ぶらんこ、夜空
第1星〜夜空、出会い〜

お父さんとお母さんが死んでから一週間。 私はいまだにひとりぼっち。 叔父さんも叔母さんもとてもやさしい。でも、それだけ。 はぁ・・・・お父さん、お母さん・・・・・・。 「10時か・・・どうりで誰もいないわけだ」 私はお父さんとお母さんが死んでから、毎日この公園に来ている。 『夜空公園』。いわいる普通の公園というよりは広場に近いかもしれない。 だって広さは学校のグラウンドより広くて、360°見渡しても、あるのはブランコだけ。 雰囲気だけでも他の公園とはまったく違う。まるで別世界。 この公園だけ他の空間と隔離されているような、そんな感じ。 もちろんそんなことはないけれど、私はここがスキ。 ここの本当の名前は、『夕陽丘第二公園』。でも、ここに来る人たちは『夜空公園』って呼んでる。 もちろん私も。 読んで字のごとく、夜空がきれいだから『夜空公園』。 あるのは草とブランコだけというのが特徴の普通とは違った公園。まるで私みたい。 私は生まれてから一度も両親の顔を見たことがなかった。 生まれてすぐに叔父さんの家に養女に迎えられ、そのまま10年。 私はお父さんとお母さんに振り向いてもらおうと必死で勉強した。 3歳でピアノコンサートを開き、大絶賛。 5歳で大学卒業。 7歳で10個の博士号をとり、当たり前のように『神童』、『神の子』と呼ばれ続けてきた。 でも学校でも、どこにいっても、普通と違う私を見て笑ってくれる人はいなかった。 もちろん全然笑わなかったというわけではない。 でも、その笑いはまるで愛想笑い、苦笑、作り笑顔、そんな形の顔ばかりだった。 そんな中、私はこの公園を見つけた。 私と同じように『普通と違う』公園。 この公園を見つけて、私は少し生きていく気力をみつけた。 でも、有名になってしまった私に公園に来る時間など与えられなかった。 そして10歳の誕生日が過ぎて、ついにお父さんとお母さんからの手紙がきた。 内容は、とても10歳の娘に送るようなものではなかったが、私はうれしかった。 もう一通、手紙がポストに入っていた。今度はお父さんとお母さんの秘書、沢渡(さわたり)さんからだった。 この時、私がもう少し世の中の知識を知っていたらこの手紙は開けなかっただろう。 だって、 その手紙は・・・・・・倉敷浩二(くらしき こうじ)、澄乃(すみの) ・・・・お父さんとお母さんの葬式の案内だったのだから・・・・。 お父さんとお母さんと初めて会った一週間前。お葬式の日・・・・。 もちろん会えたと言ってもすでに死んでいるので泣きながら抱き合ったりもしていない。 もし生きて会えたとしても抱き合ったりはしなかったと思うけど・・・・。 不思議と・・・・いや、初めて会ったのだから不思議でもなんでもなく涙は出なかった。 叔父さんと叔母さんは 「初めて会ったご両親だから、泣けないのはわかるけれど、ここは葬式の場なんだから 『ふり』だけでいいから泣いておきなさい」 と言っていたが泣けるはずもなかった。 葬式が終わってから聞いたんだけど、 お父さんとお母さんは嫌々私を養女に出し、葬式の数日前、やっと私に会えることになって、 急いで私の所に向かっている途中に、犬が飛び出てきてよけようとして事故を起こしたらしい。 「私は博士号を10も持っている神童なんだから、そんな見え透いた嘘をつかなくてもいいよ」 と教えてくれた人に言ってやった。 もちろん確信があってのことだ。いくら子供の私でも、まして10の博士号を持つ私でも、 事故と自殺の見分けくらいつく。それが毒をつかっての自殺ならなおさら。 葬式が終わってからというもの、私はすべての予定をキャンセルしてこの公園に来るようになった。 ひとりになりたかった。 「今日も星がきれいだな〜。あっそうだ、持ってきたココア飲もうっと」 この変わった公園に人は来ない。いや、来れない。私がまるごと買ったから。 「あっ流れ星・・・・・消えちゃった・・・。私も流れ星のように消えちゃいたいな」 来れないはずだった・・・・。 「こんばんわっ」 「え!?だれ?ここは私有地だから勝手に入っちゃ・・・・」 「僕は夜空の妖精、この広い広い夜の星空を管理している妖精。だったら面白いけどねっ。 残念ながらただの人」 「・・・・・・・で何か御用ですか?」 「えっと、君せっかくかわいいんだからその話し方はやめたほうがいいと思うよ。 それに君は本当はそんなんじゃないはずだ」 「ひ、人の勝手でしょ、話し方なんて!」 こんなに人と話したのって何年ぶりだろう・・・・・。 ちょっと変な人だけど、とても楽しいと思う自分がいる。 「あ、あれ?どこにいったの?」 少年はいつの間にかいなくなっていた。少年といっても私より年上っぽかったけど。 「また、会えるよね・・・・・?」 うん、また会えるよ 「えっ?」 どこからかわからないけど声が聞こえた。あの少年の声。 「また会おうね・・・・・・」


あとがき(?) おはよう〜、こんにちは〜、こんばんわ〜みゃーおですっ。 まずは読んでくれてありがとです。どれだけ感謝しても足りませんっ!! あっ、ちなみにあとがきを書くのはこの作品が初めてです。 この作品は正直私もよくわかりません(爆 『天才少女の本音と不思議少年の心安らぐストーリー』 だと思います。(ごめんなさい) あっでもこの作品、私の中では一番なのです。 両親に初めて会ったのが両親の葬式で、 なんてゆう悲しいストーリーの中に出てくる不思議な少年。 この少年が少女を癒してくれるのか、それともこれだけの出番に終わるのか、 それは次の物語で。(次があればですけど) あといちよういっておくと第1星っていうのは第1話ってことです、あしからず。 それでは、また次のお話で会える事を願って。