸が弱ってしまう、そこまで気にするのならば
  そういうのも有効です。が、まぁ一般的にはコオロギなどをやるのもイヤでしょう。
  しかし問題なのが、総合飼料を食べない時です。
  キボシイシガメの成体などではえてしてこういう事態になります。
  その場合は、まずはとにかく色々やって、何を食べるかを見つけてください。
  やるものとしては、ミミズ類、鶏肉系(ささみ、レバー、ハツなど)、コオロギ、赤虫、
  メダカ、金魚、水草、野菜、果物類などです。
  そして、食べるものを見ながらスライドして他のを食べさせるか、あるいは組み合わせて
  バランスをよくするなど決めて下さい。
  総合ビタミン剤も売ってますが、摂取しすぎた時の過剰性が強烈です。
  爬虫類の必要量がまだ怪しい数値ですので、最後の手にするべきです。

  器具、エサと来れば、あとは世話くらいです。
  世話は基本的に水換えくらいのものです。
  水換えは衛生的には頻繁にやったほうが良いのですが、ストレスもかかります。
  カメのストレスの程度や飼育者の余裕で臨機応変に買えてください。

  最後に。
  この飼育マニュアルは極めて簡潔で、かつ穴だらけであるため、
  他にたくさん調べて欲しいのですが、
  カメの飼育全てに言える事を少し書きます。
  カメには個体差などもあり、ビシッと決まった方法はありません。
  そのため、基本にして最も大事な事は、常に様子を見ることです。
  様子を見て、そして考えて、自分で理想のスタイルを見つけるしかありません。
  そこが爬虫類飼育の醍醐味という人もいるくらいです。
  そしてもう1つ。
  なにか異変があった時は、何をするよりまず獣医師の元へ行く手筈を考えて下さい。
  どこも悪くないのに病院へ行っても決して恥ずかしい事ではなく、
  愛情があらわれる微笑ましい事です。

  では、あなたとあなたのカメが幸せに暮らしていけますように。





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