新型というアタラシイ可能性。『ダークスパイナー』
2002/02/24
ダークスパイナー
コロコロでの衝撃的告知・・・・
「ダーク」とは一体どういう意味だったのかをついつい考えてしまうようなそのカラーリングのゾイドは、正に『2代目ディメトロドン』だった。
マリンブルーというのかエメラルドグリーンというのか迷ってしまうカラーリングのダークスパイナー。 ・・・・名前も「スナイパー」と読み違えやすい・・・・(笑)。
正確には「ディメトロドン」型ではなく、「スピノサウルス」型のゾイドであり、「ディメトロドン」とは一線を画すものではあるが、そのデザインは『ゾイドディメトロドンのDNA』を持ったものだった。
先ず特徴的なのがその「帆」。
スピノサウルスにもある帆だが、今回のダークスパイナーで再現された「帆」は正に「ゾイドディメトロドン」!そして全身の装甲のデザインは「ゾイドディメトロドン」の第2の特徴的な箇所だ。
カラーリングが「ゾイドディメトロドン」とは大分違うのだが、その眼つき、なだらかで流動的な装甲の形状は前代ディメトロドンに特徴的に使われたアクセントであり、その辺りを『製作サイド』も『分かった上で』やってくれているように思う。 なんせ、「前代ディメトロドン」は今現在、まだ再販されていないのだから・・・・。
アコガレのディメトロドンのDNAを感じる帆と尾。
究極の背びれクネクネメカニズム!!!! 既に組みあがった状態でした(爆)。
ヒラヒラ動く帆。その一枚一枚にインサートされた蛍光ピンクのクリアー樹脂は光の入射角を自在に変え、まるでLEDが点灯しているかのような効果をみせ、非常にリーズナブル且つ効果的である。
・・・最新型ゾイドは旧ゾイドに近づいたか?
最近のコクピット論争にまたまた波紋を呼びそうなデザインの登場!!!
「キャノピー」に更に「装甲」が覆うこのデザインを一体どう呼称すればいいのですか?
で、この「装甲」部を取り外した状態でダークスパイナーを見てみると、とても『旧ゾイド』の匂いがする。その匂いが「昔存在したデザイン」なのではなく、「昔、存在していたような懐かしい感じ」から来るものなのだからこれは凄い。「ディメトロドンへのアコガレ」や「旧ゾイドのミリョク」(そしてZナイトのミリョクも)を極め尽くしたようなこのキット、ひょっとしたら『昔、ゾイドで遊んでいた少年が造った新ゾイド』なのかも知れません(TOMYさん教えて!)。
進化を続ける脚、即ちエボ脚。
新世代完全2足歩行ゾイド。 「ジェノザウラー(シリーズ)」「バーサークフューラー」に続く『3代目歩行メカニズム』。
さすがに熟成された感があるものである。
組み立てている段階では非常に大きな運動を予感させる脚だったが、実際の駆動ストロークはそれほど大きくない。 (少々大きい「前脚のストローク」と合わせて見ると更に元気がないように感じる)
しかし、バーサークフューラーよりもしっかりとした足取で歩行し、「歩行技術の進化」をしっかりと体感できる完成度である。
だが、今回の「ダークスパイナー」の脚部の一番のミドコロはなんといっても『最低高長の大幅アップ』だろう。
第一世代であるジェノザウラーから第2世代バーサークフューラーへの進化は『よりモチーフに近づいた関節箇所によるリアル化』にあったと私は感じているが、その第2世代バーサークフューラーから新たなる第3世代ダークスパイナーへの進化は、端的にいえば『脚が長くなって胴体位置が高くなった』事だろう。
バーサークフューラーは、関節配置を変更し、より恐竜らしい『持ち上がった踵』を持つことに成功したが、全体のプロポーションがジェノザウラーよりも前傾した為に、非常に『胴体位置』が低くなっていた。これはこれでカッコいいし、それに「全体のサイズ」からいってこの低さは妥当なものだったと考えた。
ただ、私は『小部品の集合体である脚部がこれ以上のリスク(ロング化で生じるたわみ等)を抱えながら長くなることはないだろう』と思っていた。
それがダークスパイナーは『異様に長く、そしてたくましい脚』で登場したのだ!
バーサークフューラーの時よりも更に関節位置が最適化され、剛性も格段にアップさせた結果『長い脚』が可能になったのだろう、これは素晴らしい事だ。
ジェノザウラーに顕著な「脚のたわみ」はバーサークフューラーで格段に解消されたが、ダークスパイナーでは、バーサークフューラーで多少見られた「脚部接地面の左右ねじれ」が改善され、しかもバーサークフューラーよりも「細く」完成しているのだ。
脚を細くすることで同時に長く見せる事にも成功し、更に『流動的で生命感に溢れる有機的なライン』を持った装甲のデザインが力強さを生み出す。
合わせて「若干の透明感を持った紫のゴムキャップ」は『筋肉質』な装甲のイメージを助長しており、『組み付けて初めてその意味が分かる色』である事に気付かされる。キャップは紫で正解だった。
バーサークフューラーで初めて採用された「リアリティーとアクション」を両立させる『足裏のスタビライザー』が、更に大型化され、これも歩行精度の向上に大きく貢献している。
脚部設置面積の大型化に伴い、前後長ロング化はもちろん、前作ではそれほど大きく摂られていなかった脚部内側方向にも延長され、更に脚部外側方向へのスタビライザーが新設され、歩行に関しては「一番の安定性」を持った機体であるといってまず間違いない。
尾
「WAC ダブルアクションシステム」搭載の制約上、節のしなりが廃されていたバーサークフューラーだったが、ダークスパイナーでは初代ジェノザウラーの『しなる尾』が復活した。
尾を振るメカニズムだが、ジェノザウラーでは後脚の動きを尾に伝える事で、歩くたびに振れる尾を再現していた。
このメカニズムはバーサークフューラーにも受け継がれたが、今回のダークスパイナーはそのような「機械動力」を廃した形となった。
尾は、歩行時にいやがおうにも発生する横揺れを動力源に転用する事で「歩くたびに振れる尾」を再現している。
ダークスパイナーの尾が、ジェノザウラーともバーサークフューラーとも異なる「異様にか細いデザイン」になることにより、軽量になり、「小さな力」でも充分可動するようになった為だろう。
この「異様にか細い尾」だが、『凶暴にしなる太い尾』が印象的だったジェノザウラーとは全く違った味付けがされていることに起因する。 この「細い尾」、確かに『力強さ』に欠けている所があるのだが、ここで「力強さ」の代わりに台頭してくるのが『骨っぽさ』。
『骨っぽさ』といえば、「ビガザウロ」や「ウルトラザウルス」、「プテラス」に代表される『旧ゾイド』のイメージであり、即ちダークスパイナーは『脚部の力強さ』と合わせて『尾部・キャノピーの「旧ゾイドらしさ」』、そのショッキングなカラーリングから来る「新しいものである」と主張する『新鮮さ』を併せ持った、トータルバランスに優れるゾイドであり、やはり「ゾイド好きが造ったゾイド」に見えてしまう。
なかなか凝っているのが「ジャミングモード」である。
体が大きく前傾し、背びれがパカッと開いて相手をコントロールするそうである(笑)。
この設定に関していいたい事もあるのだが、実は、ダークスパイナーの懐の深さはこの箇所にある。
私のように「生物を模したロボット兵器=ゾイド」としてゾイドを愛好する「ファン」と、同時に『ゾイドバトルストーリーに魅せられ、その設定上の「異常な強さ」』を求める「ファン」等、ゾイドファンはその愛し方で多岐に渡る。
「ゾイドキット本来のデザイン力の強さ」を採るか、「データ上のカタログスペック」を採るか・・・・
そう!ダークスパイナーにはそのどちらも可能なのだ!!!!
例えばバーサークヒューラー。
初期状態で既に背中に装備するバスタークローその他だが、あれはもう『設定以外の設定』を付加することは叶わず、ニョキニョキ伸ばしてクルクル回すしかこちらに選択肢は無い。あの巨大な武装では、その設定を隠す事もその武装を隠す事も出来ないのだ。
そしてダークスパイナー。
設定通りの「ジャミングモード」にする事も出来るが、その「ジャミングモード」、通常モードでは完全にその片鱗を垣間見せない為、その特殊な設定を全く無視する事が出来るのだ!!!
これはなかなかいいことだと思う。
ジャミングモードを考えなければ、『体を低く構える』ことができるため、その機能を「ポージング機能の広範囲化」に充てる事も可能になる。低く構えれば『臨戦態勢』に見えるし、更に低く構える事でコクピットの地上高を圧倒的に低くすることが出来、『パイロット乗降・待機中』という実にシナリオチックなシーンを造る事も可能なのだ。
武装
肩の砲を外した私の理想形。
最近の「極武装」に慣れた人ならば確実に「武装が足りない」と言い出すに違いない。
だが、私は『肩部のマシンガン』すら不必要なものに思えてならない。
ダークスパイナーの唯一の『妥協点』にしか見えないのだ。
ダークスパイナーは、この「肩部のマシンガン」を外すと最高のゾイドになれる。肩のマシンガンが『美しいスピノサウルスのシルエットを邪魔』している。
これは単なる私の想像なのだが、『ダークスパイナー』を造っていた側としてはどうしても「肩のマシンガン」は要らないと考えたのだが、反面『武装が付いていないと売れない』事も承知していたに違いない。後々になって誇大な武装パーツも出るし、武装好きにはそこで頑張ってもらいたい・・・そう感じて「最小限装備」のマシンガンをつけた。
そう思えるほどにこの『肩のマシンガン』は邪魔である。
ジェノザウラーがジェノブレイカーになり、ジェノブレイカーがバーサークフューラーになった・・・・。
どう見ても『武装過多』の歴史である。
そんな中での「武装激少」ダークスパイナーは、そのデザインのオモシロサも含めて、非常に味のある最高のゾイドであると思う。
なによりも、『実にきっちり、しっかりした造り』であり、しかもそのサイズはジェノザウラー並。キャノピーのカット位置(切れ目)が効果的に光を発散し、その箇所を「眼」にもっていったことで、イルミネーションなしでも非常に明るい、鋭い眼光を持っている。
このゾイドはいいぞ!スゲェぞ!通好みっていうか『ゾイド通好み』だぞ!!