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[ 萩 ]
宮木野のもとあらこはぎつゆををもみ
風をまつごと君をこそまて
子供の頃、萩の根方でおままごとをするのが好きでした。。優しい、丸葉とうっすらと香る薄紫色の花びらが好きでした。。
何よりも、好きだったのは、萩の作る小さな木陰、子供にぴったりのサイズの木陰は私のお気に入りの場所でした。。 |
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[ 薄 ]
秋の野のおばなにまじりさく花の
色にやこひんあふよしをなみ
すすきには「ナンバンギセル(別名:思草おもいぐさ)」という寄生植物が根方に寄生するという。。
それが見てみたくて、すすきの根方を探しまわった。。
その後、私がその植物を目にしたのは電車に乗っていてだった。。隣りに座った初老の紳士の手元にあった写真を何気なく見て、「あっ!」私の声が紳士に聞こえたらしく、私は電車を下りるまで、その紳士と語り、おまけに写真まで一枚いただいてしまった。。 |
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[ 桔梗 ]
あきちかうのはなりにけり白露の
をけるくさばも色かはりゆく
私の祖母は秋の花の似合う人です。取り分け桔梗が似合います。。まだ若いのですが、私が小さい頃から桔梗とか竜胆とかよく、似合うなぁ。。と思っていました。。私の祖母は床の間の桔梗の花のようなとても綺麗な人です。。 |
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[ ふじばかま ]
なに人きてぬぎかけしふじばかま
くる秋ごとにのべをにほはす
特別賑わいのある花ではない。。
目立つ花でもない。。
花色が藤に似て、花弁の筒を袴に見たて、「ふじばかま」という。。
在来のものではなく、有史前の渡米植物と推定される。。 |
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[ 葛 ]
ちはやぶる神のいがきにはうくずも
秋にはあへずうつろひにけり
里では余り目にしない葛だが、野山に行けば、まだ見る事はできる。。
今でも、上等な和菓子はこの根から取る葛粉で出来ている。。
葛桜とか、水まんじゅうとか。。つるっとしていて、おいしいですよねぇ。。
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[ 撫子 ]
我のみやあはれとおもはんきりぎりす
なく夕かげのやまとなでしこ
歳時記の方でも書いた、素性法師の詠んだ句です。これが撫子。。
古今和歌集などでは、撫子を愛しい女性に例えて詠っている場合が多い。。
その位、この花は野辺に咲く、可憐な花なのだろう。。 |
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[ 女郎花 ]
秋の野になまめきたてる女郎花
あなかしがまし花も一時
古今集などには知る限りこの花の歌はなかった。。源氏物語でやっとこの花の歌を見つけることができた。。
名前だけみたら、この花の形状は一種、地味な感じすらするが、昔の人には好まれた花のようだ。。物悲しい秋の風情に合っているのだろう。。実際、野辺で秋風に花穂をゆらす姿はなまめかしいかもしれない。。。 |